見る人たちに小さな“バグ”を起こす！　無料で楽しめる東京駅直結のアートセンター「BUG」がオープン！

2023年10月04日 11時00分更新

文● 中村剛士

　2023年9月20日、アートセンター「BUG」が、東京駅グラントウキョウサウスタワー1階（東京都千代田区丸の内1-9-2）にグランドオープンしました。

「BUG」外観

　アート作品を展示紹介するギャラリー事業だけでなく、作家の活動をサポートし、アートを通じてさまざまな人が出会い、互いに影響を与え合う場所を目指したこれまでにない空間です。
https://bug.art/

広々とした展示スペースがあります

　鑑賞者の日常のルーティンに小さなバグを起こすべく、新しい視点や違和感を与えられる場所でありたいという想いから「BUG」という名称が付けられました。またアーティストは、「BUG」を介して様々な人や物事に出会い、化学反応を起こせる存在になってもらいたいという願いが込められています。

　東京駅八重洲南口直結のアートセンター「BUG」を運営しているのは、株式会社リクルートホールディングス。一般の方にはあまり知られていないかもしれませんが、リクルートは40年近く社会貢献活動の一環としてこれまで、銀座で2つのギャラリー「クリエイションギャラリーG8」、「ガーディアン・ガーデン」を運営してきました。

　昨年（2022年）に、リクルートホールディングスの本社所在地移転に伴い2つのギャラリーは活動を終了（クリエイションギャラリーG8は2023年9月2日、ガーディアン・ガーデンは2023年8月26日に終了）させ、東京・丸の内に新たにアートセンター「BUG」をオープンしたのです。

　リクルートのアート活動が並大抵でなく、超本格的に展覧会やイベントを開催したり、アーティスト支援を行ったりしてきたことは、アーカイブ（https://scrapbox.io/recruit-art-center/）を見れば一目瞭然です。メセナの一環としてアートに関わっている企業の中でも、これだけ長きにわたりサポートし続けていることを、もっともっと知ってもらっても良いはずです。

　現在、BUGのこけら落とし展として、雨宮庸介個展「雨宮宮雨と以」が10月30日まで開催されています。

雨宮庸介個展「雨宮宮雨と以」が開催中です

【BUG　こけら落とし展】
雨宮庸介個展「雨宮宮雨と以」
2023年9月20日～10月30日
https://bug.art/exhibition/amemiya-2023/

　現時点で分かっている今後の予定もお知らせしておきます。なお、会期や展覧会内容は変更になる可能性もありますので、詳細や最新情報は「BUG」公式サイトで確認して下さい。

【BUG　展覧会スケジュール】
11月29日～1月14日「バグスクール:うごかしてみる!」
（参加型プログラム+作品のチャリティー販売。ゲストキュレーター:池田佳穂）
1月24日～2月18日「第1回BUG Art Award ファイナリスト展(予定) 」
（会期中の公開最終審査会でグランプリを決定）
3月6日～4月14日「千賀健史展(予定)」
（更なる飛躍を目指すアーティストとの個展開催）
5月8日～6月16日「SPILLOVER(仮)」
（ゲストキュレーター:長谷川新）

　また、アートセンター「BUG」には、株式会社HAGISOが運営する「BUG Cafe」も併設されています。美術館では今や当たり前のミュージアム・カフェが、無料のギャラリースペースの一画を占めている点もとても斬新です。