来場者数約18万人! 3日間、大盛り上がりの「ラ・フォル・ジュルネ」を振り返る
2023年05月10日 11時00分更新
東京国際フォーラムを中心に、誰でも気軽に楽しむことができるクラシック音楽祭「ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2023(以下、LFJ)」が、5月4日~6日の3日間で開催されました。
今年はコロナの影響で4年ぶりの開催ということもあり、来場者数は約18万人となるなど、大いに盛り上がりました。そんな熱狂の3日間を振り返ります!
名手たちによるコンサートが続々! 注目公演が目白押しの3日間
有料公演だけでも約50もの公演が行われたLFJ。日本の一流アーティストはもちろん、世界各地からアーティストが来日し、演奏しました。名手たちによる素晴らしいコンサートをピックアップしてご紹介します!
LFJの女王が奏でるベートーヴェンの優しき音たち【5月4日17:30〜18:15】
LFJの常連であり、LFJにおけるピアノの女王 アンヌ・ケフェレック氏が登場し、ハンソン四重奏団 (室内楽)、安達真理氏 (ヴィオラ)と共演。気品ある第4協奏曲を親密な室内楽版で演奏しました。
若きマエストロたちと猛進! 踊るベートーヴェン!【5月4日 20:30〜21:55】
2022年ロン=ティボー国際コンクール優勝で話題を呼んだ期待の若手ピアニスト、亀井聖矢氏がLFJに初登場! 東京シティ・フィルハーモニック管弦楽団と松本宗利音氏 (指揮者)と共演しました。
渋さ知らズオーケストラ【5月4日21:00〜22:00】
脱ジャンル音楽パフォーマンス集団である渋さ知らズオーケストラは、自由奔放に一期一会のベートーヴェン・ナイトの世界を作り上げました。会場は大盛り上がりです!
巨人の内面を行き交う平安と嵐【5月5日 10:00〜11:15】
LFJ常連ピアニストであるアブデル・ラーマン・エル=バシャ氏が登場。「ピアノ音楽の新約聖書」である32曲のソナタから、のどかな「田園」と激烈な「熱情」を披露しました。
シエナのエクストリーム・ベートーヴェン!【5月5日12:45〜13:30】
シエナ・ウインド・オーケストラがベートーヴェン楽曲から、ベートーヴェンをモチーフとした作品、ノリノリのダンス曲までボリュームたっぷりの演奏を披露! 指揮を務めたのは栗田博文氏です。
華麗に歌う旋律、吹き荒れるパトス【5月5日13:00〜14:00】
日本を代表するヴァイオリニスト前橋汀子氏が、松本和将氏 (ピアノ)と共演。聴衆は円熟の演奏に聴き入りました。
ミチヨシはかくベートーヴェン「運命」の扉を叩く【5月5日20:30〜21:15】
破天荒な才人・井上道義氏がタクトを振り、新日本フィルハーモニー交響楽団とともにクラシック音楽史上、もっとも有名かつドラマティックな交響曲「運命」を披露しました。
大作曲家に楽器の制約ナシ! SAXカルテットによる名曲の解答【5月6日17:00〜18:00】
2004年にフランス・ナントで結成したサクソフォン・カルテット エリプソス四重奏団が極上のアレンジ演奏を披露!
「人類はみな兄妹に…」。ベートーヴェンは熱く平和を歌う【5月6日21:00〜22:05】
種谷典子氏(ソプラノ)、鳥谷尚子氏(アルト)、宮里直樹氏(テノール)、河野鉄平氏(バリトン)、東響コーラス(合唱)、神奈川フィルハーモニー管弦楽団が出演し、気鋭の指揮者 リオ・クオクマン氏がタクトを振りました。日本でも人気が高く、年末になると各地でコンサートが開かれるベートーヴェン:交響曲第9番 ニ短調 op.125「合唱付き」を演奏。
このほかにも素晴らしいコンサートが数多く開催。こんなにもたくさんの豪華なコンサートが開催されるのは、LFJの一番の魅力といえるのではないでしょうか!
LFJでは、小さな子供たちも一緒にクラシック音楽を楽しめる!
クラシックのコンサートに参加できるのは小学生以上というのが一般的。しかし、LFJでは初開催の2005年から、幼いうちに本物の音楽に触れてほしいという想いで、未就学児のお子さまでも聴くことができるプログラムが用意されています!
3歳以上から入場が可能な公演が多数用意されているほか、LFJ初日である5月4日の10:15~11:00にはホールAにて、「キッズのためのオーケストラ・コンサート ベートーヴェンの喜怒哀楽」を開催。こちらは子供たちのクラシックデビューにぴったりなコンサートとなっており、指揮の角田鋼亮氏は演奏の合間に子供たちにも分かりやすいように、曲目やベートーヴェンの人柄について解説。子供も大人もコンサートを楽しんでいました!
