Twitterトレンド解析でわかった!いま本当に話題の佐賀県のグルメ&名産品
2023年03月16日 19時00分更新
2022年3月1日〜5月31日の3カ月間を対象に、角川アスキー総合研究所が行った佐賀にまつわるTwitter解析。その結果から見えてくる今注目の佐賀の魅力を紐解く考察記事、第1弾では佐賀県の観光スポットを紹介したが、第2弾はグルメ&名産品だ(Twitter解析って何?という方は、第1弾記事を参照して欲しい)。
佐賀県グルメ、Twitterでもっとも話題なのは?
佐賀在住、佐賀を除く九州在住、佐賀を除く全都道府県在住、すべてのカテゴリで1、2位にランクインしたのが「ブラックモンブラン」と「佐賀牛」。この結果から分かるのは「ブラックモンブラン」「佐賀牛」は自他ともに認める佐賀が誇るグルメだということ。
解析結果を見てみると佐賀在住と佐賀を除くエリアでよくつぶやかれたグルメ関連の単語に大差はない。ただ一方でランキングには違いがあり、佐賀を除く九州在住で4位の「小城羊羹」が、佐賀在住では13位と意外に低いのは、やはり地域によって注目度の高さが違うという証だろう。
解析結果をもとに改めて佐賀のグルメ&名産品を見ていこう。
やはり強い「ブラックモンブラン」、ブランド和牛の「佐賀牛」
佐賀在住、佐賀を除く九州在住ともに1位、佐賀を除く全都道府県2位となった「ブラックモンブラン」。九州育ちの人たちにとってはおなじみのアイスで、一度は食べたことがあるという人がほとんどだろう。ただ関東や関西といった全国を対象にすると、「知ってはいるが、食べたことはない」という人が多数いるという。これには九州在住者としては「実にもったいない!」とコメントしたいところだ。
一方で発売から54年を迎えるロングセラー商品だけに知名度は高く、佐賀を除く全都道府県でも2位を記録。全国各地に多くのご当地アイスは存在するが、その中でも「ブラックモンブラン」は群を抜いた知名度を誇っている証だ。
次に注目するのが「佐賀牛」。佐賀在住、佐賀を除く九州在住で2位、佐賀を除く全都道府県で1位に輝くなど、佐賀が全国に誇るブランド和牛であることを示した形だ。
JAグループ佐賀管内の肥育農家、農場で飼育された「黒毛和種」の中から、(公社)日本食肉格付協会の肉質等級規格に定められた最高品質“5等級及び、4等級の脂肪交雑(BMS・霜降り)-No7以上”のものを厳選した「佐賀牛」。この格付基準の高さは、全国に約150以上も存在する黒毛和種ブランド牛(銘柄牛)の中でも最上位クラスだという。それだけの牛肉だけに、全国的に広く知られているのは言わずもがなだろう。
Twitter解析で上位のグルメは
わざわざ現地に足を運んで食べる価値がある!
Twitter解析で出てきた全国区の知名度を誇る佐賀県グルメの中で、佐賀在住、佐賀を除く九州在住で3位にランクインしたのが「シシリアンライス」だ。
初めて耳にしたという人もいるかもしれないが、佐賀市では広く知られたご当地グルメだ。一説によると昭和50年ごろ、佐賀市中心街にある飲食店のまかない料理として出されたのが始まりといわれ、今では30軒を超える喫茶店やレストランで味わうことができる。佐賀を除く全都道府県で4位に入っていることからも、すでに全国区と言っても過言ではないかもしれない。
名前の由来は諸説あるが、当時流行していた映画「ゴッドファーザー」のロケ地であるシチリア島から、「シシリアンライス」と名付けられたという説が有力とのこと。佐賀市とシチリア島になにかしらの縁があるのか調べてみるも結果は出てこず…。まさに謎多きご当地グルメだ。
どんな料理かというと、皿に白ご飯をのせ、その上に炒めた肉と生野菜を盛り付け、マヨネーズをかけたものが基本。店によってスタイルはさまざまだが、共起語(キーワードと一緒に使われやすいワード)に「マヨネーズ」が多く出てくるように、線描きしたマヨネーズがビジュアルの特徴の一つになっている。
