日枝神社:ビジネスマンが多く参拝している理由が分かった「縁結び」の神社

日枝神社の御朱印

 私の趣味は御朱印集めです。とはいえ、ただ神社仏閣を訪れるだけではもったいない。せっかくなら健康促進も兼ねて、目的の神社仏閣の最寄り駅のひと駅手前で下車。散策しつつ、周辺の街の魅力も織り交ぜながら御朱印旅に励みます。題して「ひと駅手前から歩いて行く神社仏閣1万歩の旅」──第3回は東京・永田町の「日枝神社」を訪れました。

ビジネスマンが参拝する神社で仕事運UPを狙いたい

 ゴールデンウイークが明けてしばらく経ちますが、どうにもやる気が出ません。仕事は山積みなのですが、いかんせん私のやる気が出なくて困った…。そういえば、ビジネスマンがよく参拝に訪れる日枝神社に行けば、なんらかのご利益にあずかれるかもしれないな。仕事運を上げることが近道かもしれない! そう思った私は日枝神社を尋ねることにしました。

「赤坂」の一つ手前は「乃木坂」

 日枝神社は4つの駅から向かうことができる好アクセスぶり。今回は東京メトロ千代田線赤坂駅を最寄りとし、一つ手前の乃木坂駅から歩きます。

乃木坂駅

初めて利用した乃木坂駅。構内に乃木坂46のメンバーの誕生日を祝うポスターがありました

幕臣、勝海舟の旧宅跡

 勝海舟の自宅跡地を見つけました。説明文によると、幕臣としてもっとも活躍した幕末から明治にかけての時期に住んでいた場所とのこと。海舟は墨田区両国で生まれましたが、その後赤坂で蘭学を学び、そのまま赤坂エリアに住んでいたそうです。学びを得た地という思い入れもあったでしょうし、幕府に気に入られて海防に携わったという経歴もあるので、江戸城へのアクセスが良い地域だったのかもしれません。

赤坂の勝海舟邸

ひっそりと建つ碑

赤坂の勝海舟邸

徳川慶喜が江戸城を明け渡したタイミングで、海舟は静岡市に引っ越したそう。でもまた赤坂に戻ってきたことが書かれています。お気に入りのエリアだったんだろうな

音楽に誘われて、ランチは東欧料理に決めた

 歩いていると、店の前でアコーディオンを弾く人の姿が。こちらは東ヨーロッパ(ロシア・ウクライナ・ジョージアなど)と中央アジア(ウズベキスタンなど)の料理が味わえる「Good Time 東京 赤坂」というお店。そのあたりの料理だと、ボルシチや少し前に話題になったシュクメルリくらいしか分からないので、こちらでランチをいただくことにしました。知らないメニューって食べてみたくなるんですよね。

「Good Time 東京 赤坂」の外観

アコーディオンを演奏するスタッフさん。料理と、音楽やダンスなどのエンターテインメントが楽しめるというコンセプトのお店で、毎週金曜のディナータイムにショーを行っているそうです

「Good Time 東京 赤坂」のランチメニュー

ウズベキスタンの牛肉入りピラフも気になるし、ラグマンもボルシチも気になる…

 私がオーダーしたのは、一番味も見た目も想像できなかった「ラグマン」のランチ。トマトベースで酸味があって、ちょっと甘くて、でも気持ちカレーのようなスパイスの風味もあって美味しい。ラム肉やセロリなど、クセのある食材が上手に使われています。なじみのない外国の味って、面白くて大好き。

「Good Time 東京 赤坂」のラグマン

「ランチセット」(¥980)。ラグマンは本来うどんのような麺らしいのですが、こちらではパスタにアレンジ。見た目以上にボリュームがあって満腹!

Good Time 東京 赤坂
住所:東京都港区赤坂7-9-6 HOTEL MIMARU東京赤坂1F
公式サイト:https://www.g-time.jp/index.html

125年続く老舗の和菓子店に寄り道

 完全におなかいっぱいでしたが、店頭の「冷しみたらし」のポスターに引かれて「赤坂青野」に入店。冷やしたみたらしってどんな感じなんだろう、硬くないのかな?と食べてみたかったのですが、事前予約制とのこと。無念!

「赤坂青野 赤坂本店」の外観

平日の14時頃ですが、お客さんがひっきりなしに訪れていました

 店内にはだんごや大福など目移りするほどたくさんの種類の和菓子が並んでいます。ショーケースの一番目立つところに置かれていた「赤坂もち」と、ビジュアルが気になった「富久最中」を購入しました。

「赤坂青野」の「赤坂もち」

「赤坂もち」(¥237)はお店の代表商品とのこと。1個からでも買えるところがありがたい

「赤坂青野」の「富久最中」

「富久最中」(¥162)も1個から買うことができます。最中の表裏でおかめとひょっとこの顔が楽しめると書いてあり、興味が湧いたのでこちらも購入

「赤坂青野」の「赤坂もち」「富久最中」

「赤坂もち」はきな粉の量がすごい! 「富久最中」は本当におかめだ…!

「赤坂青野」の「赤坂もち」

餅はとてもやわらかく、まるで溶けるような舌触り。クルミの歯ごたえがアクセントになっています。黒蜜などはなく、餅そのものがやさしい甘さです

「赤坂青野」の「富久最中」

「富久最中」をひっくり返すとひょっとこが現れました。薄く焼き上げられた皮がパリッと香ばしく、濃密なつぶあんとよく合います

赤坂青野 赤坂本店
住所:東京都港区赤坂7-11-9
公式サイト:https://akasaka-aono.com/

都心に残る石垣は何だろう

 青山通りに出て日枝神社方面へ向かうと、紀伊徳川家の屋敷跡を示す碑がありました。尾張、紀伊、水戸の「徳川御三家」のうちの一つで、8代将軍吉宗と14代将軍家茂を輩出しています。

紀伊徳川家の屋敷跡の碑

説明によるとこのあたりの地名「紀尾井町」の「紀」は紀伊に由来するとのこと。紀伊、尾張、井伊家の頭文字をとったそう

紀伊徳川家屋敷跡近くの石垣

碑のある場所を引いて見ると石垣がありました。屋敷の石垣なのかな

 そのまま青山通りを石垣と並行するように歩くと、赤坂門跡の看板を発見。ここは江戸城外堀跡として国の史跡に指定されています。ということは、ここには外堀の門があったんですね。どんな感じで門が建っていたのか想像が膨らみます。

赤坂門跡の碑

石垣はカギカッコのような形で残っています

赤坂門の石垣

何と書いてあるのか分からなかったのでGoogle画像検索にかけました。明治初期に水準点としてつけられた「不」の字のようです

青山通りと外堀通りの歩道橋

歩道橋を渡って日枝神社へ。ジャンクションや橋好きとしては、こういう空中からの景色や立体交差にロマンを感じるんですよね

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