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チンアナゴ、ニシキアナゴ、カクレクマノミetc. ウェルカム水槽で人気者たちがお出迎え!

2023年07月07日 10時30分更新

前回の記事はこちら。
人懐っこくて活発! 個性あふれるバンドウイルカたち

※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記

 みなさん、こんにちは!

 横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

 第28回は「アクアミュージアム」で魚類飼育を担当する村山早紀がお伝えします。

 今回ご紹介するのは、アクアミュージアムに入って最初にみなさまをお迎えするLABO1「はじまりの海」にある水槽の仲間たちです。

 ウェルカムスペースにある幅約10メートルの水槽群は、来てくださったお客さまの気分を盛り上げられるよう、水族館の人気者がてんこ盛りです。今回はてんこ盛りで紹介させていただきます。

幅約10メートルの水槽群がみなさまをお出迎えします!

 ウェルカムスペースには3つの水槽が並んでいるのですが、最初の水槽の主役は「チンアナゴ」と「ニシキアナゴ」です。体が細長く、砂から生えているように見えるチンアナゴはご存じの方も多いようです。

チンアナゴ。体は白く、黒い斑点がたくさんあります

 そして、「えっ!あれもチンアナゴ?」と言われがちなのが、こちらの「ニシキアナゴ」です。体形はほぼ同じですが、体の色や模様が異なります。また、海での生息場所も異なります。

ニシキアナゴ。オレンジ色の体に白い縞もようがあります

どちらがチンアナゴで、どちらがニシキアナゴでしょう?

 さて、この水槽の前で、「砂の下はどうなっているんだろう?」「(体が)全部見れらないのかな?」と話しているのをよく聞くので、ご紹介したいと思います。

 チンアナゴやニシキアナゴは、砂の中に体の一部が潜っている状態で生活します。

「知りたい?」

 臆病な性格で他の生きものや頭上に影が近づくと体を巣の中に隠します。巣穴は自分の体がぴったり入るくらいの大きさで、もぐらやアリのように地下帝国を作っているわけではありません。たまに潜る方向を間違えるのか、体の一部が出ているのを見かけます。

体の一部が出ています

 基本的には、全身が外に出ることはありませんが、こちらはなぜか外に出ていた時の写真です。

ほぼ全身

 一大決心だったのか、思わず飛び出てしまうようなできごとがあったのかはわかりませんが、かなりのレアケースです。

 そして、巣穴の入口を自分の体から出す粘液で固めているため、姿が見えなくても巣穴がわかります。

チンアナゴが隠れている巣穴

 流れてくるプランクトンを食べるため、水流の向きや強さによってどれくらい巣穴から体を出すかや姿勢を調整しています。エサをあげた後は動きが活発です。

エサを追いかけています

 エサの取り合いなのか、小競り合いをしている姿も見かけます。必死なのだと思いますが、なんだか微笑ましく眺めてしまいます。

圧をかけたり

かと思えばとても近くにいたり

会いに来てね

 次の水槽の人気者は、カクレクマノミとハタゴイソギンチャクです。

ハタゴイソギンチャクにすむカクレクマノミ

 こちらは映画で知ったという方が多いようです。クマノミの仲間は、毒をもつイソギンチャクにすむことで外敵から身を守ります。クマノミの仲間は世界中で28種類が知られていますが、中でもカクレクマノミはその名のとおり「隠れ」がちです。

 ふかふかに見える触手の間を泳ぐ姿はとても気持ちよさそうです。

イソギンチャクの中をすいすいと泳ぎまわります

 カクレクマノミとくらべてほしいのが、隣の水槽にいるハナビラクマノミです。同じクマノミの仲間ではありますが、こちらはかなり攻撃的です。

ハナビラクマノミ。体のもようがちがいますが、同じクマノミの仲間です

 自分たちがすみかにしているイソギンチャクの上をパトロールしており、掃除のために入ったダイバーに体当たりをしてきます。

 もちろんウェットスーツを着た人間からすると大したことはないのですが、見た目から想像する以上の威力なので、すこし驚きます。また、一撃を繰り出した後はすごい勢いでイソギンチャクに戻っていくので、勇気を出してマイホームを守っているんだな、と思います。

見つからないときは、イソギンチャクの中やまわりをよく見てね

 最後に紹介するのは、こちらも映画で有名になったナンヨウハギです。ナンヨウハギは、ニザダイとよばれるグループに属し、青い体に黄色い尾びれ、他にはない黒い模様がお洒落な魚です。

おしゃれなもようのナンヨウハギ

 このニザダイの仲間には、ウェルカム水槽にいるキイロハギやゴマハギも含まれます。

鮮やかな黄色が特徴的なキイロハギ

 ニザダイの仲間は海藻を食べています。そこで、横浜・八景島シーパラダイスでは海藻の代わりにレタスをあげています。ニザダイの他に、ヤッコの仲間たちもレタスを食べており、2・3枚の葉は30分もするとほぼなくなっています。

レタスを食べるキイロハギ

あっという間になくなります

 この他にも、ウェルカム水槽にはサンゴ礁の魚たちがたくさん暮らしており、1種類ずつ見ているとあっという間に時間が経ってしまいます。

 横浜・八景島シーパラダイスにお越しの際は、ウェルカム水槽に夢中になって、ショーやパフォーマンスを見逃さないように注意してくださいね!

横浜・八景島シーパラダイス
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文/村山早紀

出身地は神奈川県。
「アクアリゾーツ」にて、サンゴ、魚、ウミガメ、東京湾の生物を担当。
2015年入社。海でも陸でもあたたかいところが好きです。

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