さらに佐賀を除く九州在住の共起語に「佐賀県庁」というワードがよく出ていたのだが、これは佐賀県庁内にあるレストラン「さがれすとらん 志乃 県庁店」でも「シシリアンライス」が食べられるから。同店の「シシリアンライス」は伊万里牛、素揚げした白石レンコンなど、佐賀県産の食材をたっぷり使っているのもポイントだ。
Twitter解析9位の「からつバーガー」は長らく愛された昭和レトロな名店
ご当地の味としておすすめといえば、佐賀在住、佐賀を除く九州在住ともに9位とトップ10圏内に入った「からつバーガー」も忘れてはいけない。1961年創業と60年以上の歴史があるというから驚きだ。九州在住に方々に愛され、ゆえにTweetもされているという事だろう。
現在は唐津市を中心に佐賀県内に支店がいくつかあるが、本店は風光明媚な景色が広がる「虹の松原」内の松原本店。昭和レトロなマイクロバスを店舗にしており、車体に書かれた“からつハンバーガーとコーヒーの店”の文字が味わいがあって良い。
人気No.1の「スペシャルバーガー」はシャキシャキのレタス、ハム、チーズ、卵、パティとすべての具材が入るボリューム満点の一品。注文後に表面をパリッと焼いた自家製バンズ、やや甘めのデミグラスソースのバランスの良さも絶妙だ。マイクロバスの店先で注文する際に車のナンバーを伝え、できあがったら車まで持ってきてくれるというスタイルも「からつバーガー」ならでは。
九州で愛されTweetされる佐賀グルメは他にもたくさん
佐賀を除く九州在住で上位に入った佐賀グルメは、まだまだある。ここからは13位の「呼子やりいか」、15位の「井手ちゃんぽん」、17位の「ギョロッケ」、19位の「いかしゅうまい」を続けて紹介していく。
まず13位の「呼子やりいか」だが、これは九州では佐賀ブランドとして広く知られたグルメ。文字通り、唐津市・呼子で食べられるイカを指し、「呼子のイカの活き造り」がその名を広めた立役者。呼子はイカの活き造り発祥の地といわれ、いけすから水揚げしたばかりのイカを料理人が素早くさばくことで、身が透き通ったままの状態でテーブルに運ばれてくる。もちろん活き造りというだけに、イカが生きたまま提供されるのも臨場感満点だ。コリコリとした食感、イカ本来の甘みは感動必至で、週末ともなれば県内外から多くの観光客がイカを目当てに呼子に訪れるほどの人気ぶり。ちなみに使用するイカは、ヤリイカ、アオリイカ、コウイカなど季節によって変わる。
15位にランクインした「井手ちゃんぽん」。こちらも佐賀を代表するグルメの一つで、発祥は本店がある佐賀県武雄市。創業1949年と74年の歴史を誇る老舗で、現在は佐賀を中心に、熊本、福岡、長崎、大分、さらには愛知県にも店舗を展開。ただ、やはり地元で長く愛されるソウルフードだけに、やっぱり佐賀の店舗、とりわけ武雄市の北方本店で食べたいもの。
「井手ちゃんぽん」の特徴はなんといってもたっぷり盛られた野菜!どんぶりからこぼれそうなほどの野菜の量に初めて訪れた人は驚くはずだ。
17位の「ギョロッケ」は佐賀県をはじめ、大分県、山口県などでおなじみのグルメ。佐賀県では唐津市の「藤川蒲鉾」が発祥とされ、「魚ロッケ」と漢字で表記するのが正しい。昭和初期に魚のすり身にカレー粉とタマネギ、ニンジンを混ぜ、パン粉にまぶしてコロッケのように揚げて商品化したといわれている。商品化した当時はあまり馴染みがなかったカレー粉をすり身に混ぜたことから、ハイカラ天やカレー天と呼ばれていたそうだ。
そして19位の「いかしゅうまい」は、「呼子やりいか」なくして語れないグルメ。イカの活き造りの人気店で生まれた呼子名物で、ふんわりプリプリとした食感とイカの旨味が魅力。一般的なしゅうまいのようにワンタンの皮で包むのではなく、細かく切った皮をすり身にまぶした、まるで花のような見た目も「いかしゅうまい」の特徴だ。
Twitterでも注目される佐賀県のTea Tourism(ティーツーリズム)
食を通してディープな佐賀の魅力に触れる!
