まちの魅力から春節の楽しみ方までを横浜・元町のプロに聞く
横浜きっての専門店街・元町ストリート スーツも靴もコートも、ここで買えば間違いなし!
2025年02月25日 15時00分更新
1月15日(水)から2月28日(金)まで、横浜中華街を中心に「横浜春節祭2025」が開催中。期間中は「巨大ランタンオブジェ」が横浜中華街をはじめとした市内約50か所に設置されるほか、獅子舞演舞披露など様々なイベントが開催されます。
今回、横浜中華街グルメ大使で横浜春節祭公式グルメ大使でもあるはっしー(橋本陽)さんが、横浜春節祭を盛り上げる6人のキーパーソンに特別インタビューを敢行。第4回は、元町エスエス会理事長の宝田博士さんに「横浜のまちの魅力」「お気に入りのお店」「春節祭への意気込み」を尋ねました。
元町は専門店が並んでいる商店街
(はっしーさん)まず、元町の魅力とはどんなところにあると思われますか?
(宝田さん)元町は「商店街」というより「専門店街」ですね。靴やバッグ、紳士服、ジュエリー、食器、家具など、各分野に精通したお店が通りに並んでいるんです。若い人からすると「ちょっと高そう」「敷居が高い」と思われがちですが、実際そういうお店ばかりでもありません。スタッフの方が商品のことや、お客さんの体型・ライフスタイルに合った提案をしてくれるんです。たとえば、どんな靴を履いても毎回足が痛くなる場所があるとします。その人の足に合っているかどうかを見抜いて教えてくれるんですよ。
もちろん、オーダーメイドではない既製品の中にも足や体にぴったり合うものが見つかると思います。重要なのは、最初に「基礎」となる一着や一足をしっかり選ぶこと。たとえばプロの方に、靴が足に合っているかどうかを見極めてもらったり、ジャケットの形が自身の体にフィットしているかを見てもらったり。そうした「本物の基礎」を持っていると、後々ファストファッションやカジュアルなお店で買い足すときも、着こなしが格段に変わってくるんです。
元町にはじっくり商品の説明をしてくれるお店が多いので、遠慮せず「初心者なんです」と飛び込んできてほしいですね。意外と気さくで、むしろ丁寧すぎるくらいアドバイスをしてくれますよ。
(はっしーさん)専門店が多い理由は、老舗が長く続いてきたからなのでしょうか?
(宝田さん)そうですね。何代も続いていたり、昔からの職人さんがずっと同じ場所で営んでいるお店も珍しくありません。残念なことに後継者不足で惜しまれながら閉店するお店もありますが、そこも最後まで「質」にこだわり続けるんですよね。
たとえば真夏にあえてコートを注文して、じっくり数ヶ月かけて仕立ててもらうなんてこともあるんですよ。そのコートが孫の代まで受け継げるほど丈夫だったりして、そういうことこそが元町の専門店文化ですね。派手な宣伝をするわけでもなく、テレビ取材も断ってしまうようなお店もありますが、自分たちの目の行き届く範囲で、一つひとつ丁寧に手掛けたいという思いがあるんです。
パンも定食も、個性的な“超冷えラーメン”も!グルメ充実度は100点満点
(はっしーさん)元町はグルメも充実していますよね。宝田さんのお気に入りのお店がありましたら教えてください。
(宝田さん)服や靴だけじゃなく、食もバラエティ豊かです。隣に横浜中華街があるので中華料理店はもちろん、老舗の定食屋やフレンチ、パスタ専門店、ヴィーガン料理のお店などが並んでいて、びっくりするくらい多彩ですよ。
今回インタビューで使わせていただいている「M's Table ポンパドウル」さんはヴィーガンメニューのレストランですが、最初ハンバーグなどの肉料理っぽいメニューを見て「本当にヴィーガンメニューなの?」と驚いたんです。でも食べてみたら「本当に肉を使っていないの?」っていうぐらい美味しいし、健康にも良い。そういう最新トレンドをうまく取り入れる柔軟性も元町の特徴です。
裏通りには、アジフライ定食や焼き魚定食を出す昔ながらの町の定食屋もありますし、パン屋さんも「ウチキパン」さんや「ポンパドウル」さんなどが有名ですよね。最近は小さなパン屋さんも増えていて、それぞれ新作や限定メニューを出しているので飽きませんね。
(はっしーさん)確かに。僕は「ハマブレッド」さんと出会って初めてクロワッサンが好きになりました。2層になっていて、中にソースが入っていて、今までのクロワッサンとは違う食感と味わいが楽しめるんです。
(宝田さん)「ハマブレッド」さん美味しいですよね! ほかには、旬の野菜を使った料理を出す「春鶯亭ひら」さんというお店があって、夏限定で「冷し冬瓜ラーメン」を出しているんですよ。外に出たくないくらい暑い日にお店に行って、ラーメンのスープまで飲み干して外に出ると、もう寒いくらい冷えるのでおすすめです(笑)
(はっしーさん)穴場情報ですね、今度行ってみます!