また、LFJでは恒例となっている、0歳のお子さまから入場できる「0歳からのコンサート」も2度開催。1回目は5月5日の10:15~11:00にホールAにて、「0歳からのコンサート ベートーヴェンのさんぽ道 ~踊るリズムと自然のハーモニー~」を開催しました。三ツ橋敬子氏が指揮、東京交響楽団が演奏し、田中研氏が司会・ナレーションを担当。
公演中は、田中氏が音楽の情景を優しく楽しく子供たちに語りかけました。交響曲第6番「田園」から では、音楽に合わせてみんなで簡単な振り付けで踊るシーンもあり、場内は大盛り上がり! 小さな子供たちも、みんなでクラシックを楽しんでいました。
2回目の「0歳からのコンサート」は、5月6日の10:15~11:00にホールAにて、「0歳からのコンサート ベートーヴェンのメトロノーム 〜テンポのふしぎ〜」を開催。こちらは齋藤友香理氏が指揮、東京21世紀管弦楽団が演奏しました。観客みんなでメトロノームを真似て揺れたり、音楽に合わせて手拍子をしたりと、会場は一体感に包まれました。
お子さま連れでも安心して楽しめるクラシックコンサートはとても貴重なもの。どのコンサートも子供たちにとって、かけがえのないクラシック体験になったはずです!
地上広場はキオスクステージと美味しいフードで大賑わい!
東京国際フォーラム 地上広場 キオスクステージでは、3日間、毎日無料公演を実施しました! すがすがしい新緑の下でコンサートを楽しめるこの屋外ステージは、LFJの名物となっています。
キオスクステージ最初の公演となった5月4日 11時45分~12時15分のステージには、LFJ2023公式アンバサダーであるお笑い芸人 ふかわりょう氏が並行して活動しているDJ、ROCKETMANが登場し、「プチョヘンザ☆クラシック」公演を実施。公演開始前のリハーサルの段階から多くの観客がステージ前に集合。公演がスタートすると、お風呂が沸く時の音楽としてお馴染みの、テオドール・エステンの「人形の夢と目覚め」など、聴きなじみのあるさまざまなクラシック曲のアレンジが披露されます。会場は大盛り上がりとなりました!
この他にも、LFJの有料公演に出演するアーティストが演奏するなど、どのステージも超豪華! 毎公演、多くの観客を集めていました。
地上広場といえば、たくさんのキッチンカーも楽しみの一つ。色とりどりのキッチンカーが並び、多彩な料理をお手頃価格で提供します。特に注目を集めたのは帝国ホテルのキッチンカー。ホテルの本格的な味わいがキッチンカーで楽しめるとあって、毎日行列ができていました!
その他にもピザやローストビーフ、クレープや焼きそばなどさまざまな出店があり、あたりは美味しそうな香りに包まれ食欲をそそります。キッチンカーで手に入れたフードやドリンクを手に、キオスクステージのコンサートを楽しむ人もたくさん見られました!
丸の内エリアの各地で無料コンサートを実施!
LFJ期間中にコンサートを楽しめるのは、東京国際フォーラムだけではありません! LFJに連動して、丸の内エリアコンサートとLFJエリアコンサートがどちらも無料で開催され、丸の内エリアをクラシック音楽で包み込みました。
丸の内エリアコンサートは、LFJ開催前の4月27日からスタートし、丸ビル 1階 マルキューブ、丸の内オアゾ ○○広場(おおひろば)、新丸ビル 3階 アトリウム、丸の内ブリックスクエア 一号館広場、丸の内仲通り 国際ビル前、MY PLAZA アトリウム、大手町プレイス サンクンガーデン、大手町仲通りの全8会場で開催。4月27日には、丸ビル1階マルキューブにてオープニングイベントも開催され、ポップスピアニストとして活躍するハラミちゃんが登場し、大いに盛り上がりました。
LFJエリアコンサートは、日本橋髙島屋S.C.新館1F 日本橋ガレリア コミュニティスペース、東京交通会館 1階 ピロティ 三省堂書店前、KITTE 1階 アトリウム、JR東日本東京駅 八重洲口地下改札外 グランルーフ フロント、JR東日本東京駅 丸の内地下南口改札外 (動輪の広場横)、東急プラザ銀座 7階特設ステージ、帝国ホテル東京 本館中二階 光の間、京橋エドグラン 地下1階大階段、東京スクエアガーデン 地下駅前広場の全9会場で開催。こちらも無料とは思えぬ豪華な内容で、多くの観客を集めました。
長いコロナ禍の中、多くの人が待ち望み、ついに4年ぶりに開催されたLFJ。どの公演もたくさんの観客が集まり、“熱狂の日”を意味するラ・フォル・ジュルネの名前の通り、大いに盛り上がる熱狂の3日間となりました。次回以降も開催されることを期待したいですね!
ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2023
・会場 東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町、東京駅、京橋、銀座、日本橋、日比谷
・期間 5月4日~6日
・公式サイト https://www.lfj.jp/lfj_2023/
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