佐賀を除く九州在住で16位に入ったのが「嬉野茶」。文字通り、佐賀県嬉野市で育まれたお茶で、ここ数年で一気に知名度を高めている。その起爆剤となっているのが全国的に注目を集めている嬉野のティーツーリズムだ。“一杯のお茶を求めて旅をする”をテーマとした新たな旅の形で、嬉野茶を柱にさまざまな体験が楽しめる。こうした新しいトレンドがつぶやかれ、それをすぐにキャッチアップできるのもTwitter解析の優れた点だ。
もともと500年以上の茶栽培の歴史を有する嬉野だが、今までは日本三大美肌の湯の一つに数えられる温泉がメインの観光資源だった。それを嬉野茶を目的に、温泉も楽しみ、さらには茶器にも使われている肥前吉田焼にも触れる体験をしてもらおうというもの。西九州新幹線開業に伴い、地域に根ざして魅力あるまちづくりをする人々を応援するという目的で発足した「西九州観光まちづくりアワード」では大賞を受賞したことでますます話題を集めている。
ティーツーリズムではさまざまなプログラムを準備しているが、最も人気があるのが「茶空間体験」。茶畑に設えられた屋外茶室で、茶農家もしくは然るべき研修を経たコンシェルジュが執り行うティーセレモニーを体験するという内容で、1名10,000円~(税別)と決して安くはないものの、この体験をするために全国各地から嬉野を訪れるほど話題だ。体験はすべて要予約なので、詳しくは公式HPをチェックしよう。
https://tea-tourism.com/
せっかく嬉野を訪れたなら、お茶を使ったスイーツもぜひチェックしたいところ。そんな時に重宝するのが嬉野温泉街にある「うれし庵」だ。老舗呉服店を利用した菓子店で、「嬉野茶パフェ・グラニテ」、緑茶ケーキ「茶畑」など、嬉野茶をふんだんに使用したスイーツが味わえる。
Twitter解析で出てきた「海苔」も、日本一を誇る佐賀の名物!
佐賀を除く九州在住で「有明海苔」が8位、「佐賀海苔」が14位にランクイン。“佐賀”と“有明”と冠する地名は違えど、有明海を有する佐賀が海苔の名産地であることは生産量・販売金額ともに19年連続日本一を誇ることから一目瞭然。Tweetも頻繁にされ、見事ランクインしたのだろう。
有明海は世界有数の干満差を誇り、多くの河川からのミネラル豊富な栄養塩が流れ込む恵み豊かな漁場。1日2回の干出により旨みが凝縮されることで「佐賀海苔」独特の味が作られるそうだ。艶のある黒紫色の「佐賀海苔」は火で炙るとサッと緑色に変わり、食べてみると口どけが最高!香ばしさ、とろけるような甘み、のど越しの良さが特徴で、高級寿司店など“佐賀海苔一択”という店も多い。
そんなプロの料理人たちも認める「佐賀海苔」を購入できる店舗は佐賀県内にたくさんあるが、中でもおすすめなのが佐賀県有明海漁協直営の「JF佐賀有明海直販店 まえうみ」。佐賀市内とアクセスもしやすいのでぜひチェックしてみよう。
これからTwitter上位に入って来る? 佐賀県はプリン県!
Twitter解析ではランキング外だったが、新聞、テレビなど各種メディアで取り上げられ、話題を集めているのが佐賀県の「プリン」。「プリン県さが」として、県内49種類のプリンを紹介した「さがプリンマップ」を作成している。人口の多い県東部の佐賀市や神埼市、鳥栖市などだけでなく、南部の太良町や鹿島市、陶器で有名な西部の伊万里市と有田町も掲載されており、佐賀県全域がまさに「プリン県さが」なのだ。
「さがプリンマップ」片手に、佐賀県のプリン巡りをしてみるのもおすすめだ。マップは下記サイトで見ることができる。
https://www.asobo-saga.tw/images/fit/purin_map.pdf
Twitter解析では分かった“ディープな佐賀”、意外なグルメもランクイン
“ディープな佐賀”といえば、佐賀を除く九州在住の6位「ムツゴロウ」、7位「ワラスボ」も忘れてはいけない。どちらも有明海に生息する魚で、食べることもできるのだ。道の駅などで販売しているので、見つけた際はぜひ手に取ってみよう。
Twitter解析上位の佐賀牛は、直売所でレアな部位と出会う!
ランキングで上位を占めた「佐賀牛」で多かった共起語は「ステーキ」。牛肉本来の味わいを堪能できる料理であることが理由と推察でき、県内各地に佐賀牛のステーキが味わえる飲食店がたくさんあるのも理由の一つだろう。
そんな「佐賀牛」はレストランなどで食べるのはもちろんおすすめだが、購入して自宅で楽しむというのも一興。佐賀県内のスーパーなどでも購入できるが“ちょっと珍しい部位も試してみたい”という場合は生産牧場直営、JA直営といった精肉の直売店に足を運ぶのがおすすめだ。
同じ“肉”カテゴリということでコラム的に話題を一つ。佐賀県伊万里市に本店を構える「ドライブイン鳥」もぜひ訪れてほしい飲食店。地元民に愛され半世紀以上という老舗で、鶏肉は「ありたどり」をメインに、牛肉は「伊万里牛」にこだわっている。そんな「ドライブイン鳥」は人気アニメ「ゾンビランドサガ」の聖地としても知られ、ファンが聖地巡礼と称し、全国から足を運んでいるそうだ。
また、3月13日には佐賀市栄町に「ドライブイン鳥 佐賀店」がオープンしている。伊万里店と同じく網焼きでの焼き鳥が楽しめるそうなので、佐賀市へ訪れた際は「ドライブイン鳥 佐賀店」にチャレンジもよさそうだ。
Twitterで人気のお土産は、実際に喜ばれるお土産!
