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大阪城がダントツ首位! 姫路城・五稜郭も続く「Xで最も語られた城」ランキング

 豊臣秀吉・秀長の軌跡をお城からたどる「戦国LOVEWalker2026」が12/22発売!この連載では戦国武将ゆかりの城や注目イベント、SNS分析など、大河『豊臣兄弟!』とともに様々な角度から戦国時代と天下人兄弟の魅力を掘り下げる。今回は戦国時代を語るのには欠かせない、X(旧Twitter)上で言及された「城・城址ランキング」を紹介する。国宝や世界遺産に登録されているランキング常連のお城のほか、豊臣兄弟ゆかりの城はランクインしているのか見てみよう。

順位 スポット名(都道府県名) 話題流通量
投稿数/
アカウント数
男性:
女性比
ポジ:
ネガ比
主な共起語
(その共起語がXでの投稿全体に占める比率)
1 大阪城
(大阪府)
241,170
58.%
42%
27%
7%
外国人訪問者(9%)、文化(6%)、万博(5%)、石垣(5%)、刀剣乱舞-ONLINE-(5%)
2 姫路城
(兵庫県)
133,259
67%
33%
23%
5%
観光(14%)、国宝(7%)、城の日(7%)、世界遺産(7%)、語呂合わせ(6%)
3 五稜郭
(北海道)
122,307
53%
47%
30%
5%
函館(41%)、土方歳三(15%)、Fate/Grand Order(11%)、新選組(10%)、桜(10%)
4 名古屋城
(愛知県)
116,733
62%
38%
15%
6%
観光(9%)、地元(6%)、名古屋港水族館(5%)、徳川美術館(5%)、楽しみ(5%)
5 熊本城
(熊本県)
74,144
60%
40%
29%
9%
観光(8%)、楽しみ(6%)、熊本城おもてなし武将隊(5%)、加藤清正(5%)、くまモン(4%)
6 岡山城
(岡山県)
71,283
38%
62%
26%
3%
刀剣乱舞-ONLINE-(50%)、名刀(50%)、林原美術館(50%)、雲生(47%)、雲次(42%)
7 鶴ヶ城
(福島県)
62,276
68%
32%
19%
1%
雪化粧(34%)、大寒波(34%)、会津若松(10%)、観光(7%)、桜(6%)
8 松本城
(長野県)
49,320
67%
33%
17%
11%
国宝(12%)、観光(6%)、綺麗(5%)、楽しみ(4%)、プロジェクションマッピング(4%)
9 元離宮二条城
(京都府)
40,739
57.%
43%
30%
5%
世界遺産(19%)、観光(15%)、国宝(14%)、徳川(13%)、紅葉(12%)
10 首里城
(沖縄県)
40,496
69%
31%
12%
1%
復興(11%)、観光(10%)、完成(7%)、楽しみ(6%)、火災(5%)

「城・城址」言及数ランキング、TOP10の表。右端の「共起語」とは、スポット名とともにつぶやかれたキーワード。

Xデータでわかった「城・城址」TOP5を分析!その魅力とは?

 では、Xでの投稿数でTOP5にランクインした城・城址名を見ていこう。

 1位は「大阪城」。投稿数は24件を超えており、2位以下に圧倒的大差をつけている。

 大阪城に注目が集まった最大の要因は、大阪・関西万博効果で大阪を訪問する観光客が増えたことが挙げられる。しかし、その一方で石垣をよじ登る外国人観光客の動画も炎上し、拡散されている。

 また、人気ゲーム『刀剣乱舞-ONLINE-』のゲーム内で大阪城の地下を探索するイベントが開催され、多くのプレイヤーが大阪城に言及している。

 2位は国宝・姫路城。毎年4月6日の「城の日」を記念したプレゼントキャンペーンがシェア・拡散されている。また、大阪・関西万博のマルタパビリオンに展示されていた日本の甲冑が、偶然により姫路城藩主の物だと判明し、170年ぶりに里帰りを果たしたニュースが「数奇なめぐりあわせ」「万博の結んだ感動的な縁」と大きな反響を巻き起こしている。

 3位の五稜郭は箱館戦争で新撰組副長・土方歳三が最後まで拠点として戦ったことで知られている。そのため、『Fate/Grand Order』『名探偵コナン』『ゴールデンカムイ』など土方歳三が登場するアニメ・ゲーム作品名が共につぶやかれており、歴史とポップカルチャーの両面から語られている。最もRPされた投稿は『Fate/Grand Order』10周年を記念する新聞広告企画として「現代日本の五稜郭を訪れる土方歳三」が描かれたニュースで、これに対する「五稜郭行った時には同じ場所で写真を撮りたい」「今度北海道行くので聖地巡礼しなきゃ」などの感想や、「五稜郭に行こう、新撰組ソフトが食べられる」と現地訪問を促す投稿が拡散し、コンテンツ起点で実際の来訪意向につながっている様子がうかがえる。

