横浜美術館、ついに全館オープン。だれでも気軽に寄れる「美術図書室」に注目

　みなさん、こんにちは。

　私たち、横浜市芸術文化振興財団は、美術、音楽、ダンス、古典芸能など、アートの力を活かして、横浜の魅力を高める活動をしています。

　この連載ではリレー形式で10回に渡り、新たなアートイベントの楽しみ方、文化施設周辺の街歩きなど、アートを切り口に街の魅力をお届けします。

前回の記事はこちら
https://lovewalker.jp/elem/000/004/239/4239754/

過去の連載はこちら：
https://lovewalker.jp/special/3001161/

　第2回は、横浜美術館美術図書室の司書・石川が担当します。

　横浜美術館は、2021年3月からの大規模改修工事を経て、2024年11月より一部開館、2025年2月8日（土）ついに全館オープンしました。

　今回は、リニューアルで場所と空間が一新した「美術図書室」をご紹介します。

美術館の中にある図書室「美術図書室」

　横浜美術館は、横浜の観光スポットやショッピング、エンターテインメントが充実のみなとみらい地区にあり、美術に触れる場として、人々に親しまれています。

　横浜美術館は開館当初から美術に関する図書や雑誌を広く公開してきました。1989年の開館以来、 約30年間、蔵書も徐々に増え、現在の蔵書数は約24万冊となりました。これらの本は「美術図書室」で誰でも無料で読むことができます。

　美術図書室はグランモール公園と同じ地上階にあり、みなさんに気軽に入っていただける場所にあります。大きな本型の看板を目印に、是非お立ち寄りください！

誰でも自由に楽しめる本の空間

　閲覧室の書棚には約9,600冊の本が並び、自由に手にとって読むことができます。

　さまざまな人に、美術にまつわる最新の動向や、美術のことを広く学べる環境を届けたい、という司書たちの思いから、2000年代以降の図書や最新の国内外の展覧会カタログ、洋書、雑誌などを重点的に幅広く並べました。当館所蔵作家関連の資料もあります！

　本棚を見て回りながら興味のある本を探したり、気になる美術作品や作家についての知識を深めたり。気軽にアートに関する興味や関心を広げることが出来ます。

　入口の「こどもの本」コーナーでは、カラフルな絵本や図鑑を並べています。

　図書室の隣にある当館所蔵作品≪風の音符≫の作者、新宮（しんぐう）晋（すすむ）氏の絵本もあります。

　11月のオープン後からこのコーナーでは、読み聞かせをしたり、親子で本を触って楽しんだりされている利用者の方々を見かけています。

　横浜美術館には、おむつ交換台・調乳器などが備わった授乳室や、お子さまとリラックスして過ごせるスペースもあるので、安心してお子さまとの時間を過ごせますよ！

　読書後のリフレッシュには、美術館の無料エリア「まるまるラウンジ」がおすすめです。明るく開放的な空間とともに、カフェでテイクアウトしたコーヒーを飲んだり、展示作品を眺めたりすることが出来ます。

　リニューアル後初となる当館の企画展「おかえり、ヨコハマ」も是非ご覧ください。縄文期から現在に至るまでの多様な横浜の歴史を美術から迫ります。子どもも鑑賞が楽しめる「子どもの目でみるコーナー」もあります。

　展覧会の後には美術図書室の展示関連書籍コーナーにもお立ち寄り下さいね！

▼スポット・イベント紹介

横浜美術館 公式HP
https://yokohama.art.museum

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https://www.instagram.com/yokohama_museum_of_art/

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■横浜美術館 美術図書室

開室時間: 10時～18時（入室は17時30分まで）

休室日: 木曜日、年末年始 ※不定期の特別整理による休室期間があります。

■横浜美術館リニューアルオープン記念展「おかえり、ヨコハマ」

会期：2025年2月8日（土）〜2025年6月2日（月）
https://yokohama.art.museum/exhibition/202502_welcome_back_yokohama/

▼執筆者紹介

文：横浜美術館学芸グループ司書 石川明子

プロフィール：蔵書の豊かな図書館がある街で育ち、大学の司書課程で図書館の仕事に興味を持つ。東京国立近代美術館のアートライブラリで勤務後、大規模改修工事中の時期に横浜美術館の司書として着任。以来、大半の時間を図書室のリニューアル整備に費やしてきた。美術図書室が、美術への関心を広げるきっかけとなり、いろいろな価値観に出会える場所となるよう、日々業務に取り組む。