赤堀雅秋の最新作『震度3』が、8月21日から9月7日までは東京都の本多劇場、その後大阪の梅田芸術劇場シアター・ドラマシティで9月10日から16日、そして福岡のJ:COM北九州芸術劇場中劇場で9月19日から21日まで上演される。
出演者には荒川良々、丸山隆平、上白石萌歌をはじめ、多彩なキャストが顔を揃える。この舞台のチケットは東京公演は8,800円、大阪と福岡公演は9,800円で、いずれもU-25の若者向けに割引価格が用意されている。
タイトルである『震度3』は、気象庁によれば「屋内にいる人のほとんどが揺れを感じる」と定義されているレベルの揺れだ。ニュースで報道されるような震度5でも最大震度7でもなく、あえて『震度3』を選択したところに赤堀らしさを覗かせる。劇的展開は起こらず、平穏とも不穏ともつかない混沌とした日常の中に、得体の知れない何かが確かに迫ってくる。そんな、日常なのか、非日常なのか曖昧な、狭間の揺らぎが描かれるのだという。
主演は、演技の幅の広さで知られる荒川良々。この作品で、約3年ぶりに赤堀公演に登場する。共演には、映画『金子差入店』で注目を集めた丸山隆平や、『366日』出演で話題の上白石萌歌が参加。ほかにも、荒川と再びタッグを組むあめくみちこや、赤堀作品では常連の水澤紳吾、松浦祐也など、手練れのキャストたちが物語の世界に深みを加える。
赤堀雅秋は本作について、「とにかく泥臭い、人間臭い作品にしたい」と語り、その意気込みが登場人物たちのリアルな描写に反映されることを期待している。日常の小さな出来事を通して人間の本質を浮かび上がらせるその手法は、多くの観客の心に響くだろう。
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