第8回

東京国際フォーラム・ガラス棟の会議室で帝国ホテルの最高の料理が楽しめる「秋冬パーティープラン」が10月1日からスタートするぞ

2023年09月07日 12時00分更新

　帝国ホテルは、東京国際フォーラム（東京・丸の内）のガラス棟会議室で、ブフェスタイルのパーティープランを提供しているが、秋冬パーティープラン（2023年10月〜2024年2月限定）の試食会が2023年8月29日、行われた。筆者も参加してきた。このプランは、15年前の2008年12月から、季節限定で販売が開始され、休止期間を挟みながら、現在は季節ごとにメニューを見直し継続販売されている人気プランだ。

　今回発表された秋冬のプランは一人9,000円と7,000円の二つのプラン。どちらも20名以上から利用することができる。伝統的な帝国ホテルの料理は勿論、「地産地消」と「サステナブルなまちづくりへの貢献」など、SDGsを考慮したメニューに刷新された。

　筆者は、30年間にわたって、帝国ホテルでの様々なパーティーに呼んでもらえる機会があり、きわめて個性的な、その料理に魅了されてきた。「フランス料理ラブラスリー」もお気に入りで、帝国ホテル生まれのシャリアピンステーキなどを楽しんできた。初代料理長の村上信夫氏にも、お会いしたことがあり、弟子にあたる三國清三氏にも帝国ホテルの思い出を伺ったことがある。

　この日本を代表するホテルは、東京国際フォーラムが開業した1997年から運営受託契約を結んで、パーティーや会議の料理を提供してきた。このガラス棟の中に厨房も用意され、常駐のスタッフが腕を振るっている。

秋冬プランの食事と飲み放題のドリンクメニュー。筆者も試食をしたぞ

地産地消で、丸の内で養蜂されたはちみつを添えたブルーチーズのカナッペから帝国ホテルご自慢の伝統のメニューまで堪能、お酒も飲み放題

　今回のブフェプランでは、9,000円コースは料理が12品、7,000円コースは11品ある。注目は、どちらのプランにもある「ブルーチーズのカナッペ　丸の内ハニーと一緒に」。ここで使われているはちみつは、地元・丸の内の新東京ビル屋上で養蜂されたものを地産地消している。また、ほかのメニューも生産工程を工夫して、環境に配慮した無洗米や国際フェアトレード認証コーヒーを使っている。

・「ブルーチーズのカナッペ　丸の内ハニーと一緒に」

　新東京ビル屋上でセイヨウミツバチを養蜂する「丸の内ハニープロジェクト」から、ブルーチーズに相性バッチリのはちみつを用意した。セイヨウミツバチは行動範囲4㎞圏内を蜜源としていて、まさに地産地消で、都市と自然の共生を実現する一品。

・「帝国ホテル特製カレー」

　帝国ホテルの味と言えば、このカレーをまずは思い出す。絶妙な刺激と味の深さがとらえて離さない。帝国ホテル8代目料理長、石渡文治郎氏がヨーロッパで習得したレシピを基にカレーソースはあえて裏ごしせず、野菜の粒感を残した食材の旨味と食感を活かしている。カレーのソースは、帝国ホテルから運び込まれている。ライスは、生産工程で排水を生じない製法で環境に適した無洗米を使用している。このメニューも両方のプランにある。

・「和牛のロースト　ロッシーニ風」

　このメニューは9,000円のコースだけ。カレー同様、帝国ホテルと言えば、この料理が思い出される。厳選された和牛に、フォアグラとトリュフを贅沢に組み合わせた料理。イタリアの美食家、ロッシーニ氏が好んだ味を、帝国ホテルの伝統のレシピで仕上げている。マッシュポテトが添えてあるのが実によいのだ。

東京国際フォーラム料理長　神谷望氏

　1990年に帝国ホテルに入社。レストラン、宴会部門で研鑽を積んだ後、1999年に、イタリアのホテル・ハスラーに出向。2004年には、「インペリアルラウンジ　アクア」の開店に携わり、2008年に、メインダイニングの「フランス料理　レ　セゾン」のスーシェフに着任、2009年に「鉄板焼　嘉門」シェフに着任後は10年勤め、食材の旨味を引き出す調理法を習得した。2020年に「フランス料理　ラ　ブラスリー」のシェフに着任後、2022年から現職に就いた。

筆者と神谷シェフ（右）

東京国際フォーラム　ガラス棟

　設計は世界的な建築家、ラファエル・ヴィニオリ氏。料理を提供する会議室は4〜7階にある。会議やセミナー、懇親会は勿論、忘年会や新年会、歓送迎会や同窓会まで多様なニーズにこたえることができ、こちらのパーティープランについては、会場（会議室）使用料込みの予算が立てやすい「おひとり様料金」に設定されている。

　東京国際フォーラムはホール棟とガラス棟からなり、大小8つのホールでは、大規模なクラシックのフェスティバル「ラ・フォル・ジュルネ」から様々なジャンルのコンサート、ミュージカル、ファッションショー、国際会議、学会、展示会など、年間で約4,000件のイベントが開催されている。地上広場やショップ、レストランも充実しており、年間で2千3百万人が行きかう都心型MICE施設として親しまれている。