 そのほか、4位の名古屋城は「名古屋城や徳川美術館など優れた観光スポットが多いのに、名古屋出身者は『名古屋には何もない』とすぐ言う」という一般ユーザーによるポストや「クイズプレゼンバラエティー Qさま!!」で名古屋城が取り上げられた放送回の話題が注目された。また、10位の首里城は2019年に火災で焼失したが、2026年秋に正殿が再建される予定が発表され、復興への目途が立ったことに対し喜びの声が上がっている。

城・城址ランキングTOP11~30

 こちらでは「城・城址ランキング」11位~30位までを紹介する。17位「小田原城」は『高校生クイズ』の会場に採用されたことで話題。また、18位「駿河城公園」は家康が生きていた時代の幻の駿府城絵図が発見されたことが話題となっている。また、来年の大河ドラマの題材にもなっている豊臣秀吉・秀長兄弟の生涯にかかわる城では1位の「大阪城」のほか、14位に「岐阜城」がランクインしている。

順位 スポット名(都道府県名) 投稿数 アカウント数
11 彦根城
(滋賀県)
40,450
12 江戸城
(東京都)
39,420
13 小倉城
(福岡県)
37,323
14 岐阜城
(岐阜県)
34,921
15 犬山城
(愛知県)
34,115
16 仙台城
(宮城県)
30,013
17 小田原城
(神奈川県)
29,172
18 駿府城公園
(静岡県)
24,920
19 松江城
(島根県)
23,785
20 広島城
(広島県)
21,416
21 松山城
(愛媛県)
20,259
22 弘前城
(青森県)
19,598
23 金沢城公園
(石川県)
19,479
24 高知城
(高知県)
19,011
25 岡崎城
(愛知県)
18,247
26 唐津城
(佐賀県)
17,853
27 和歌山城
(和歌山県)
16,984
28 上田城
(長野県)
16,827
29 丸亀城
(香川県)
16,294
30 安土城跡
(滋賀県)
13,651

 城についてつぶやいているユーザーの男女比は男性が6〜7割とやや男性寄りだが、岡山城などは女性の比率が高く、『刀剣乱舞』などゲーム・アニメ由来の文脈から若年女性層も巻き込んでいると考えられる。また、いずれの城も30〜40代をコアに、観光・イベント・コンテンツコラボといった多様な切り口で「語る対象」となっていることが、Xデータから浮かび上がった。

エリアLOVEWalker総編集長・玉置泰紀からひとこと

 豊臣と言えば大阪城だが、来年、大河ドラマ「豊臣兄弟!」が始まると、織田信長の初期の居城、清洲城なども注目されるかもしれない。アニメ「ゴールデンカムイ」最終章も2026年1月5日から放送開始なので、五稜郭もさらに注目が上がりそうだ。

データ詳細

今回の集計の詳細は以下のとおり。
集計期間:2024年12月1日~2025年11月30日
解析対象:「城・城址」を含むX(旧Twitter)上での投稿
抽出件数:1,446,149件(上位30位までの総投稿数)

 角川アスキー総合研究所は2015年に、東京大学生産技術研究所喜連川・豊田研究室と、アジア圏で唯一ツイートデータの全量を取り扱うことができるNTTデータ、そしてTwitter Japanと共同で「Twitterトレンド解析システム」を開発した。それ以来、当社が持つエンターテインメント用語辞書(300万語以上)に収録されたワードをもとに、日本国内でのエンターテインメント分野に関するツイートを対象にした解析を行っている。

 解析内容としてはツイート内でのワード出現傾向の分析に加えて、ツイートテキストを対象にした投稿者の推定属性情報(NTTデータ提供)や、各種統計データなどを組み合わせた分析などを行っており、報道機関や、企業・自治体等に幅広く活用されている。なお、「X(旧Twitter)トレンド解析システム」によるXのリアルタイムな集計結果は、「ついラン」でも見ることができる。

『戦国LOVEWalker2026 ウォーカームック』

発行:株式会社角川アスキー総合研究所
発売:株式会社KADOKAWA
発売日:2025年12月22日
定価:1,760円 (本体1,600円+税)
ISBN:9784049112979
サイズ:A4判/100ページ
詳細・購入はAmazon

【目次】 千田嘉博先生インタビュー:「武将たちがあこがれた城」
特集:秀吉・秀長の城(長浜城、姫路城、郡山城、聚楽第、肥前名護屋城など)
特別企画:深掘り 大阪城ガイド
特別企画:有馬温泉
大河ドラマ特集(主演インタビュー、ドラマ紹介、仲野大賀さんインタビュー)
戦国メタ散歩:金沢城、三方原の戦い、河越城の戦いなど

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