あげたい&持ち帰りたい!佐賀のお土産グルメ
佐賀在住、佐賀を除く九州在住ともに1位、佐賀を除く全都道府県在住でも2位をマークした「ブラックモンブラン」。大げさに言えば日本中で話題になっている佐賀グルメの最高峰であり、お土産として持ち帰れば話題になること間違いなしだろう。
Twitter解析では「ブラックモンブラン」の共起語に「クランチ」「チョコレート」が並んだように、定番はカリカリ食感のクランチとチョコに、あっさりとしたバニラアイスの組み合わせ。ほかにもトリプルチョコレート、キャラメル、ミント、ピスタチオなどさまざまなバリエーションが存在する。
2022年4月には佐賀県のブランドいちご「いちごさん」を使った限定の「ブラックモンブラン」が発売されたように、さまざまなコラボ商品を展開。最新情報は公式HPの「竹下製菓からのお知らせ」をチェックしよう。 https://takeshita-seika.jp/
さらにユニークなコラボ商品が2022年10月に新発売。それが唐津市の老舗醤油メーカー「宮島醤油」が「ブラックモンブラン」とコラボした、その名も「ブラックモンブランがカレーになりました」だ。カレーにクランチをかけるという斬新な発想で、話題を集めている。
「小城羊羹」は、佐賀を除く九州でお土産として広く認知か
佐賀を除く九州在住で4位となったのは「小城羊羹」。佐賀在住では13位という結果から推察するに、九州においては土産品として広く認知されているが、佐賀では日常のお菓子ということだろうか。
そんな「小城羊羹」の共起語の中には「さが錦」、「ブラックコーヒー」といった単語が見られた。「さが錦」は佐賀の老舗「村岡屋」の銘菓の一つ。同店では「小城羊羹」も販売していることから、共起語に多く見られたのだろう。
一方で「ブラックコーヒー」とはなんなのか?これは「小城羊羹」は和菓子ながら、意外にもコーヒーとの相性が抜群だから。「小城羊羹」を製造する菓子舗でもここ数年、羊羹×コーヒーのペアリングを積極的に提案しているところだ。
「小城羊羹」はバリエーション豊富で、かわいいパッケージで人気のカステラ×羊羹「シベリア」、ナッツ入り、黒イチジク入り、マカロンをかけ合わせたアレンジ商品など、さまざまな羊羹があり、好みの商品を見つけるのも楽しみの一つ。
毎年11月に小城市で開催されている「日本一!ようかん祭り」では、各店の羊羹の食べ比べができるので、イベントを目がけて佐賀に行くのもおすすめだ。
Twitterでつぶやかれる佐賀県のお土産グルメは、まだまだある
「小城羊羹」と同じく、佐賀の銘菓として知られる「丸房露」は佐賀を除く九州在住で5位にランクイン。「丸房露」はポルトガル語でケーキを意味する「ボーロ」が名前の由来。やさしい甘みと独特の食感が人気のお菓子で、佐賀県内には「丸房露」を製造販売する菓子店は多い。そんな佐賀の銘菓はそのまま食べてもおいしいが、バターを塗ってオーブンで焼いたり、アイスをトッピングしたり、牛乳に浸してレンジで温めたり、アレンジして食べるのが地元では定番。丸房露のために作られたジャムもある。
ラストを飾るのは佐賀を除く九州在住で10位となった「さが錦」。前述したように「村岡屋」オリジナルの銘菓で、「浮島」と呼ばれる柔らかい生地に山芋を練り込み、ふんわりと焼き上げたものをバウムクーヘンでサンド。2023年1月に発売した佐賀県産みかん使用の「みかんさが錦」、例年秋に登場する「キャラメルさが錦」など期間限定商品も要チェックだ。
佐賀の魅力的な“食”に触れる旅に!
Twitter解析によって明らかになった、いま本当に話題の佐賀県のグルメ&名産品を紹介してきた。佐賀市の「シシリアンライス」、唐津市の「からつバーガー」など地元に根づいたソウルフード、500年以上の歴史を有する嬉野市の「嬉野茶」など、実際に現地に足を運んで味わいたい逸品ぞろいの佐賀県。
「小城羊羹」や「丸房露」など昔から地元で愛される銘菓もランクインしており、まさに「いま本当に話題の佐賀県のグルメ&名産品」が紹介できたと思う。さらに、今まさにブームを巻き起こしつつある「プリン」など、スイーツ好きも必見のエリアだ。Twitter解析の結果を参考にしつつ、佐賀の魅力的な“食”に触れる旅に出かけてみよう。
提供/(一社)佐賀県観光連盟
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