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【連載】横浜愛を服や雑貨に!横浜マルチウェイスカーフ 第1回

2021年03月15日 14時00分更新

 はじめまして!早園真己(はやぞのまき)と申します。

 私は中華街にあるROUROUというアパレルブランドを夫と共に主催、そしてデザイナーをしております。

 精神的にも文化的にも進化した争いのない理想郷「朧朧国」(ろうろうこく)が、アジアのどこかにあると仮定して、そこの国をイメージしつつ、全ての商品をオリジナルでデザインして展開しています!

 会社を設立してお店をオープンさせたのは2000年、かれこれ20年が経ちます。

 紆余曲折ありながらも、物作りして、子育てして、大好きなスタッフやお客さんとROUROUという木を育んでいます。

 そんな私の日々の想いを綴っていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します!!

 初回の今日は、以前、情報誌『横浜ウォーカー』の「物作り委員会」という企画で作ったスカーフについてご紹介したいと思います。

 皆さんは横浜の地場産業をご存じですか?

 横浜が開港して生糸の輸出が始まり、やがてそれが織物となり、明治時代にはその織物にプリントを施すようになりました。

 私の両親はそんなプリントに関わる、シルクスクリーン製版型を製造する会社を横浜で営んでいました。

 主にスカーフやハンカチの製版型を製造していたのですが、デザイン会社から送られて来た図案を色別にハンドでトレースし製版するという、かなり技術が必要とされる仕事です。

 「モノ作り委員会」では、横浜らしいモノを作る!がお題でしたので、かつての家業を思いだしスカーフを当時の編集部の方に提案してみました。

 あ、でも皆さんが想像する四角いスカーフではなく、体に巻いていろいろなアレンジができる、変則スカーフです。

 その名も「横浜マルチウェイスカーフ」!!

 アレンジしやすいサイズを追求し、形は長方形で更には釦が付き、裏地まで付いているという、スカーフの概念を超えたスカーフです。

 首に巻くだけではなく、時には羽織りものに、時にはスカートやワンピースにと、洋服のように着れちゃうので、ファンの方の中には柄違いで何十枚とお持ちの方もらっしゃいます!

 これが、「横浜マルチウェイスカーフ」の完成をお知らせした誌面です!

 そして、横浜マルチウェイスカーフを羽織った私。

 この柄は「朧朧国」をイメージして描いた、まさにROUROUを象徴するデザインです。

 朧朧国には蓮の花や梅、牡丹など様々な花が咲き、動物達も一緒に暮らしています!

 幼い頃から沢山の図案を見て育った私は、服をデザインするだけではなく、いつしかプリント図案も自分でデザインするようになりました。

 改めて考えてみるとこのスカーフは、そんな私の実家への思いも受け継いだ、両親へのそして横浜スカーフへのオマージュであり、横浜愛の結晶なんだと思います。

 と、こんな風に今日はスカーフを紹介してみましたが、服作りや日々の仕事風景、私の横浜愛や日常のことなどを綴って参りたいと思いますので、どうぞ宜しくお願いします!!

 今回紹介したアイテム
 横浜マルチウェイスカーフ 1万1000円〜1万3000円(税込)
 https://www.rourou.com/products/detail.php?product_id=4224
 https://www.youtube.com/watch?v=Gbum3Z9iRWo

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文/早園真己

横濱スカーフのシルクスクリーン製版型を作る家庭で育つ。日本ファッション学院卒業後、職人として家業を手伝いながら、モデルとしてコレクションや雑誌、TVCFなどで活躍する。パリコレ出演を機に、自分のなかに眠るアジア人としてのアイデンティティや誇りを実感。日本から発信する“ネオアジア”をコンセプトに、2000年横浜中華街に自身のブランド「ROUROU」をオープン。現在は自社製品のデザインの他、ホテルや企業の制服、舞台衣装などのデザインも手掛ける。

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