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写真を撮り、セリフを入れて並べたら、写真物語の出来上がり 

 こんにちは笠尾です。西新宿の街の中にある、自然や人工物など“いろいろなものを別の何かに見立てて絵にして楽しむ”「みたて遊び」を通じて、創造性のトレーニングなどを行っています。

前回の記事はこちら
親子で参加するワークショップ「落ち葉から楽しい遊びが生まれるよ」を開催

過去の連載記事はこちら
西新宿を「みたて」で遊ぶ

 西新宿の街中で見つけた「みたて物件」もそこそこ集まって来てきているのですが、やはり、新宿中央公園の面白さには敵わないので、今回も新宿中央公園ネタです。そして、今回はしかも夜です。夜というと暗いですよね、でもそこをライトを使って照らし出すと、まー、本当にきれいなんですよ。

西新宿を「みたて」で遊ぶ

 上の写真はバラの花ですが、こんな感じになります。裏から光を当てています。幻想的になります。また、下の写真はマンネンダケと言うそうですが、光が当たると極彩色になります。いかがでしょうか? 夜の公園に来てみたくなりませんか?

西新宿を「みたて」で遊ぶ

 というわけでして、今回は、このようなきれいな写真を使って遊んでみたいと思います。

 また、私は、中央公園にいる時や、公園に行く予定が立ったときには、Twitterに場所と時間を上げるようにしていますので、遊びに来てください。

 ちなみに合言葉も決めているのですが、合言葉は「ボックリーズ」です。

 「ボックリーズ」といわれたら、「ボックリーズ」で答えるこれが合言葉です。

 何故「ボックリーズ」かと言うと、これは松ぼっくりから来ている言葉でして、ツイッターで#ボックリーズを検索すると出てきます。次回あたりにはこれが何か?の記事も書いていこうかなと思っています。

 話がぶれましたが、一緒に新宿中央公園の素敵なものを見つけて、公園をブランディングしていきましょう。というわけで、ばかな遊びを発明しながら「新宿中央公園ブランディング」プロジェクトを推進していきませんかというお誘いでした。たぶんこれからは、遊んだほうが社会貢献に成ると思うんですよね。

 さてさて、「夜の写真をみたてて遊ぶ」の本題に入ります。

 写真は夜中の新宿中央公園で懐中電灯を使って撮影しました。写真を撮るに当たって物を動かしたりはしていません。そのまま写しているだけです。

 「キャプションを付けるとそれらしく見えてきてしまう効果」を使うことにしました。では、これから、夜の公園の中で密かに交わされていた会話を再現してみたいと思います。

「夜の新宿中央公園」

「おっと、あぶない」

 公園の中を散歩していた私は、何かにつまずいて転びそうになりました。足元は暗かったので、用心のためにいつも持っている懐中電灯をカバンから取り出し、照らしてみると、そこには、もうほとんど朽ちてしまっている大きな切り株がありました。

 「なんだ、切株か。あぶねーな」と小さな声で毒づいていましたが、目の方は、ほとんど切株という痕跡すらなくなりはじめている切株に見入っていました。

 すると、「あっ、誰かに見られている気がする」という声が切株の中から聞こえてきました。

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手を口に当てている女性(茶色い葉っぱが唇です)

 少し腰をかがめて目の位置をずらしてみると、切株から張り出した根っこと地面の葉っぱが作り出した女性の顔と目が合いました。「いや、その…」と言葉に詰まっていると、こんどは、背後から男性の声が聞こえてきました。その声は、

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赤頭の都庁第2本庁舎

「お嬢さん、こんな男のことは、ほうっておいて、私のプレゼントを受け取ってください。いかがですかこのバラ、光っているようではないですか。」

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裏から光を当てています

 その声は続けて「お美しいのでバラを差し上げようと思いまして」といいました。 そのバラを見ると本当に光り輝いていました。すると、足元から、今度は違う声が聞こえてきました、その声は図太い声だったので、私は切株から思わず少し後退りして、姿勢を低くしました。

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同じ場所ですが、ライトの当て方を変えたので、影が長くなり髭面に見えます

 「おいおい、余計なことされちゃ困るな。俺の彼女だぜ。おい、そうだろ?」とその声はいいました。そしてさらに、

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けやきの幹の模様がとてもきれいに浮きだしました。

 「彼女はスタイルも良いし、心は光るばらのようだから、みんなに声を掛けられちまうんだ」といいました。私は、光るバラは今もらったばかりだろうと心のなかでツッコミを入れていると、同じ切株の端の方から、別の声が聞こえてきました。声のする方をみるとちいさなキノコが生えていました。

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切株にはいろんなキノコが生えています。それを食べにダンゴムシも来ます。

 「争いに巻き込まれるのは嫌だから逃げよう。」というと、そのキノコの主従はせっせせっせと山にみたてた切株を登リ始めました。それをよく見ようとして、私はまた、少し位置を変えました。するとまた違う声が切株からしてきました。

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同じ場所ですが、ライトの当て方がまた変わったので、高い鼻の顔に見えました

 その声が「おいおい、今どき、女性が誰のもんだ、なんてことはないだろう。彼女は当然彼女のものだ。そして、新宿中央公園のアイドルなんだ」というと、

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これも下から光を当てています

 そうよそうよとサルビアたちも騒ぎ出し、

西新宿を「みたて」で遊ぶ

 さらに、近くの木の生えていたキクラゲくんたちも、声を揃えて歌うように意義を唱えました。

西新宿を「みたて」で遊ぶ

 離れたところにいた切株くんはその様子を見て目を細めて笑っているのでした。


 ということで、今回の夜の新宿新宿中央公園のお話は終わりです。

 お話は終わりですが、懐中電灯一つで色々な遊びがまだまだできそうなので、興味を持って頂けたようでしたら、是非、最初にお話した、twitterにアクセスしてみてください。

 では、「ボックリーズ」

■関連サイト

文/東京工芸大学芸術学学部教授 NPO法人クリエイティブスマイル理事長 笠尾敦司

東京工芸大学芸術学学部教授 NPO法人クリエイティブスマイル理事長 笠尾敦司

東京工芸大学芸術学部教授。東京の西新宿にNPO法人クリエイティブスマイルの事務所を持ち、創造性の根源は自然にあると信じ、絵本と自然に向き合うワークショップの開発と実施を行っている。また、夕日の町西伊豆町の山村大沢里の大自然に魅せられ自分で小屋を立てて2拠点生活をしており、現在はタワマン住まいの子どもたちが多い西新宿で、ほぼ唯一の自然と言える新宿中央公園に大沢里からも自然を持ち込み創造性開発の聖地にすべく画策中。

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