自然も、グルメも、温泉も！ 1泊2日で愉しむ「朝倉よくばり体験トリップ」
2023年03月08日 13時00分更新
福岡県の中央部に位置し、市内から車で40分ほどと、アクセス抜群でありながら、豊かな自然に恵まれ、温泉や観光名所が点在し、採れたてのフルーツや農作物を使ったこだわりの食が楽しめる「あさくらエリア」。
カフェ＆グルメ情報をSNSで発信しているchippachapusが、まずは、日帰りで愉しむグルメ三昧な旅をご案内しましたが、みなさん、記事は、ご覧いただいたでしょうか？
今回は、あさくらの底力を伝えるミッションの第2弾「体験編」です。約400年近い歴史を紡いできた小石原焼の陶芸や、自然の染料を使う草木染めに、フルーツ王国ならではのお楽しみ・イチゴ狩り、美肌の湯として知られる名湯など、1泊2日でフル体験してきました！ もちろん、グルメ情報もちゃんとおさえていますので、チェックしてくださいね。
窓から眺める風情あふれる景色と趣ある店内で味わう絶品やまめ料理に感動
あれこれ体験する前に、まずはしっかり腹ごしらえをしなくては！というわけでやって来ました東峰村・小石原。目的は、そう、「やまめ山荘」です。一年を通してやまめ料理や山里鶏料理が楽しめる完全予約制の一軒。
今から約200年前の江戸時代からある古民家を、何度もリノベーションしたそうで、一歩入ると、そこは別世界！ 手入れの行き届いた庭木と、風情ある佇まいの建物が情緒たっぷり。まるで鎌倉や京都の料亭を彷彿とさせる、落ち着いた雰囲気に包まれます。店内の大きな窓から眺める外の景色も風情があり、とても癒される空間でした。
ここでは、やまめ料理4品を含む全12品の「やまめのコース（椿）」（4,620円）と、やまめ料理1品に、山里鶏の炭火焼が付く全10品の「炭火焼のコース（かえで）」（3,960円）をいただきました。
やまめは稚魚を養殖しているため、通年で食べることができます。雪溶け水で育った今の時期のやまめは、1年で一番おいしいのだとか。コースで楽しめるやまめ料理は、刺身または背ごし、甘露煮、塩焼き、唐揚げの4品。写真は塩焼きです。身が柔らかく、噛んだ瞬間にあふれ出す脂の旨味が、なんともたまりません。塩加減もよく、久しぶりにおいしい魚料理を味わいました。
山里鶏は小さな七輪で焼き上げるスタイル。炭火で焼いてカリッと香ばしい皮と、柔らかいジューシーな肉の具合がちょうどいい。柚子胡椒や塩、自家製ダレとの相性も抜群でした。
窓の外の景色は季節によって変わり、春はシャクナゲ、夏は木々の緑、秋は紅葉と、四季折々によっていろいろな表情を見せてくれます。何度も足を運んでみたくなる居心地のいいお店でした。
《スポット情報》
■やまめ山荘
住所：福岡県朝倉郡東峰村小石原1612
電話：0946-74-2728 ※現在、電話での完全予約制
営業時間：11時～15時（土日祝は～17時）
休み：火（祝の場合営業）
駐車場：20台
思い出や記念品にぴったり！ 自分だけの器作りができる「陶芸体験」
山里料理をたっぷりと味わったあとは、焼物の里・東峰村へ。大小50近くある窯元のなかで、今回、お邪魔したのは「鶴見窯」。2代目の和田義弘さんは、伝統技法を活かしながらシンプルで和モダンなスタイルを提案しています。
中に入ると、珈琲カップやお椀、花瓶など、用の美をコンセプトとした器がずらりと並んでいます。器は毎日使うものなので、機能的で和洋中の料理を問わず柔軟に使えるようなデザインに仕上げているそう。代表的な柄は「雲」「縞」「渦」「格子」があり、どれも一つ一つ手作業でつけるため、二つとして同じものはありません。
こちらでは陶芸体験もできます。実際にろくろの実演を見たあとに丁寧に教えてもらえるので初心者でも安心です。
土を触ってみると、想像していたよりも難しく感じられたのですが、失敗しないようにちゃんとサポートしていただけたので、とても楽しみながら作ることができました。
作ったのは珈琲カップ。最後に仕上げをしてもらい、その後、窯で焼き上げて完成品が手元に届くのは約1か月後。どんな風な出来映えになるのか楽しみです。自分用はもちろん、贈り物にもおすすめです♪
《スポット情報》
■鶴見窯
住所：福岡県朝倉郡東峰村小石原鼓2514-3
電話：0946-74-2552
営業時間：9時～17時
陶芸体験：2～10名（約40分～／1個／2,750円～）
休み：不定
駐車場：9台
https://www.tsurumigama.com/
@tsurumigama
全室源泉かけ流し風呂付き！ 雄大な筑後川を望む癒しの宿
陶芸体験を終えて外に出たら、陽もだいぶ傾きかけて夕暮れ間近に。暗くなる前に、今宵の宿へと急ぎましょう。朝倉市杷木にある「原鶴の舞」は2019年にフルリニューアルし、さらに21年には増築も施され、原鶴温泉エリアで唯一の和モダン旅館へと生まれ変わりました。全13室の部屋すべてに源泉かけ流しの内風呂が付いており、好きな時に、気兼ねなく温泉が楽しめる、とても贅沢な場所です。
