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鶴ヶ峯中学校の生徒たちの地域愛から生まれた「旭区丼」

2024年03月19日 10時00分更新

TSUBAKI食堂

 皆さん、こんにちは! 横浜市役所内商業施設「ラクシス フロント」にある、横浜野菜や地産地消の魅力が体験できるお店「TSUBAKI食堂」オーナーシェフの椿 直樹です。

 今回もご覧いただきありがとうございます!

前回の記事はこちら。
【連載】いちごで楽しむ“ももいろプレート”「旭区丼」

※過去の連載記事はこちら:
横浜18区の人とまちがつながるTUBAKI食堂 18区ものがたり

 16日からの旭区丼後半のご紹介です。メニューは「イケメン武士メシ膳 Ver. 鶴ヶ峯中学校」!!

TSUBAKI食堂

 このタイトルを見ただけでは、どんな内容なのか全く分かりませんね(笑)

 イケメン?武士?

 では、早速この膳が完成するまでのエピソードからお話させてください。

 元々はメニュー名にもあるように、「鶴ヶ峯中学校」さんと「旭区」の名物料理を作ろうという企画からスタートしました。で、私が数回、学校を訪問し、授業のお時間を活用して「旭区」の魅力を生徒さんたちにヒアリングしながら内容を考えてきました。まずは「旭区」ってどんな区?ということから。皆さんとは自分の住んでいる、育った町について改めて深く考え、相関図を作ってもらいました。

 ズーラシア、運転免許試験場、タカナシ乳業、いちご、花博…たくさん出していただきました。「食」に関係あるなしに関わらず、まずは地域に目を向け直してもらうことが大切です。

 そして、その中から、この「18区丼」のベースになってきそうなワードを取り出しました。これまでの「18区丼」ではあまり触れてこなかった歴史に着目し、「鎌倉殿の13人」の中で、畠山重忠が最期を遂げたのが旭区鶴ヶ峰というお話をもとに進めることになりました。

 その後は、どのようなお料理のスタイルでいくか考えます。洋風?スイーツ?中華?

 そこで出てきたのが「武士」というワードでした。教育委員会の方からもヒントをいただき、「武士メシ」のイメージで決定しました。

 次に、生徒さんたちに膳の中身を決めてもらいます。授業の中でいくつかの班に分かれ、焼き物、揚げ物、煮物、炒め物、野菜、米の6つのお料理を考えてもらいました。

 ここで一本筋が通ったのは、「鶴ヶ峯中学校」の卒業生で、いつもTSUBAKI食堂で野菜を使わせてもらっている農家さんの藤又琢氏の協力をいただけたことでした。

TSUBAKI食堂

 藤又氏の作る春野菜を使用して考えていくということになったのです。

 そして決まった6つのお料理がこちらです。

◎煮物
 さつまいも、こんにゃく、人参、昆布の煮物
◎野菜
 春野菜のおひたし
◎焼き物
 大山鶏の照り焼き
◎揚げ物
 桜えびと野菜のかき揚げ
◎飯
 強米(ちまき風)
◎蒸し物
 春キャベツのシウマイ

大きな特徴は
①生徒さんたちが考えてくれたメニュー
②お野菜は藤又琢氏を中心に市内産を使用
③「武士メシ」の大まかな定義として薄味に仕上げ、別で調味料を添えて、口中調味で仕上がるイメージを楽しんでいただく
の3つです。

TSUBAKI食堂

 内容が完成後は学校にレシピをお伝えし、生徒さんたちは調理実習をして実際に作ったり味わったり、PTAの皆様に報告したりと、たくさんの方々にご協力していただきました。

 その内容、おいしさはもちろん重要ですが、私がこの18区丼で最も大切にしている、たくさんの方々の地域愛を「食」に反映させ、それをさらに多くの方々にお伝えしていくということを強く実践した内容となりました。ぜひ多くの皆さまに召し上がっていただきたいと思います。

「横浜食育18区丼」4月はお休みで、5月の「緑区丼」で改めて再スタートになります。最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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文/椿 直樹

TSUBAKI食堂

1967年生まれ。横浜野菜の魅力を広く伝えるため2003年「横浜野菜推進委員会」を設立。その取り組みが評価され2009年、神奈川県で初めて農林水産省「地産地消の仕事人」に認定される。好きな野菜は白菜、苦手な野菜はたくさん(笑)

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