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お茶目なパフォーマンスも魅力的。個性豊かな鳥類たちが皆さまをお出迎え!

2024年04月05日 10時00分更新

 みなさん、こんにちは!

 横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

 第37回は、「ふれあいラグーン」で、イルカやコツメカワウソカワウソ、ケープペンギンなどの鳥類の飼育を担当する廣野朝子がお伝えします。

前回の記事はこちら。 ■色鮮やかなさかなたちに贈る、バレンタイン&ホワイトデーのプレゼント♥

※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記

 「ふれあいラグーン」は、見て学ぶだけでなく、動物たちと直接ふれあい、生きもの本来の魅力を感じていただける施設です。

 今回は、「ふれあいラグーン」で暮らす鳥たちについてお話しします!

 まずは、ルリコンゴウインコの「コハク」!

コハク♀

 南アメリカ大陸の熱帯雨林に生息する、世界最大級のインコ。

 背面は名前にもなっている鮮やかな瑠璃色、前面は黄色のカラフルな羽が特徴です。

ジャングルでパートナーを見つけるため派手な体の色をしています

 ところで、ルリコンゴウインコは、見た目で「オウムかな?」と思う人が多いかもしれません。それは「体が大きい方がオウム。小さい方がインコ。」というイメージがあるからではないでしょうか。ところが実は、体の大きさは関係ないのです。

 インコとオウムをどこで見分けるかというと、1つ目は体の色。カラフルで色鮮やかな方がインコ。それに対してオウムは、白や黒など少し地味な色をした鳥が多いです。

 2つ目は、頭の後ろにかざりの羽(冠羽)があるかないかです。インコには冠羽がありませんが、オウムには冠羽があり、興奮したときなどに開きます。この2つの特徴が見分けるポイントです。

 したがって、ルリコンゴウインコはインコです!

 インコの名でもオウムの鳥たちもいるのでぜひこのポイントを参考にしてみてください。

 つづいては、ハリスホークの「ダル」!

ダル♀

 アメリカ大陸の砂漠地帯や湿地などに生息する、鷹の仲間。

 日本では英名をカタカナ読みにした「ハリスホーク」と呼ばれることが多いですが、動物園などでは和名の「モモアカノスリ」と呼ばれることが多いです。モモアカノスリ=褐色の腿。見た目のままの意味を持つため、すぐに覚えることができますね!

 アフリカワシミミズクの「ロビン」!

ロビン♂

 アフリカ中南部の砂漠や森林に生息する、ミミズク。

 ミミズクとフクロウの違いは、頭の上にある耳のような飾り羽「羽角」があるかないか。あるのがミミズク、無いのがフクロウです。

 ミミズクの「ズク」とは、昔の言葉で「フクロウ」を指します。耳があるフクロウ=ミミズクという意味です。

 英語ではどちらも同じ単語「owl」と呼ばれています。

 そんな3羽は、ふれあいラグーンの入り口「ウェルカムポート」で皆さまをお待ちしています。とても近くで観察できるのでぜひ会いに来てください。

入館すると3羽がお出迎え

かわいいポーズでアピールする「コハク」

 コハクはおしゃべりも得意。「ハロー」と声を掛けるとお返事してくれるかも⁉︎

ウインクする「ロビン」

クリクリなお目目がチャームポイントの「ダル」

 そして3羽は、「ふれあいラグーン」でパフォーマンスやプログラムでも活躍しています。

 オタリア(アシカの仲間)やケープペンギン、コツメカワウソなどが登場するアニマルパフォーマンスでは、3羽も登場し、鳥たちの能力を活かしたパフォーマンスを披露しています。

 ルリコンゴウインコ「コハク」は、インコ特有の優れた色覚を活かしたパフォーマンスを行っています。

 鳥たちは、五感の中で最も視覚が発達しています。視野も広く、視力もとても良いのですがその中でインコが優れているのが「色覚」です。赤・青・緑の光の三原色に加え、人間が見えない紫外線も捉える色覚を持っています。

 人間は雌雄同体のインコを区別できませんが、4色の色覚を持つインコたちはオスとメスの区別がついています。

 パフォーマンスでは、そんな色覚を活かし、黄・赤・青の3色を見分けてのゴミの分別に挑戦しています。

コハクの一生懸命運ぶ姿に心を奪われることでしょう

 インコたちは嘴(くちばし)がとっても器用で、自然界では餌となる木の実や種子を硬い嘴を器用に使って、皮を上手に剥き中の実だけを食べています。器用な嘴でゴミを咥えて運ぶ姿は必見です!

嘴でゴミを咥えてゴミ箱までトコトコ

 間違えてしまうこともありますが、それもご愛嬌。

あちゃ~、間違えちゃった~

 さらに頭上スレスレのかっこいいフライトも披露しています。

 飛ぶ時にバサバサと羽音がたつのもインコたちの特徴。

カラフルな羽をアピール

 アフリカワシミミズク「ロビン」は、ミミズク特有の静かなフライトを披露。

 ミミズクは夜のハンターとも呼ばれ、獲物に見つからないよう静かに飛ぶのが特徴です。

 お客さまの目の前を、羽音を全くたてずにかっこよく飛んでいきます。

目の前に来たときはシャッターチャンス

 獲物を見つけるとパッと瞳孔が開きます。

 普段はとってもクールなロビンですが、「ボー」と鳴くかわいい鳴き声も聞くことができるかもしれません。

黄色くてまんまるな目がチャームポイント

 鳥の中でもトップクラスに柔らかい羽の持ち主で、体重はなんと600g。そんな軽い体のおかげで羽音を鳴らさず静かに飛ぶことができるのです。

水浴びすると全く違う姿に

 ハリスホーク「ダル」は、スピード感のあるフライトを披露。

 お客さまの頭上スレスレのフライトは迫力満点!

 ロビンと同じく猛禽類で、自然界では、ネズミやウサギなどの小動物を捕まえる狩りを行っています。猛禽類の中では珍しく集団で狩りをするのもハリスホークの特徴です。

狙った獲物は逃さないハンター

頭上スレスレのフライトは圧巻  

 運がいいとハンターと呼ばれるダルのハンティングの様子が見られるかもしれません。

  視力は人間の8倍あるとも言われ、なんと東京タワーのてっぺんから地上のネズミが見えるとも言われています。そんな視力を活かし空中でのハンティングに挑戦しています。

 ルアーと呼ばれる仕掛けを獲物に見立て、壁の上から狙いを定めて、空中キャッチ!

 握力は40〜50kgもあり、捕まえた獲物は逃がしません。

鋭い爪で獲物を鷲掴み

 他の敵に盗られぬよう、大きな翼を広げて獲物を隠すのも習性です。

 まるでマントをかぶしている様子から「マントリング」といいます。

スタッフが近づいても本能で隠します

隠していたのはお気に入りのおもちゃでした

 普段なかなか見ることのできない鳥たちのパフォーマンスは見応え満載。

  アニマルパフォーマンスは、動物たちだけでなくお客さまも参加型のパフォーマンスです。

 季節によって内容も変更するので、何度見ても楽しんでいただけること間違いなし!

 他にもたくさんの動物たちが暮らしている「ふれあいラグーン」に、ぜひ遊びに来てください!

遊びに来てね~!!!

横浜・八景島シーパラダイス
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文/廣野朝子
兵庫県出身。2018年に株式会社横浜八景島に入社し、飼育歴7年目。「ふれあいラグーン」で主にイルカやコツメカワウソ、ケープペンギンなどの鳥類の飼育を担当。鳥の魅力にハマり、家ではウロコインコの「ぴと」を飼っています。

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