元町の顔がランタンとなって町を照らす
(はっしーさん)一昨年から横浜春節祭と連携して、元町にもランタンを置くようになりましたよね。反響はどうですか?
(宝田さん)それが、思った以上に盛り上がって、夜は街がランタンの光で雰囲気がガラッと変わるんです。
「元町らしくない」っていう声も一部にはありますけど、若い方や観光客の方が「中華街に来たついでに元町にも寄ってみよう」と足を延ばしてくれるきっかけになっています。実際、“元町=中華街の一部”と認識している方が意外に多いんですよ。だったら、このタイミングで“中華街のすぐ隣に、こんな専門店街があるんだ”と知ってもらえたら嬉しいですね。
今年は元町のシンボル“フェニックス”をモチーフにしたランタンをオリジナルで作って、街の両脇のパワー(ゲート)上部に飾っています。中華街だけでなく、横浜全体で競い合うようにランタンを飾ったら面白いですよね。いろいろな街がそれぞれのシンボルをランタンにすれば、1月2月は横浜全体が華やかになって、春節祭がさらに魅力的になるんじゃないかなと思います。
(はっしーさん)では最後に、元町を訪れる方へ一言お願いします。
(宝田さん)職人気質の老舗や専門店が持つ“本物へのこだわり”を大切にしつつ、若い人たちがふらっと入りやすい雰囲気も作っていきたいですね。でも元町らしさの根幹は決して失わずに、『元町で買った靴は長持ちする』『元町の職人が仕立てたコートは一生モノ』というように、“間違いない場所”として認知してもらえるような存在でありたいと思います。デパートやネット通販では味わえない、専門店ならではの深い知識や丁寧な接客を体験しに、ぜひ足を運んでほしいですね。
(はっしーさん)若い方々が訪れやすいように、元町ならではの「高級かき氷」のお店かなんかがあったら盛り上がりそうですね。
(宝田さん)確かに、元町にかき氷って似合いますね。夏は夕方になると海風がわっと吹いて涼しくなりますし、ぴったりかもしれませんね!
横浜春節祭2025
場所:横浜ベイエリア、首都圏、神戸エリアなど約50会場
会期:2025年1月15日~2月28日
巨大ランタンオブジェの展示や中華獅子による獅子舞などいろいろなイベントが盛りだくさん!詳しくは公式サイト(https://www.shunsetsu.jp/)をご確認ください。
宝田博士さん●創業140年以上の老舗テーブルウェア専門店「タカラダ」代表社員。2021年より元町エスエス会理事長を務め、横浜や中華街など周辺エリアとの回遊性をあげて元町を盛り上げようと奮闘している。
はっしー(橋本陽)さん●グルメプレゼンター。今まで全国15,000軒以上の飲食店を自腹で訪問し、テレビやSNSで食べ歩き&お取り寄せグルメを楽しくプレゼン。TBS「ラヴィット!」本気肉調査隊やテレビ朝日「キッチンカー大作戦!」などにレギュラー出演中。食で日本を元気にするため、農林水産省の国産食材アンバサダーや総務省の地域力創造アドバイザーを務めるほか、横浜中華街で史上初の公式グルメ大使として活動。2025年からは横浜春節祭の公式グルメ大使に就任し、横浜ベイエリアを中心とする横浜春節祭の魅力と美味しさを発信中。
取材に協力いただいたお店
M's Table ポンパドウル(エムズ ターブル ポンパドウル)
住所:住所:神奈川県横浜市中区元町4-171 ポンパドウルビル2階
営業時間:営業時間11:00~20:00(L.O.19:00) ※ランチタイム11:00~17:00(L.O.16:30)、ディナータイム17:00~20:00(L.O.19:00)
定休日:毎週月曜(月曜が祝日の場合、火曜定休)
HP:https://www.pompadour.co.jp/mstable/
※本記事の内容はインタビュー時点の情報にもとづいています。実際に訪問される際は、事前に営業時間やイベントの有無を確認することをおすすめします。
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