伝承でのみ伝わる埼玉の山城「中城」の御城印は歴史ロマン探訪の戦利品なのだ!
2024年05月29日 12時00分更新
埼玉県小川町に残る山城跡、「中城」初の御城印が発売されました!
と、元気よくお伝えしたのはいいのですが、実は私、このニュースを耳にするまでこの中城のことを存じませんでした。面目ない。沖縄にある中城城なら名前くらいは聞いたことがあるのですが(世界遺産ですしね)…。
築城時期が分からない謎の城「中城」
そんなわけでこの中城についてちょっと調べてみたのですが、ネットを見てもなかなか確たる情報に出会えません。中城を扱ったどのサイトも、「●●だったと言われている」といった文言があり、築城等の詳細は不明、土地の伝承によると…などなど、なんというか伝説に伝わる幻のお城の跡、みたいな空気なんです。
ともあれ、中城については、この御城印を販売する埼玉県・比企地域の「御城印」を扱うオンラインショップ「おがわの御城印屋」にある説明がいちばんまとまっているので、詳しくはそちらを参照していただきたいのですが、ざっくりまとめると次のようなお城らしいということが分かりました。
・小川盆地に張り出す比高約20mの台地の先端に築かれた
・槻川が南側を流れ、水上交通の利便性があった
・伝承によれば鎌倉時代に猿尾氏の居城だった可能性がある
・守邦親王が鎌倉幕府滅亡時にここに逃れた伝承がある
・二重土塁、横堀、虎口など良好な遺構が残る
・発掘調査から15世紀後半の築城と考えられる
・文献に文明6年(1474年)ごろに太田道灌が立ち寄った場所として「上田上野介在郷の地小河宿」という記載があり、これが中城である可能性が指摘されていて、上田氏ゆかりの城だったと考えられている
というように、ちょっとミステリアスな存在のお城なのですが、それが逆にロマンを感じさせてもくれますね。
山城ナビゲーターさんプロデュースの御城印
そして私がさらに驚いたのが、この中城の御城印をプロデュースしたのが、山城ガールむつみさんという、歴史や城の魅力を発信している歴史&山城ナビゲーター、いわゆる山城のインフルエンサーさんなことです。実はこの山城ガールむつみさん、これまでにも埼玉県比企地域の御城印をすでに4つもプロデュースしていて、今回発売された中城の御城印が5つめにあたります。
御城印って、なんというか、もうちょっとお城自体のオフィシャル感満載で、御札のようにありがたく頂戴したりするもの、みたいなイメージだったのですけど、よくよく考えたらお城自体になにかご利益があるわけでもないですし、どちらかと言えばそこを訪れた記念品や戦利品に近いものなんだなと再認識しました。せっかくお城趾にやってきたのに、記念に残るのが写真だけでは寂しいですもんねー。まだ御城印がないよってお城には、ぜひこういった形で何かしら記念に残せるものを用意してもらえるとうれしいですね!
この中城の御城印は、オンラインショップ「おがわの御城印屋」でも販売されていますが、戦国LOVE Walkerなら、やっぱり実際に中城跡まで足を運んで、JR八高線小川町駅近くの「おいでなせえ小川町駅前店」で購入しますよね!
中城 御城印
販売価格:¥350(税込)
販売場所:おいでなせえ小川町駅前店(埼玉県比企郡小川町大塚33-1)
オンラインショップ:おがわの御城印屋
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