「小説の中を歩く」という新体験にテンション爆上がり!「東京エキマチものがたり」は発見に満ちたイベントだった
2025年11月11日 12時00分更新
11月16日(日)まで、東京駅を中心とした丸の内エリアでイベント「耳で読む、街めぐり小説 東京エキマチものがたり」が開催されています。15分ほどの短編小説を耳で楽しみながら街歩きができる、というものなのですが、いったいどういうことなのでしょうか。気になるので挑戦してきました!
(以下一部ネタバレを含みます)
主人公は丸の内をどう歩いて、何をしたのか? 想像しながら後ろ姿を追う
11月16日(日)まで開催中のイベント「耳で読む、街めぐり小説 東京エキマチものがたり」では3本のストーリーが楽しめます。いずれも東京駅周辺を舞台にした短編小説がオーディオブックになっていて、1本15分~20分程度とのこと。私は丸ビルからグランスタ丸の内が舞台のSTORY1「丸の内、午後の陽光」と、コレド室町テラスからオアゾが舞台のSTORY3「ゆらぐ」を聞いて、実際に街歩きをすることにしました。
始め方は簡単で、事前の準備は不要。スタート地点にあるボードの二次元コードを読み取るだけです。二次元コードは2つあり、一つはYouTubeへとリンク。自動的に再生が始まるのでイヤホンを付けてから二次元コードを読み込みます。
もう一つのQRコードはスタンプ取得用でした。これを読むとブラウザが立ち上がり、自動的にスタンプが押されます。ストーリー1から3のそれぞれのスタート地点とゴール地点でスタンプが取得できて、スタンプラリー感覚で楽しめます。スタンプを集めると抽選で「東京ステーションホテル ロビーラウンジ朝食券」などが当たるところもうれしい!
ストーリー自体もYouTubeもそれぞれ独立しているので、好きな話から始めることができます。私は丸ビルから始まるストーリー1からスタートしてみました。
ストーリー1の朗読を担当するのは声優の伊藤美来さん。声優さんなので声がとても聞き取りやすく、初めてのストーリーでもきちんと頭に入ってきます。
ちなみに私はオーディオブック初体験。オーディオブックのCMを見ると家事など作業の片手間で聞く印象でしたが、私は集中して聞いてしまうタイプのようで、しっかり聞きこんでしまいました。聞きながら街歩きできる方もいるかもしれませんが、私は一度聞いてなんとなくルートの目星をつけつつ、立ち寄りスポット確認のためときどき聞き返しながら歩くことにします。
主人公は丸の内で働くアラサーの女性。彼女が丸ビルから丸の内仲通りの紅葉に気付き、外へと歩き出したので私も外へ出ました。リアルな街路樹はまだ色付いてはいませんでしたが、でもこの丸の内仲通りの雰囲気って気持ちよさそうで、主人公が歩きたくなった気持ちが分かります。
ストーリーは、ここのところ仕事であわただしく過ごしていた主人公が、とあるトラブルをきっかけに丸の内で少しずつ心の余裕を取り戻していくという内容です。主人公は丸の内仲通りを歩いて三菱一号館美術館へ。アートを見るのかなと思って聞いていたら、目的は庭園。「ほう、そうきたか」と思いながら私も庭園へと立ち寄りました。
噴水周辺に来たことはありましたが、「そういえば庭の奥の方には行ったことがないな」と気が付きました。白やピンクの花がぽつりぽつりと咲いていて、まるでイングリッシュガーデンといった雰囲気。このストーリーを聞かなかったら、庭には入っていなかったかも。
主人公はこの後いろいろな場所に立ち寄り、グランスタ丸の内の中へ。ここは小説に出てくる最後の場所であると同時に、今回の「東京エキマチものがたり」ストーリー1のスタンプスポットでもあります。
主人公が向かったのは「ロクメイコーヒー」というお店。私も一度訪れたいと思っていましたがなかなか機会がなかったお店でうれしい! 店内ではコーヒー豆や雑貨を販売するほか、カフェスペースでくつろぐこともできます。
もともと買いたかったのもありますが、主人公がコーヒー豆を購入したので私も購入。店員さんおすすめの「ROKUMEI BLEND」をいただきました。口に含むと水のようにマイルドながら、やわらかな酸味が印象的です。
最後はゴールスポットでスタンプを取得して終了! 行きたかったお店に行くきっかけができたりして、なかなかおもしろいイベントです。
「小説に出てきたお店が本当にある」という驚きが楽しい
せっかくなのでストーリー3も体験することにしました。朗読を務めるのは、TVアニメ「呪術廻戦」の主人公・虎杖悠仁役の声優、榎木淳弥さん! 私もこの冬放送開始の新作を楽しみにしている作品なので大興奮です!
ストーリー3の主人公はアラサーの男性。正直ちょっとクセのある主人公なのですが、榎木さんの声の力で“ちょっとポエミーな虎杖”のようになっています。
コレド室町1・2・3には何回か足を運んでいましたが、コレド室町テラスは初めて。主人公が2階の「誠品生活日本橋」に向かったので、私も後を追いました。
「誠品生活日本橋」は台湾の書店チェーンで、日本での実店舗はここだけ。本屋さんのように見えますが、台湾の雑貨や食品などいろいろなものを扱っています。店内の雰囲気もちょっと異国感があって、なんかすごく楽しい! こんなお店があったんですね。
主人公は台湾が好きなのかな、と思ったら、台湾烏龍茶が好きなよう。ストーリーのとおり、実際に台湾烏龍茶専門店を見つけた時は「本当にある!」と興奮しました。この感じ、ちょっと宝探し感があります。
ひと口に烏龍茶といっても「阿里山烏龍茶」「凍頂烏龍茶」など醗酵度合いや乾燥具合によって味が違うそうでバリエーション豊か。主人公がどの台湾烏龍茶を買ったのかは明言されていませんが、私も購入して飲んでみました。お湯を注ぐと花のような香りが立ち上り、口に含むと透明感のある味わいで心が安らぎます。
ここからはダイジェストでお届け。ネタバレといえばネタバレですが、そうでもないかも?
あちこち散策して、最終的にオアゾの「M&C Cafe」にやってきた主人公。ポーク早矢仕ライスを食べていたので私もいただきましたが、コクがあって本当に美味しい。…あれ、さっき主人公はうな重食べてたような…
ふだん何気なく歩いている丸の内エリアですが、朗読を通して別人の目線で歩くととても新鮮。今までスルーしていた場所に寄ったり、新しいお店や知らなかったお店に入れたりと発見がありました。
また、私が楽しかったのは「ストーリーに出てきたお店が本当に存在する」という点。映画やアニメの聖地巡礼とは異なり映像のヒントがないので、耳だけを頼りに「近くにあるはずだけどどこだろう」「ここかな…」「本当にある!」とお店を見つけた時は想像以上にテンションが上がります。
「耳で読む小説」と銘打たれたこのイベント、最初はオーディオブックの可能性を感じられるのかと思っていましたが、実際は全然違って、まだ知らなかった新しいお店や、物語に登場する場所や物が実在することを発見する、という喜びを体験するイベントでした。
「エキマチものがたり」は11月16日(日)まで開催しているので、みなさんもぜひ体験してみてください。すべての物語のスタンプをコンプリートすると、人気声優のサインが抽選で当たるので、声優ファンの方もぜひ!
耳で読む、街めぐり小説 東京エキマチものがたり
開催期間:2025.10.23(木)〜2025.11.16(日)
開催場所:丸の内・東京駅・日本橋エリア
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