お部屋は、小京都風、バリ風、アジアンリゾート風、洋風など、さまざまなタイプのコンセプトルームがあります。全室バリアフリーも対応していますよ。宿泊した部屋は「リバービュー温泉コーナースイート」。筑後川サイドなので、目の前に雄大な川がゆったりと流れ、リバービューをじっくりと堪能することができます。
部屋は一番角にあるので、ほかの客室よりも少し広めの源泉付きの専用風呂がうれしいですね。なんと、湯船からも外の景色を眺めることができ、心身ともに癒されました。
食事は、朝夕ともに全プランに付いていて、半個室の食事処で楽しめます。地元で採れた食材を中心に、旬の味覚を多く使った料理が勢ぞろい。夕食は朝倉市やうきは市の野菜で作る前菜をはじめ、九州各地の高級食材を贅沢に味わえる内容。メインの「九州産A5 黒毛和牛フィレステーキ」は、熱々に焼かれた石の上で、お好みの焼き加減で食すスタイル。とても柔らかくて、噛むたびに肉の旨味が口いっぱいに広がるおいしさでした。
朝食は炊き立て羽釜ご飯の和食膳。料理長こだわりの総菜を少しずついろんな種類を味わえました。
《スポット情報》
■原鶴の舞
住所：福岡県朝倉市杷木志波1-3
電話：0946-28-7227
駐車場：18台
http://www.harazuru-mai.com/
@harazuru_no_mai
自然の色で染めあげる草木体験で世界にひとつだけの思い出の品を作っちゃおう！
昨夜は、美肌の湯をたっぷり浴びたし、たっぷり睡眠もとれたので、お肌も体も快調。身支度をととのえ、早めに宿をチェックアウト。さっそく、伝統技法による染め体験へと向かいます。
やって来たのは、昔ながらの伝統手法で、布や革などを草木の色で染めるワークショップができる「工房夢細工」。使用する染料は化学染料をいっさい使わず、すべて樹皮や小枝、花芽、根など、さまざまな草木から抽出した自然素材。「桜染め」「藍染め」「草木染め」など自分の好きな色を選ぶことができます。
一番人気の絹格子楊柳スカーフをチョイス。春も近いということでサクラ色に染めてみます。実は、サクラのみを染料とする「桜染め」の製法は、当工房のスタッフたちが、何度も試行錯誤を繰り返し、日本で初めて、その色の抽出に成功したそう。ほんのりと淡いピンク色は、とても品があって、麗しいですよね。
体験する前に染めている様子を見学したり、丁寧にレクチャーしてくれるので、初心者でも簡単です。まずは、煮立った湯に原液を入れ希釈した染液に、スカーフを数回浸して染めていきます。浸す回数によって単一色にすることも、いろいろな色でグラデーションをつけることもできます。
自分が納得する色に染まったら完成です！ とても綺麗なサクラ色のグラデーションでしょ？ これから暖かくなる時期にぴったりな色合いだからヘビロテ決定です♪
ほかにも綿のハンカチやTシャツ、麻混のマフラーなども染めることができますよ。
《スポット情報》
■工房夢細工
住所：福岡県朝倉市秋月野鳥708-6
電話：0946-25-0273
営業時間：10時～17時（※工場見学や染め体験は要予約）
体験：綿ハンカチ／1,760円～、綿Tシャツ／5,500円～、絹格子楊柳スカーフ／7,260円～、ほか
https://www.yumezaiku.com/
@yumezaiku_akizuki
ふんわり柔らか、肉汁ほとばしるハンバーグ！ 築100年以上の古民家でほっこりランチはいかが？
草木染め体験を楽しんだあとは、お待ちかねのランチタイム！ 「工房夢細工」から車で30分弱、旧日田街道沿いにある築110年の古民家カフェ「街道caféやまぼうし」へ。かつての造り酒屋をリノベした建物は、土間、囲炉裏、回り廊下など一般的な日本家屋ではあまり見られない構造で、見どころがあって興味をひかれます。
木のぬくもりが感じられる店内には、外の庭を眺めることのできるカウンター席もあります。
こちらでは、地産地消・安心安全な食材を使用したランチやスイーツ、珈琲が楽しめます。
今回いただいたのは「森のハンバーグ」（1,480円）。ご飯・味噌汁・サラダ・漬物が付いています。
ハンバーグは、自家農園で農薬不使用・有機肥料で育てたタマネギと、国産牛・豚肉を8：2で合わせたミンチ肉、筑前町の小麦で作った身体に優しい一品です。口の中でとろけるような、ふわっと柔らかい食感に、ほんのり甘酸っぱいデミグラスソースが絶妙にマッチして美味でした。
《スポット情報》
■街道caféやまぼうし
住所：福岡県朝倉郡筑前町中牟田471
電話：0946-42-5995
営業時間：11時～17時30分（LO～16時）
