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『LFJ2025』Day2レポート

サックス四重奏に帝国ホテルのランチ! さらに盛り上がる2日目の「ラ・フォル・ジュルネ」で音楽にどっぷりな一日を過ごしてきた

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025

 5月3日にスタートした「ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025(LFJ TOKYO 2025)」。初日に引き続き、2日目もお天気に恵まれ、大盛況となりました。

 東京国際フォーラムを中心に、朝から晩まで回りきることができないほどのクラシックのコンサートが行われ、初心者でも通なファンでも、誰もが気軽にクラシックを楽しめる音楽祭・LFJ。開催2日目となる5月4日のレポートをお届けします!

4種のサックスで多彩な音色を奏でるエリプソス四重奏団

 初めに訪れたのは東京国際フォーラムホールD7で 9:45から行われたエリプソス四重奏団のコンサート。エリプソス四重奏団の演奏は、昨年地上広場キオスクステージで行われたサプライズコンサートで聴いていて、その演奏に一気に惹きつけられたので、もっと聴いてみたい!と思っていたんです。

 そんなわけで楽しみにしていたエリプソス四重奏団のコンサート。エリプソス四重奏団は、ソプラノ・サクソフォーン、アルト・サクソフォーン、テナー・サクソフォーン、バリトン・サクソフォーンという4種のサクソフォーン奏者によるカルテットです。

プログラム

プログラムはこちら!

 メンバーが入場してすぐに、デクリュック「パヴァーヌ(サックス四重奏版)」の演奏がスタート。ゆったりとしたメロディーながらも力強い演奏で、一気に場を支配します。

 続いてはストリート「タンゴ」を演奏。タンゴらしい軽快なリズムを奏でます。サックスだけで演奏しているとは思えないほど、多彩な音色が奏でられ、聴き惚れてしまいます。

 3曲演奏した後、メンバー紹介が行われます。ここではメンバーが客席に降りてきて演奏をしたり、おどけるようなメロディーを奏でたりと、メンバーたちの気さくで親しみやすい人柄が感じられました。もちろん、それぞれのサックスの音の違いも体感できます。

 私が一番好きだったのは、最後に演奏されたディ・バッコパリの「4本のサクソフォーンによるガーシュウィン『パリのアメリカ人』幻想曲」。この曲は、軽やかで遊び心の感じられるメロディーからなめらかでおおらかなメロディーまで、曲全体に緩急がついていてとても楽しい演奏でした。エリプソス四重奏団の持つ、明るいオーラにもよく合っていたように感じます。

 この公演が行われたホールD7は221席と、あまり大きなホールではありません。ですが、だからこそ奏者の表情や息遣いが感じられ、迫力のあるコンサート体験となったように思います。私自身、後ろの方の席でしたがしっかりステージ上のメンバーの表情を観ることができました。演奏が終わるたびに、メンバーから笑顔がこぼれるのが印象的でした。演奏を本当に楽しんでいることが伝わってきます!

 そんなわけで大満足だったエリプソス四重奏団のコンサート。ですが、コンサート終了時点でまだ10:30。まだまだLFJを楽しんでいきます!

帝国ホテルのお味をLFJで!

 少し早いですが、空いているうちにお昼ご飯にすることに。今日は地上広場のキッチンカーではなく、ホールEの「カフェ・ド・LFJ」へ。ここではなんと「帝国ホテル」のお味が楽しめちゃうんです! 地上広場にも帝国ホテルのキッチンカーが出店していますが、「カフェ・ド・LFJ」の方が比較的席が見つけやすく、ゆったりと食事をすることができます。ホールEへは音楽祭期間中の「有料コンサート」か「マスタークラス」のチケット(半券も可)があれば無料で入場できるので、チケットを持っている方はぜひこちらでの食事も検討してみてください。

カフェ・ド・LFJ

待ち時間短めなことが多いのでおすすめ!

 注文したのは、「帝国ホテル特製欧風カレー チキンピラフ添え」。辛味はそこまでないものの、しっかりとスパイスが効いていて、大満足の味わい。チキンピラフにカレーがかかっているというのも意外でしたが、ピラフには大きめのチキンがゴロゴロ入っていて、食べ応えも抜群!

帝国ホテル特製欧風カレー チキンピラフ添え

帝国ホテルの味を楽しめる機会はそうそうないので、LFJに来たら食べるべき!

ミニコンサートや楽器体験などコンテンツ盛りだくさん!

 お腹が満たされたので、東京国際フォーラム内を歩き回ります。

 ホールEの出展者ブース「管楽器専門店 ダク」では、楽器体験を実施。フルートやクラリネット、トランペットなど、さまざまな管楽器の体験会を実施していました。

管楽器専門店 ダク

いろんな管楽器を体験できます

 私も体験してみたい!と思ったのですが、終了時間が近づいていて体験できず。残念! 大人も子供も楽しそうに体験していました。リベンジしたいな~。

 ガラス棟 ロビーギャラリーでは、ハープを取り扱う「銀座十字屋」が出展。昨日はここでハープ演奏のミニコンサートが行われていたのですが、今日通りがかったタイミングでは、ハープと一緒に撮影ができるとのことで並んでみることに。

 ハープを肩に寄せ掛けるようにセットするのですが、結構な重量感。楽器は約40キロほどあるそう。試しに音も出すことができたのですが、弦を少し爪でなでるようにするだけで音がよく響きます。演奏はできなくても、美しい音が出せるだけでいい気分!

