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3月22日は「国際アザラシの日」! シーパラでくらす希少な種類のアザラシに会いに行こう

2026年03月19日 19時00分更新

みなさん、こんにちは!

横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

第58回は、「アクアミュージアム」で鰭脚類、ホッキョクグマ、イルカ、ペンギンなどの飼育を担当している三木萌乃楓と「ふれあいラグーン」で鰭脚類、猛禽類、イルカ、ペンギンなどの飼育を担当している白石結香がお伝えします。

前回の記事はこちら:

見て・さわって・知って・味わう!シーパラの深海生物まつり!

過去の連載記事はこちら

 毎年3月22日は「国際アザラシの日」です。アザラシが置かれている状況への理解を深め、周知していくことを的とし、1982年にアメリカ議会で制定されました。
現在世界には18種類のアザラシが生息しており、海水域だけでなく淡水域でくらすアザラシもいます。
 今回は「国際アザラシの日」にちなんで、シーパラでくらす2種類のアザラシの魅力をたっぷりご紹介します!

 まずは、アクアミュージアムでくらす「ハイイロアザラシ」をご紹介します。
「アザラシ」と聞いて、ハイイロアザラシを思い浮かべる方はそう多くないかと思います。名前の通り、灰色の体が特徴のハイイロアザラシは、イギリスなどの東部北大西洋、カナダなどの西部北大西洋、バルト海の3海域に分かれて生息しています。
そんなハイイロアザラシは、日本では3園館でしか飼育されていない珍しい種類のアザラシです。吻(ふん)と呼ばれる鼻部分が馬のように長いところも特徴で、特にオスはメスに比べ、成長とともに長くなります。

ディーダル(オス)         ディーダル(オス)

 また、ハイイロアザラシは他の種類のアザラシに比べて体が大きく、野生下のオスは最大300㎏にもなる大型の種類のアザラシです。

 シーパラで飼育しているオスのディーダルは240㎏、メス5頭のうち一番体が大きなルーシャは130㎏です。

ルーシャ(メス)

 ハイイロアザラシは現在繁殖期を迎えています。
シーパラでも積極的に繁殖に取り組んでおり、ルーシャが出産した3頭は現在もアクアミュージアムで元気に成長中!

イロハ(メス)   ワカ(メス)    ツネ(メス)

 

 3頭とももう立派な成獣ですが、生まれたばかりのハイイロアザラシの赤ちゃんは、クリーム色の毛で覆われています。
この毛は生後約3週間で全て抜け落ち、大人と同じ灰色の体色に変わります。
 ハイイロアザラシの母乳には約50%の脂肪が含まれており、この脂肪分が多い母乳を飲むことで、体重約13㎏で生まれてきた赤ちゃんは3週間ほどで、なんと約45㎏まで大きくなります。

15日齢の赤ちゃん

授乳の様子

 続いて、ふれあいラグーンでくらす「ゼニガタアザラシ」についてご紹介します。
ゼニガタアザラシは唯一一年を通して日本に定住する種類のアザラシで、北海道襟裳岬では野生のゼニガタアザラシを見ることができます。

 アザラシが乗っている岩は、現地で「すし岩」と呼ばれています。
ふれあいラグーンの展示室は、生息地の環境に合わせた岩場を再現しているので、すし岩がご覧いただけます。

 ふれあいラグーンでは、現在4頭のゼニガタアザラシを飼育しており、愛称もそのすし岩にちなんでオスのホタテ、メスのワサビ、トロ、ウニです。

 

ホタテ(オス)        ワサビ(メス)

 

トロ(メス)             ウニ(メス)

 名前の通り、銭のような形の丸いわっか模様が特徴です。
それぞれ模様の大きさや位置が違うところがチャームポイントなので、ぜひ見分けてみてくださいね!

 そんなゼニガタアザラシたちですが、昔は肉や毛皮を目的とした乱獲や、定置網の魚を食い荒らす漁業被害への対策としての駆除、さらに海岸沿いの生息環境の減少などにより個体数が激減し、野生での絶滅の危険性が高い「絶滅危惧種IB」に指定されました。
 その後、長年にわたる保護活動の成果により個体数は回復傾向を示しましたが、漁業被害を防ぐための個体群管理(捕獲)は現在も実施されています。
 年間の捕獲上限が定められており、管理捕獲された個体や、誤って定置網に入ってしまった個体の一部は、水族館や動物園へ譲渡され、生態の観察や研究、環境教育などに活用されています。
 ふれあいラグーンでくらしている4頭はいずれも北海道で行った個体群管理によってシーパラにやってきた個体です。
 現在も漁業被害は深刻な課題であり、「アザラシの絶滅を回避しながら人間と共存すること」「共に生きていく仲間として向き合うこと」を目指した取り組みが続けられています。
 しかし、「保護活動」と「漁業の継続」をどのように両立させるかは、今でも大きな課題となっています。

 ふれあいラグーンでは、ゼニガタアザラシを間近で観察し、ふれあえる体験や解説を通して、その生態や魅力を伝え、日々の健康管理や行動記録を積み重ねることで、よりよい飼育環境づくりや将来の繁殖、そして野生個体の保全につながる活動を行い、野生の未来へ繋げていく役割を目標に飼育を行っています。

 シーパラでは、3月14日(土)~29日(日)の期間限定で、ハイイロアザラシの繁殖やゼニガタアザラシのくらす環境問題についてパネルで解説する企画展を開催中です。
 ハイイロアザラシとゼニガタアザラシを観察しながら、種の保存や環境問題について理解を深めてみてはいかがでしょうか。

横浜・八景島シーパラダイス公式ウェブサイト:https://www.seaparadise.co.jp/index.html

X:https://twitter.com/_seaparadise_

Instagram:https://www.instagram.com/seaparadise_official/

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①はなパラ

https://www.seaparadise.co.jp/event/hanapara2025.html

②シーパラ ビーバー月間

https://www.seaparadise.co.jp/american_beaver/index.html

③アニメ『僕のヒーローアカデミア』×横浜・八景島シーパラダイス 海の生きものたちと一緒にPLUS ULTRA

https://heroaca.com/news/27013/

文/三木萌乃楓

兵庫県出身。2021年入社。
最近は、朝、まだ爆睡しているハイイロアザラシの個性的な寝姿を見ることにはまっています。

文/白石結香

神奈川県出身。
伊豆・三津シーパラダイス勤務後、2023年に横浜・八景島シーパラダイスに入社。
ふれあいラグーンにある円柱水槽から、無防備に浮いているゼニガタアザラシを眺めるのが楽しいです。

 

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