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初日から大盛況! 無料プログラムも大充実の『ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024』初日レポート

 いよいよ「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024」がスタート! 5月3日に初日を迎え、3日間連続で開催されます。東京国際フォーラムを中心に、朝から晩まで回りきることができないほどのコンサートが行われ、クラシックファンからクラシック初心者まで、誰もが気軽にクラシックを楽しめる音楽祭です。そんなラ・フォル・ジュルネ TOKYOの魅力はこれまでにも丸の内LOVEWalkerでたっぷりお届けしてきました。

5月3日に初日を迎えたラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024

 初日から天気にも恵まれ、大盛況となったラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024。初日のレポートをたっぷりお届けします!

天気もよく、東京国際フォーラムも太陽の光に包まれた

大人も子供も大盛り上がりの「0歳からのコンサート」

 最初に訪れたのは、ホールAで10:15~11:00に行われた「0歳からのコンサート ダンス!ダンス!ダンスで遊ぼ」。「0歳からのコンサート」は、0歳の子供から入場してクラシック音楽を楽しむことができる、ラ・フォル・ジュルネ TOKYOの名物です。

公演ごとにプログラムが配られるのも嬉しい

 オーケストラと司会の中村萌子さんが入場した後、会場全員で指揮者のクリスティアン・アルミンクさんを「アルミンクさ~ん!」と呼び込みます。アルミンクさんは笑顔で手を振りながら入場。「一緒に楽しみましょう」と挨拶し、コンサートがスタートしました。

 最初に演奏されたのは、バーンスタイン作曲の「『ウエストサイド・ストーリー』からシンフォニック・ダンス」。「ウエストサイド・ストーリー」の中でも特徴的な9曲を組曲に組み直したものです。通常は続けて演奏されますが、このコンサートでは、途中何度か演奏を止め、その間に司会者による解説が入ります。おかげでとってもわかりやすい!

 また、「曲の中で警察の笛の音が聞こえる箇所があるので探してみてくださいね」や、「私の動きを真似して踊ってみてくださいね」といった呼びかけもあり、小さな子供たちも飽きることなく演奏を楽しんでいました。

 続いて演奏されたのは、マルケス作曲の「ダンソン No.2」。ダンソンとは、キューバで生まれたダンスのこと。マルケスは現地のダンソンに触れ、その特徴を取り入れてこの曲を作りました。踊り出したくなるようなリズムに、子供も大人も体を揺らしながら楽しみ、大盛り上がりとなりました!

有料公演にも出演のアーティストが無料コンサートに登場!

 無料公演が行われる地上広場 キオスクステージでの、5月3日最初の公演はサプライズコンサートで、有料公演にも登場するアーティストが出演します。当日に発表となった出演アーティストは、エリプソス四重奏団。サックスの四重奏を行うアーティストです。

5月3日のキオスクステージのプログラム

 公演スタート前のリハーサルの時点でかなりのお客さんが集まります。そしていよいよ11:45~コンサートが開始。ゴージャスな衣装に身を包んだ4人が登場します。ソプラノサックス、アルトサックス、テノールサックス、バリトンサックスという4つのサックスでのハーモニーが奏でられますが、サックスという楽器だけでこんなにも重厚感と奥行きのある音が奏でられるのかと驚き! お客さんの中からも「カッコイイ!」という声があちこちから聞こえてきます。

サックスだけとは思えぬ豊かな音楽を演奏

楽器とメンバーを紹介するコーナーもありました

 また、4人はなんと歌も披露。歌声でも素晴らしいハーモニーを聴かせてくれました。楽器もできて歌もこんなに上手だなんて…すごすぎる!

歌も披露するとは驚き!

キッチンカーのフードでひと休み

 キオスクステージのコンサートを楽しんだ後、お腹が空いてきたので、地上広場に並ぶキッチンカーをのぞいてみることに。

キッチンカーの並ぶ地上広場! にぎわっています

 どのフードも美味しそうで悩みましたが…“北欧料理”という言葉に惹かれて、「北欧ごはん silfra」に決定!

