こんにちは、KDDI総合研究所のこばしゅんです。私たちは、西新宿に訪れたワーカーの方々が生産性高く働ける状態を目指した西新宿CAMPプロジェクトを進めています。この西新宿CAMPプロジェクトの一環として、2/22から3/14にかけて、新宿中央公園 眺望のもりで屋外ワークスペースを用いた内省空間の実証実験を行いました。このコラムでは、その準備の過程や苦労話などについてお届けします。
今回は、なぜ内省空間を西新宿に作ろうと思ったのか、内省に適した空間をどのように見つけたのか、についてお話できればと思います。
なぜ西新宿に内省空間?
西新宿エリアは高層ビルが立ち並ぶイメージですが、実はその約80%がオープンスペース(有効空地や道路、公園などのオープンスペース)になっています。私たちは、西新宿で働く人や西新宿に打ち合わせに来た人がビルを出た際に、このオープンスペースで休憩がてら次の仕事にも繋がる活動をして貰えないかと思い、着目したのが内省です。
内省とは、これまでの経験を振り返り気づきを得る活動のことで、人が成長する上で重要な活動として捉えられています。私たちは、西新宿エリアで効果的に内省できる空間を提供することで、西新宿に訪れたワーカーの方々の成長を促し、生産性高く働ける状態になってもらおうと思い、この実証実験を開始しました。
効果的に内省ができる空間ってどんな場所?
効果的に内省ができる空間(内省空間)を西新宿に作ろうと思ったのはいいものの、内省に適した空間がどのようなものか、全く分からない状態からスタートしました。そこで、まずは経験を振り返る内省を行うのに適した空間について既存の論文・文献を探しましたが、中々いい情報が見つかりません…。
論文や文献がないなら、内省している人に話を聞きに行こうと思い、特に効果的に内省できる場所についてお話を伺うことにしました。すると、「一人で籠れる個室空間」から始まり、「海原」や「山頂」、「たき火」など、普段行かないような場所で効果的な内省ができていることが分かりました。
本当に効果的な内省ができるのか、自分たちも体験!
内省に適していそうな場所は分かったので、本当に効果的な内省ができるのか自分たちも体験して、その効果を測定することにしました。
海原、山頂は、さすがにハードルが高すぎたので、「個室空間」と、「屋外たき火無し」、「屋外たき火有り」の3つの環境で内省を体験し、オフィス・自宅といった日常的な空間での内省とその効果を比較しました。
その結果、3つの環境は、オフィス・自宅での日常的な空間での内省と比べて明確に効果が高く、3つの環境の中でも「屋外たき火有り」が最も効果が高いことが分かりました。この結果を受けて、私たちは西新宿にたき火を体験しながら内省ができる空間を作ることに決めました。
次のコラムでは、西新宿に内省空間を作るお話について掲載しています。ぜひお読みください。
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