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【連載】都市のデジタルツインって!? ―都営大江戸線都庁前駅構内の3D点群データ収集とオープンデータの取組―

2021年06月16日 10時00分更新

※新型コロナウイルスに関係する内容の可能性がある記事です。

新型コロナウイルス感染症については、必ず1次情報として厚生労働省や首相官邸のウェブサイトなど公的機関で発表されている発生状況やQ&A、相談窓口の情報もご確認ください。またコロナワクチンに関する情報は首相官邸のウェブサイトをご確認ください。※非常時のため、すべての関連記事に本注意書きを一時的に出しています。

 東京都 デジタルサービス局 デジタルサービス推進部です。(旧 次世代通信推進課note)。デジタルサービス局は、デジタルの力を活用した行政を総合的に推進し、都政のQOSを飛躍的に向上させるため、新たに設置した組織です。その中で、ネットワーク推進課は、東京の成長戦略やICT利活用の更なる推進のため、2019年(平成31年)4月に新たに設置された組織です。その中で、次世代通信推進課は、TOKYO Data Highwayの構築を推進し、いつでも、誰でも、どこでも「つながる東京」の実現に向け、取り組んでいます。

 都民の皆様がどこにいてもサクサクつながる環境を構築するため、全国初となる5Gアンテナ基地局を搭載するスマートポールの試行設置や通信事業者が5Gアンテナ基地局を設置しやすいように、行政財産を開放するなど様々な取組みを展開しています。こうした日々の取組みを都民の皆様に情報発信していきます。

 今回は次世代通信推進課の隣のデータ利活用チームが進めている、都市のデジタルツイン実現に向けた関連事業「都営大江戸線都庁前駅構内の3D点群データ収集とオープンデータ」の取組についてご紹介します。

前回の紹介記事はこちら。

【連載】5G活用サービスの実証実験、西新宿で公募開始!

※過去の連載記事はこちら:東京都 デジタルサービス局 デジタルサービス推進部ネットワーク推進室(旧 次世代通信推進課note)連動企画

1. 点群データって何ですか?

 突然ですが、これ、何に見えますか?

 レーザースキャナで測定した、約3千万個の点でできている都営大江戸線都庁前駅の姿です。

 戦略政策情報推進本部では、協定を締結しているルーチェサーチ株式会社(広島県広島市)にご協力いただき、交通局と連携し、昨年12月に都営大江戸線都庁前駅の構内で、点群データを取得する実証実験を行いました。

 点群データというのは、3次元(X,Y,Z)の座標情報を持っている点のデータの集合のことで、「LiDAR SLAM(ライダースラム)計測システム」という最新の3Dレーザー計測技術を活用し、データ取得を行いました。

 このシステム、何がすごいかって、一般的には取得した点群データをきれいにするのに数日かかるところを、ほぼリアルタイムで3D点群データが出来上がります。

 移動しながら3D計測を行いつつ瞬時にデータ化できるので、現場で出来上がりを確認しながら作業ができる優れものなのです。

 また、測定は専門知識がなくても計測機器を持って歩くだけででき、1秒間に約30万発のレーザーを、360°方向・上下±15度の範囲に照射し、データ取得を行っています。

2. 点群データってどんなことに使われているの?

 このLiDAR SLAM(ライダースラム)という計測機器は、ずばり、「短時間で現況をコピーのように取り込める」ところが一番の強みです。

 例えば、増改築した建物で、現況の図面がない場合、点群データを取得することによって、高さや奥行きなどを容易に把握することができ、断面図や平面図などの図面化が可能となります。

 わざわざ距離計などで地道に測量しなくてもよく、レーザーが届けば測量ができるので、道路調査においては、交通規制をかけずに幅員などの調査ができるメリットがあります。

 このように、現況をコピーのように取得できるので、的確かつ効率的な構造物の劣化診断・予測解析などにも役立ち、様々なインフラ維持管理の分野で広く活用されています。

3. 取得データのオープンデータ化

 今回取得した都庁前駅構内の3D点群データは、G空間情報センターでオープンデータとして公開しています。WEBサイト上からダウンロードしてどなたでも自由に活用できますので、ぜひアクセスしてみてください。(東京都オープンデータカタログサイトにもリンクを掲載しています)

 ◆この記事は、下記より転載しています
 https://note.com/smart_tokyo

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