北欧料理って食べたことない…!と思い、こちらに決定

 注文したのは「鶏肉のピッティパンナ」(¥900・税込)。ピッティパンナとはスウェーデンの家庭料理で、ジャガイモとその他の具材を炒め合わせたもの。今回は鶏肉やベーコンとジャガイモを炒めたもので、適度に塩味が効いて、気温も上がったこの日にはぴったりなお味でした。ミートボールに温泉卵、ライスもついてボリュームも満点です!

ボリュームにもお味にも大満足

オーケストラの迫力とピアノの繊細な演奏に酔いしれる

 満腹になったところで午後のコンサートへ! ホールAで13:00〜13:45に行われた「社会も音楽も、ここに革命あり」を聴きに行きました。

 このコンサートを選んだ大きな理由は、モーツァルトの「オペラ《フィガロの結婚》序曲」という、クラシックに全く詳しくない私でも知っている曲が演奏されるから。もちろん演奏されるメロディはこれまでに何度も聞いたことのあるメロディでしたが、生の演奏はやはり格別。これまでは「知っている曲」という程度の気持ちだった《フィガロの結婚》ですが、一気にメロディの心地よさに虜になり、好きな曲になってしまいました。オーケストラというのは、こんなにもたくさんの楽器がそれぞれの音を奏で、美しいハーモニーを作り上げているんだ、ということを実感します。

 2曲目に演奏されたのは、ベートーヴェンの「ピアノ協奏曲第3番 ハ短調 op.37」。オーケストラに、“ベートーヴェン弾き”と呼ばれるピアニスト、エル=バシャ氏が加わります。

 ピアノが加わることで演奏に厚みも増しますが、何より私がひかれたのは、エル=バシャ氏の繊細な指の動き! ラ・フォル・ジュルネTOKYOでは、スクリーンにステージ上の演奏者や指揮者が映し出されるのですが、エル=バシャ氏がアップになって映ると、その指の動きに惚れ惚れ。耳でも目でもしっかりと楽しみました。

マルキューブのエリアコンサートも大盛況!

 ラ・フォル・ジュルネTOKYOでは、連動した無料のコンサートを丸の内エリアの様々な場所で実施しています。私も14:00~14:40に丸ビル1Fマルキューブで開催されたコンサートへ行ってみました。マルキューブは吹き抜けとなっているため、2階3階の廊下部分も含め、かなりのお客さんが集まっています!

お客さんの数に驚き!

 出演はピアニストの北村明日人さんと、木管五重奏のエロイカ木管五重奏団。エロイカ木管五重奏団は、丸の内エリアコンサートがスタートした2005年からずっと出演されているそう!

 楽器紹介のコーナーでは、フルートの紹介の次に、最上峰行さんが自身の楽器・オーボエを「フルートは歴史的に簡単な楽器で誰でもふける楽器ですが、オーボエは高貴で難しい楽器で…」と紹介。観客の笑いを誘います。「こんなことを言ってると、最近は冗談が通じないこともあるんでね。冗談ですよ!」とさらなる笑いを起こしていました。

“高貴な楽器”オーボエを演奏する最上峰行さん

 また、例年人気だという、「1分間指揮者コーナー」も行われました。会場の子供たちから希望者を募り、子供が実際の指揮を体験。簡単なレクチャーの後、見事な指揮を行い、会場からは拍手が起こりました。

お子さんの立派な指揮によって演奏が行われます

 最後にはプーランク作曲の「ピアノと木管五重奏のための六重奏曲」を演奏し、ピアノと木管楽器の見事な調和を披露。丸ビルの中が美しい演奏に包まれました。

北村明日人さんとエロイカ木管五重奏団の素晴らしい演奏に丸ビル中が聞き惚れました

 1日目から大盛り上がりとなったラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024。クラシックの魅力にどんどん引き込まれ始めています。

 開催は5月5日まで。まだまだ盛り上がることは間違いありません。ぜひこの機会を逃さず、クラシック音楽に触れてみてくださいね!


ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2024
開催日:2024年5月3日(金・祝)・4日(土・祝)・5日(日・祝)
会場:東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町、東京駅、京橋、銀座、八重洲、日比谷


文 / オシミリン(LoveWalker編集部)

大阪生まれ。
趣味は読書と写真を撮ること、おいしいものを食べておいしいお酒を飲むこと。


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