ハープ

ハープの音、美しかったです

 同じくガラス棟 ロビーギャラリーでは、電子ピアノなどを扱う「ローランド」も出展。ここでは、ミニコンサートが行われていました!

 演奏するのはピアニストの中桐望さん。電子グランドピアノで演奏します。電子ピアノってアップライトのイメージがあったんですが、グランドピアノもあるんですね。

ミニコンサート

電子ピアノで美しい音色を奏でます

 美しいピアノの音色にうっとり。ミニコンサートと言えど、一流の演奏が聴けるのがLFJのすごいところです。

大人も子供もバリ島の音楽に合わせて踊る!

 続いては、ホールEのキオスクステージを訪れました。11:30〜12:15は「こどもたちの音楽アトリエ 歌って踊ろう!インドネシアの森に響くガムラン」を開催。

 「こどもたちの音楽アトリエ」とは、全身で音楽を楽しむ、子供向けのワークショップ。昨日同様、ホールAでは10:15〜11:00に「0歳からのコンサート」が行われていたので、ハシゴしているファミリーも多そう。

こどもたちの音楽アトリエ

「こどもたちの音楽アトリエ」では、前方席は子連れ優先という配慮も

 「こどもたちの音楽アトリエ」は毎日開催されていますが、この日登場したのは、「マメタンガン」という、インドネシア・バリ島の音楽“ガムラン・ググンタンガン”(竹笛と太鼓、打楽器を中心とする)の演奏と歌・芝居・舞踊のグループ。

 見慣れない衣装や踊り、聴きなれない音楽に、子供たちは初めから興味津々です!

マメタンガン

色鮮やかな衣装に身を包んだダンサーたちがバリ島の踊りで魅了します

マメタンガン

演奏のみのコーナーも!

 後半には、演奏に合わせて歌って踊るバリ島の大衆芸能「ジャンゲル」を観客と一緒に歌って踊ります。ダンサーの2人が丁寧に振り付けや歌をレクチャーし、子供はもちろん、大人も一緒に踊って楽しみます! 最後には会場が一体感に包まれました。

ジャンゲル

みんなで歌って踊って盛り上がりました!

本日2度目の「エリプソス四重奏団」まだまだ魅力たっぷり!

 続いて13:00~のホールEキオスクステージの公演も観ることに。この時間はサプライズコンサート。LFJ有料公演出演アーティストが登場するのですが…登場したのは「エリプソス四重奏団」! なんと彼らの2度目の演奏を聴けることに。

 この公演では、「カルメン幻想曲」など馴染みのある曲が演奏されました。知っている曲でもサックスのみでの演奏で聴くのは初めてなので、楽曲の新たな一面を知るような気持ちです。

エリプソス四重奏団

もう1度エリプソス四重奏団の演奏を聴けるとは感激です!

 さらに最後には歌も披露! 見事なハモリで、場内からも手拍子が沸き起こります。4人のチームワークの良さを感じさせてくれる歌声でした。有料公演、キオスクステージとどちらも観ることで、彼らの魅力をより深く知ることができたような気がします。

エリプソス四重奏団

歌声でも会場を沸かせました!

「エリアコンサート」も楽しんでこそLFJ!

 LFJに来たからには、周辺のさまざまなスポットで開催されている無料のコンサート「LFJエリアコンサート」も楽しむべき! 本当にたくさんのコンサートが行われているので、エリアコンサートだけでも満足できるほどです。

 この日は、東京ビル TOKIA 1F ガレリアへ足を運んでみました。聴きに来たのは、14:30~15:10の「モD & ネコフィル RISING STARS」です!

 塩﨑基央さん(ピアノ)と、彼が代表を務めるZ新世代オーケストラ「ネコフィル」が今推す、気鋭の演奏家たち保科結太(ヴァイオリン・ネコフィル コンマス)、菅井瑛斗(チェロ)、久保村桃香(ヴィオラ)の4名です。

 塩﨑基央さんはSNS上で「なで肩のモD」として活動していて、SNS総フォロワー数15万人以上! 観客席は早々に埋まり、立ち見客もかなりの人数が集まり、人気がうかがえます。

東京ビル TOKIA 1F ガレリア

立ち見のお客さんもこんなに!

 演奏するのはサン=サーンスの隠れた傑作であり難曲の「ピアノ四重奏曲」。若手の実力派たちによるフレッシュで希薄あふれる演奏が繰り広げられます。間近で鑑賞すると、奏者同士がアイコンタクトを取る様子なども見て取れて、生の演奏ならではの体験です。

 みずみずしく勢いのある演奏で、40分ノンストップの演奏ながら飽きることなく引き込まれました。

モD & ネコフィル RISING STARS

熱のこもった演奏、すばらしかったです!

 というわけで初日にも増して盛り上がったLFJ2日目。1日を通して音楽に触れられる機会ってなかなかないので、とことん楽しみ尽くしました。今日5月5日はいよいよ最終日。最後まで盛り上がっていきましょう!

ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025
開催日:2025年5月3日(土・祝)・4日(日・祝)・5日(月・祝)
会場:東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町、東京駅、京橋、銀座、八重洲、日比谷、みなとみらい


文 / オシミリン(LoveWalker編集部)

大阪生まれ。
趣味は読書と写真を撮ること、おいしいものを食べておいしいお酒を飲むこと。


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