休み：水、不定
駐車場：9台
http://cafeyamaboushi.com
@cafe_yamaboushi
福岡名産・あまおうに農園のオリジナルも勢ぞろい！ 全11品種を食べくらべできるイチゴ狩り体験
ボリュームあるランチを味わったあとは、本日の体験イベントの目玉ともいえる、今が旬のイチゴ狩りへ出発！ 九州自動車道筑紫野ICからほど近くにある「らいおん果実園」は今年で開園20年目。専門農家ならではの品種の多さ、徹底した栽培管理で人気の農園です。
体験できるイチゴ狩りは60分（2,100円）もしくは90分（2,400円）食べ放題の2プラン。なんと全11品種のイチゴが食べられるなんて驚きです！（日により品種の数は変わる場合あり）。水や肥料にもこだわっているので、いつ食べてもおいしい完熟したイチゴが味わえます。
福岡を代表する品種「あまおう」はもちろん、らいおん果実園のオリジナル「らいおんいちご」も楽しめますよ。
いろいろな品種を食べくらべできるのは、やっぱりうれしいですよね♡
その日に採れたイチゴを使ったクレープ（500円）の販売も。品種は日によって異なるそうで、この日は「あまおう」でした。中には自家製イチゴソースやチョコソースがたっぷり。イチゴのおいしさをしっかり堪能できる逸品でした。
《スポット情報》
■らいおん果実園
住所：福岡県朝倉郡筑前町吹田1478-1
電話：0946-42-5556
営業時間：10時～16時 ※完全予約制
イチゴ狩り：60分食べ放題（大人／2,100円）、90分食べ放題（大人／2,400円）※4月10日以降の料金はHP参照
休み：火、不定（※イチゴの生育状態、予約状況により休園の場合あり。HP等で要確認）
駐車場：約100台
https://www.lionkajitsuen.com/
@lion_kajitsuen
筑前町のおみやげを買うならここ！ 地元食材を使った土産品が勢ぞろい
1泊2日の旅もそろそろ終わりに近づいてきました。「あさくらエリア」で出会った体験の数々を、自宅でも味わいたいとの思いから、ここは、やはり直売所で決まりでしょう。「筑前町ファーマーズマーケット みなみの里」は、地元で採れた野菜やフルーツ、加工食品がそろうショップのほか、農村レストランも併設された施設です。
いろいろと目移りしちゃいましたが全部で7品を購入。まずは「ひよたまプリン」（450円）と「ひよたまプリン（抹茶）」（500円）のスイーツをゲット。旬のフルーツの味わいをそのままジュースにした「朝倉の桃」や「朝倉の大粒いちご」（各180ml／420円、500ml／1,200円）なども外せません。そして、筑前町の特産・黒大豆「筑前クロダマル」と米を使った濃厚な味噌で作る「ダマル」を3種類ほど（「冬ダマル／450円」「野菜ダマル／390円」「酒ダマル／390円」）。おかず味噌なので料理はもちろん、薬味、ご飯のお供、生野菜のディップソースから酒のつまみまでアレンジ自在で使い勝手がいい！
小腹が空いたので、みなみの里オリジナルソフトクリームを使った「生いちごソフト」（500円）と「木酢（きず）ソフトクリーム」（450円）をいただきました。イチゴはみなみの里内にある「ちくちゃんいちご園」で収穫したものを使用。木酢も敷地内にある木酢畑から採取しているそうです。ミルキーなソフトクリームにイチゴの甘酸っぱさや、木酢の酸味がアクセントに。旅の合間のちょっとしたおやつに最適でした。
《スポット情報》
■筑前町ファーマーズマーケット みなみの里
住所：福岡県朝倉郡筑前町三並866
電話：0946-42-8115
営業時間：9時～17時
休み：第3水（祝の場合は翌日）
駐車場：213台
http://chikuzen-minaminosato.jp
＠farmersmarket.miaminosato
朝倉市、筑前町、東峰村からなる「あさくらエリア」を巡る体験トリップ。伝統文化に触れ、その魅力を自ら体感することで、今まで知らなかった新しい驚きと発見にあふれる充実の時間でした。自分が生活している町や地域のことは、分かったつもりでいても、案外、その魅力に気が付いていないもの。福岡には、見ていない、味わっていない、体験していない「モノ」「コト」「場所」がまだまだいっぱいあります。まずは今度の休日、「あさくら」で感動体験を探しにいきませんか。
《旅をした人》
Chippachapus
福岡県内のカフェ、ランチ、グルメを中心に、旅、観光、ホテルまで、Instagramで日々、情報を発信中。おしゃれ＆かわいいモノが大好きで、これまで巡ったお店は延べ1000軒以上。
＠chippachapus
（提供：福岡県）
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