今回は、前回に引き続き、東京都が行なった小笠原村への海底光ファイバーケーブル整備について紹介します! 【敷設工事編】
2022年05月11日 12時00分更新
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「東京データプラットフォーム ポリシー策定委員会」を開催しました ~ ポリシー案1.0→1.1へのバージョンアップ! ~
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突然ですがまたまた問題です。
Q1:小笠原諸島は、海洋島として独自の進化を遂げた固有の動植物が多く、クジラやイルカをはじめ多くの海洋生物も生息している自然豊かな島々です。
しかし、手付かずの自然が豊かであった島も、太平洋戦争による戦局の悪化により、軍属等として残る人を除く全島民が昭和19年に本州等へ疎開することとなりました。終戦後、小笠原諸島はアメリカ合衆国の施政権下に置かれましたが、その後、日本に返還され、ようやく島民の帰島がかないました。
では、小笠原諸島がアメリカ統治権の下から日本に返還された年は昭和何年でしょうか。
Ⅰ.昭和37年 Ⅱ.昭和43年 Ⅲ.昭和25年
Q2:現在、小笠原諸島の父島、母島には港が各1港ずつ、漁港も各1港ずつあります。父島二見港は湾口2km、奥行4km、中央部の水深は40mもある天然の良港で、船客待合所、物揚場等が整備されています。
さて、この父島二見港の岸壁において接岸可能な船舶の大きさは次のうちどれでしょう。
Ⅰ.およそ1万トン級 Ⅱ.およそ500トン級 Ⅲ.およそ9万トン級
(解答は一番下に)
東京から南におよそ1000km離れた小笠原村の情報通信は、海底光ファイバーケーブルの整備以前にはテレビ、電話及びインターネット等がすべて衛星回線経由で接続されていたため、次のような課題を抱えていました。
・テレビ視聴などの情報通信が荒天時に不通となる
・インターネットがISDN レベルで大容量の画像や動画の送受信が困難
・衛星回線経由で地上デジタルテレビ放送(地デジ)へ移行するとフルハイビジョンによるテレビ放送を視聴できない
これらのことから、東京都は小笠原村における情報提供環境の格差解消と平成23年からの地上デジタル放送化に伴う代替受信手段を確保するため、平成21年に海底光ファイバーケーブル整備事業を開始し、平成23年7月に通信事業者が超高速ブロードバンドのサービス提供を開始しました。
今回はこの小笠原村への海底光ファイバーケーブルの敷設工事についてご紹介します。
🚢「小笠原海底光ケーブル敷設工事を開始!
平成21年度から開始した整備事業は、平成22年6月に八丈島から本格的に工事に着手しました。陸上部の工事は、その後、八丈島、父島、母島の3島でそれぞれ進められました。各島とも本州に比べて工事関係者の数が圧倒的に少なく、工事期間は1日たりとも無駄にすることはできませんでした。
そこで、工事に関係する全ての関係者の間で活発なコミュケーションを心掛けました。お互いの考えを理解しあうことで工事を手戻りなく進め、無事工期内に工事を完了することができました。
🚢「台風」という名の天敵
ケーブル敷設船による海洋部の作業は、天候に大きく左右されるため、関係者の努力だけでは海の上の作業は対応できない場合があります。
ケーブル敷設作業は、船を一定の速度で航行させながらケーブルを海底部の予め定めた位置に正確に敷設していく特殊な作業です。作業実施基準が厳しく決められており、例えば波高が4mを超える場合には作業をすることができません。
仮に、ケーブル敷設中に台風等が接近した場合は、ケーブルを切断して海底部に一旦仮置きして船を避難させます。台風が過ぎた後、再度ケーブルを引き上げ、船上でケーブルをつなぎ直し、また敷設を始めるという作業を行なわなければなりません。
敷設作業前には小笠原を直撃する台風が発生したものの敷設作業中は台風が接近することもなく、概ね天候に恵まれ無事に工事を完了できました。
🚢小笠原海底光ケーブルの整備が完了!
小笠原に整備した海底光ケーブルによって提供された超高速ブロードバンドサービスは、島民の生活を支えるインフラであると同時に、観光PRの充実や世界自然遺産に登録された小笠原諸島の魅力を世界に発信する手段として、また、遠隔医療の充実など島民の更なる安心で快適な生活の実現に向けて必要不可欠なものとなっています。
都では、今後もこの超高速ブロードバンドサービスを支える海底光ファイバーケーブルの保守管理を適切に行ない、安定した運用に引き続き取り組んでまいります。
🐟問題の答え
Q1:Ⅱ.昭和43年
Q2:Ⅰ.およそ1万トン級
◆この記事は、下記より転載しています
https://note.com/smart_tokyo
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