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2024年夏に誕生したバンドウイルカの赤ちゃんたちの愛称が決定!

2025年03月14日 10時00分更新

 みなさん、こんにちは!

 横浜・八景島シーパラダイスの飼育員がお届けする「生きもの日記」。

 第47回は、「ふれあいラグーン」で、バンドウイルカたちの飼育を担当する廣野朝子がお伝えします。

前回の記事はこちら

深海生物を見て、さわって、知って、味わう!「深海生物まつり」を開催中!

※過去の連載記事はこちら:横浜・八景島シーパラダイスの飼育員生きもの日記

 「ふれあいラグーン」では、2024年の夏に3頭のバンドウイルカの赤ちゃんが誕生しました!!!

 3頭が同じ年に出産するのは、シーパラでは初めてです!

 赤ちゃん誕生についてはこちらをご覧ください。https://lovewalker.jp/elem/000/004/236/4236909/

 そんな赤ちゃんたちの愛称が決まりました!

 今回は愛称のご紹介とともに、生後半年が経ち、成長した赤ちゃんたちの様子をお伝えします。

 2025年1月23日に「ふれあいラグーン」にて愛称発表会を開催しました。

 愛称が書かれたボールを、それぞれのお母さんイルカからお客さまにパスをして、受け取ったお客さまから発表していただきました。愛称発表会の様子は公式Instagramにアップしているのでぜひご覧ください。

愛称が決まりました!

 愛称は飼育員で悩みに悩んで、愛情を込めて考えました!

 1頭目は、2024年7月21日に出産した「ラビン」の赤ちゃん。 

ボールをくわえているイルカは、お母さん「ラビン」

 たんぽぽの花言葉「幸せ」と『たんぽぽの綿毛』から命名。

 綿毛のようにふわふわと世界中の人に“幸せ”を届けられる、優しいイルカに育ってほしい

 という願いを込め「わたげ」と名付けました。

真っ白でツルツルお肌が特徴な「わたげ」

 2頭目は、2024年8月7日に出産した「ループ」の赤ちゃん。

ボールをくわえているイルカは、お母さん「ループ」

 葉の形がライオンの歯を連想させることからその名がついた、たんぽぽのフランス語の読み「ダンデリオン(dandelion)」から命名。

 『たんぽぽの葉』が太陽のパワーを吸収するように、エネルギッシュなイルカに育ってほしいという願いを込め「りおん」と名付けました。

お母さん大好き甘えん坊の「りおん」

 3頭目は、2024年8月29日に出産した「アレカ」の赤ちゃん。

ボールをくわえているイルカは、お母さん「アレカ」

 生命力の強い『たんぽぽの根』から命名。

 お母さんイルカのアレカが『たんぽぽの根』の漢方で授乳不良を乗り越えられたように、どんな困難にも負けず、力強く育ってほしいという願いを込め「ぽぽね」と名付けました。

吻先が細くお母さんそっくり「ぽぽね」

 3頭とも春に咲く黄色い花、「たんぽぽ」が由来になっています。

 お母さんイルカ「アレカ」の授乳不良があった際、たんぽぽの根を煎じた漢方を与えたところ、授乳不良が改善したという出来事をきっかけに「たんぽぽ」にちなんだ愛称になりました。

 「わたげ」「りおん」「ぽぽね」赤ちゃんたちは3頭とも女の子!可愛らしい愛称もぜひ覚えてくださいね。

生まれた日の様子

 生まれたときは、体重約20㎏、体長約120cmでした。

生後約半年経った現在

 現在は、体重が80~90㎏。体長は180~200cmと大人の男性よりも大きくなっています。

 イルカは私たち人間と同じ哺乳類のため、赤ちゃんの時はお母さんのミルクで育ちます。

 生後数ヶ月すると人間と同じように歯が生えてきます。

 人間とは違い、上顎、下顎の順で生えていきます。

 バンドウイルカは上下合わせて80〜100本の歯が生えています。全て同じ形をしていて先端が尖った牙のような歯になっているのも特徴です。

 これは歯が食べ物をすり潰す役目ではなく、獲物を捕らえて逃さないためや自分の身を守るためだからです。

 また人間の歯は、乳歯から永久歯に生え変わりますが、イルカたちの歯は生え変わることはなく、同じ歯で一生を過ごします。咀嚼をしないため虫歯になりません。羨ましいですよね。

 赤ちゃんたちも生後半年が経ち、歯が生えてきました

ピカピカの歯

 歯が生えはじめるのに合わせて、餌の魚に興味を示しはじめました。

 お母さんの真似をして、咥えてみたり、噛んでみたりと遊んでいるうちに食べるようになります。

 魚を食べ始めた赤ちゃんたちですが、まだまだメインはお母さんのミルク!

 ミルクを飲むのも上手になり、追いかけっこをした後やジャンプをした直後など様々なタイミングで授乳をしています。1〜2時間に1回の頻度でミルクを飲んでいるので、赤ちゃんの時にしか見られない授乳シーンをぜひ見てみてください。

 赤ちゃんイルカの舌にしかないギザギザのひだ、葉状突起ももちろんまだ残っています。

 その舌を丸めて密着することで、水中でも海水が入ることなくミルクだけを上手に飲むことができるんですよ。

赤ちゃんの舌

 赤ちゃんたちの行動の幅も広がってきています!

 「わたげ」は、ボールで遊ぶのが大好き!

 はじめはお母さんイルカの「ラビン」の横を泳いで見ているだけでしたが、少しずつ押したり触ったりとしている内に、ドリブルや水中深くまで沈めるなど大人イルカに負けないボールタッチを披露しています。

 そして最近ついにボールを咥えられるようになりました!

 飼育員も驚くボール捌きに目が離せません。

ボールで遊ぶ「わたげ」

 3頭の最近の流行りは、口からの水吹き!

 赤ちゃん同士で真似をしたのかいつのまにか3頭ともできるようになっていました。

水吹きをする「りおん」

 生まれた直後は、お母さんにベッタリだった赤ちゃんたちも、最近は赤ちゃん同士で遊ぶ時間も増え、追いかけっこをしたりジャンプをしたりと色々な遊び方をしています。

 日々できる行動が増え、飼育員も毎日驚かされています。

ジャンプもおてのもの!

でもまだまだ甘えん坊!

 幼い可愛らしい姿は今しか見ることのできない瞬間なので、ぜひ可愛い赤ちゃんたちに会いにきてください!

横浜・八景島シーパラダイス
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文/廣野朝子

兵庫県出身。2018年に株式会社横浜八景島に入社し、飼育歴7年目。「ふれあいラグーン」で主にバンドウイルカやコツメカワウソを担当。趣味は動物園水族館巡り。今年は30園館が目標です!

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