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歌川広重からレディ・ガガも愛す令和アーティストまで、江戸木版画200年の変遷一堂に

2025年04月24日 12時00分更新

舘鼻則孝 東海道五十七次 伏見「松本酒造」

 大手町駅直結、東京駅からも徒歩10分の皇居を望む抜群のロケーションに建つアスコット丸の内東京にて、Ascott Soiree(アスコットソワレ)×「江戸木版画・継承される江戸の風景と現代アート」が2025年4月19日(土)から27日(日)まで開催中です。

 Ascott Soiree(アスコットソワレ)は、現在世界40ヵ国220都市に約950軒のサービスレジデンス&ホテルを展開するアスコットのブランドシグネチャー体験の一つで、舞台アートやビジュアルアート、クチュールアートから料理で表現するアートまで、上質なアート体験によって忘れられない滞在を提供するアスコットのグローバル・アクティビティのひとつです。

 これまでもアスコット丸の内東京では、Ascott Soireeの下、年間を通じ、さまざまなアート展やアートに関連する体験プログラムが開催されてきました。今回の展覧会は、東京 高橋工房/伝統木版画工芸協同組合と、「Art of Living(アートのある暮らし)」をブランドコンセプトとするアスコット丸の内東京とのコラボレーションとして実現したものです。古くから大切に継承されてきた江戸木版画の伝統技術、そして今さらに未来につなげる取り組み、その美しさを広く紹介する展示となります。世界各国のアスコットでローカルコミュニティとともに様々なアート活動が展開されていますが、日本では浮世絵に代表される江戸木版画にフォーカスすることになったのです。

 江戸木版画は、日本独自の多色摺り木版画の技術で、約200年前に江戸の庶民が気軽に楽しめるフルカラーの印刷物として浮世絵木版画が大流行したことで、その技術と文化が確立しました。「彫る」「摺る」の高度な技術もさることながら、大胆な構図や繊細な色彩はゴッホやモネといった西洋の名だたる芸術家に大きな影響を与え、19世紀後半のヨーロッパにジャポニスムブームを引き起こしたことは、広く知られています。そして、その発展を支えたのは、喜多川歌麿、東洲斎写楽、葛飾北斎、歌川広重といった江戸の天才浮世絵師たちの活躍です。彼らは競い合うように新しいデザインの浮世絵木版画を発表し、日本独自のユニークな印刷文化を創り上げました。そして、江戸木版画は170年以上もの間、職人の手によって引き継がれ、今日まで東京を中心に継承されてきたのです。

 Ascott Soiree(アスコットソワレ)×「江戸木版画・継承される江戸の風景と現代アート」では、アスコット丸の内東京の所在地である東京周辺の風景を中心に作品が展示されます。江戸木版画が、伝統を継承しながらも常に新しい試みに挑戦し、現代でも世界中で愛される芸術品であることから、歌川広重などによる古典的なデザインの復刻作品と、現代アーティストによるモダンな作品が一緒に展示され、江戸木版画の変遷や未来への可能性を感じることの出来る展示となります。

歌川広重 名所江戸百景 「亀戸梅屋舗」

歌川広重 名所江戸百景 「亀戸梅屋舗」

歌川広重 名所江戸百景 「大はしあたけの夕立」

歌川広重 名所江戸百景 「大はしあたけの夕立」

 中でも、レディ・ガガが愛用しているヒールレスシューズで世界的なアーティストとしてここ最近あちこちに引っ張りだこのアーティスト・舘鼻則孝氏による令和版浮世絵「東海道五十七次」は注目の作品です。歌川広重による名作浮世絵「東海道五十三次」は、江戸~京都間の宿場、風景を描いた作品集として広く親しまれていますが、大津から街道を分かち、大阪高麗橋までのもう一つの東海道があったことが江戸幕府の文献等に複数記されており、近年大きな話題となっています。昨年秋に放送されたNHKの人気番組「ブラタモリ」でも「東海道“五十七次”の旅 ~行けばわかるさ 徳川の思惑~」というお題のもと取り上げられました。令和版浮世絵「東海道五十七次」は全60図からなり、東京伝統木版画工芸協同組合が令和5年から取り組んできたプロジェクトの一環として舘鼻氏を絵師に迎え制作したものです。なお、今回の展示には初公開の作品も含まれます。

舘鼻則孝 東海道五十七次 伏見「松本酒造」

舘鼻則孝 東海道五十七次 伏見「松本酒造」

 また、建築家・隈研吾氏のデッサンを江戸木版画の技術を用い多色摺りで再現した作品など、現代の版元である東京 高橋工房高橋由貴子氏の斬新なアイデアによる現代的な作品も展示します。さらに、江戸木版画の理解をより深めてもらうべく、27日(日)は職人による制作工程の実演も行われます。パネルや動画を活用し、江戸時代の庶民に愛され、文化が花開いた江戸木版画のすばらしさを伝える展覧会となっています!

Ascott Soiree(アスコットソワレ) ×「江戸木版画・継承される江戸の風景と現代アート」
日時:2025年4月19日(土)~27日(日) 10:00~18:00
場所:
アスコット丸の内東京 ロビーラウンジ
東京都千代田区大手町1-1-1 大手町パークビルディング22階 (代表 03-5208-2001)<※地下鉄大手町駅直結。東京駅より徒歩約10分>
入場料:無料
展示内容:
江戸時代の町民文化を伝える江戸木版画 (復刻版)
舘鼻則孝氏による令和版浮世絵「東海道五十七次」から未公開作品数点
江戸木版画の技術を見ていただくための職人による摺り実演(4月27日(日))
ワークショップの実施
協力:東京 高橋工房/東京伝統木版画工芸協同組合
イベント詳細 https://www.discoverasr.com/ja/japan/ascott-soiree-2025

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