丸の内にある誰でも参加できる農園、一体何のために作ったの? 仕掛け人に聞いてきた
2024年08月06日 12時00分更新
ファミリーレストランやカレーショップで夏野菜カレーが出る季節になりました。夏野菜、いいですよね。暑いこの季節に水分を多く含んだトマトは最高ですし、ネバネバと独特な食感が魅力のオクラ、焼いても揚げてもおいしいナスなど…考えていたらおなかが減ってきました(笑)。そんな夏野菜をはじめ、四季折々の野菜を都会のど真ん中で収穫できる場所があるって知ってましたか?
それが大手町ビル屋上「SKY LAB」の中にある「The Edible Park OTEMACHI by grow(エディブルパーク オオテマチ バイ グロウ)」です。「屋上に緑を」という試みは聞いたことがありますが、何で農園なんでしょうか? 少し調べてみても、“IoT農園”や“共同栽培スタイル”というあまり聞きなれない言葉が。ということで、実際に行ってどんな農園なのか聞いてきました!
都心のビルの屋上に現れた交流の場としての農園
「The Edible Park OTEMACHI by grow」は大手町ビル屋上に作られたワークプレイス「SKY LAB」の中にあります。
何で都心のビルの屋上に農園を作ろうと思ったのか。今回施設を案内してくれた三菱地所の山田馨子さんによると、「エリアワーカーや来館者、食従事者とのサスティナブルな交流拠点となるよう取り組んでいます」とのこと。なるほど、食従事者の方との交流の場としての農園だったんですね。
そんなエディブルパークを見渡してみると、夏野菜の定番・トマトや初夏が旬のパクチーなどのほか、色鮮やかなベリーも実を付けていました。
作物の生育状況は「grow」というアプリで常にチェックでき、「そろそろ水をやりに来てください」なんて通知が来るのが“IoT農園”たる所以。
また、“共同栽培スタイル”というのは、1人1つのプランターとかではなく全ての作物を全員で育てるという意味だそうで、水やりなどは当番制ではなく、アプリの通知を見てできる人がやるというやり方なんだそう。自ら進んで会員になっているからこそ、世話はサボっておいしいところだけ頂こうという考えではなく、積極的に世話をしに来る人が多いということでしょうか。このようなアクティビティは海外では“アーバンファーミング”と呼ばれ、このようなコミュニティでの野菜栽培が当たり前なんだそうです。
ちなみに収穫した作物は、毎年実施している「ナイトファーム」というイベントを開いて、集まった農園参加者たちで食べているとのこと。「ナイトファーム」は育てた作物をその場で収穫して食べるイベントで、その場でハーブを摘んでカクテルを作ったり、農園で採れた野菜や提供された野菜を参加者自ら素揚げしてフリッターにして楽しんだりしているそうです。
ビルの屋上にある農園ということでこじんまりしたものを想像していましたが、思っていた以上に多くの種類の作物が植えられていて驚きました。家庭菜園を一から始めようとすると大変ですが、“みんなで育てる”というのは無理がなくていいですし、昼休みにちょっと水やりに来たりして体を動かすのはデスクワークの気分転換にいいかもしれませんね。
デキる社会人に誰でもなれそうなワークプレイス
そんなエディブルパークがあるSKY LABは誰でも利用ができるワークプレイス(※利用方法の詳細はこちら)で、コンセントやWi-Fiも完備されています。高層ビルに囲まれた“都心”を感じられる空間で仕事をしたら、普段以上に仕事がデキてしまう気がします。
屋外のため夏や冬は利用者が減ってしまうそうですが、日陰をつくったりなどの対策も検討しているとのこと。
外回りをしていてちょっとPCで作業をしたくなるときってありますが、Wi-Fiと電源があってこんなきれいな無料ワークスペースだったら、ついつい寄りたくなっちゃいますね。次の丸の内取材は、取材後そのままSKY LABで原稿を書いてみるのもありかな、なんて思いました。
SKY LAB
住所:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル屋上
営業時間:月~金曜 8:30~18:30、土曜 8:30~15:00
The Edible park Otemachi by grow
住所:東京都千代田区大手町1-6-1 大手町ビル屋上 SKY LAB内
開演時間:SKY LABの営業時間に準ずる
共益費:1ヶ月¥1,980(税込)※入会金、年会費無料
文 / 須田ユウキ(LoveWalker編集部)
東京生まれ。
趣味はラーメン店巡りとスーパー銭湯巡り。
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