2025年のテーマは「Mémoires(メモワール) ー音楽の時空旅行」
世界最大級のクラシック音楽祭『ラ・フォル・ジュルネ』が今年も丸の内の5月を彩る
2025年02月14日 13時00分更新

『ラ・フォル・ジュルネ TOKYO 2025』の記者会見が2025年2月13日、東京国際フォーラム ホールで行われた。ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)は、東京国際フォーラムをメイン会場にして、大手町、丸の内、有楽町(大丸有)などで広く行われる世界最大級のクラシック音楽祭で、今年も2025年5月3日・4日・5日の3日間、有料公演90公演など無料も合わせて約250の公演が繰り広げられる。
記者会見にて、全プログラムならびに出演アーティスト(一部を除く)を発表した。チケットは2月15日より、LFJチケット販売サイトにて最速となる先行抽選販売を行う。
▶チケット先行抽選販売:https://www.lfj.jp/lfj_2025/ticket/article_06.html
記者会見にはLFJアーティスティック・ディレクターのルネ・マルタン氏が登壇し、今年のテーマ「Mémoires(メモワール) ー音楽の時空旅行」について説明した。2005年の初回からかかわってきた筆者も駆けつけ、コロナ禍より復活3年目になる記者会見の熱い空気にあたってきた。

ルネ・マルタン氏と、左からラ・フォル・ジュルネTOKYO 2025運営委員会の小林京太氏(三菱地所株式会社)、梶本眞秀氏(株式会社KAJIMOTO)、荒木治彦氏(三菱地所株式会社)、近藤慶太氏(株式会社東京国際フォーラム)
今年のテーマ「Mémoires(メモワール) ー音楽の時空旅行」で世界の五大都市を音楽でトリップしよう
今年のテーマである「Mémoires(メモワール) ー音楽の時空旅行」について、ルネ・マルタン氏は「音楽の発展に多大な貢献をした都市とその時代にスポットライトを当てます。音楽史が、ー時期文化・創造の中心地となった幾つかの大都市を軸に形成されてきたことは、まぎれもない事実です。これら、世界を明るく照らす灯台のような都(みやこ)は、ある時代に天才たちを一挙に惹きつけ、芸術・音楽の要地となり、その輝かしい影響力によって文明の歴史に消えることのない足跡を残しました」と語り、5つの都市をフィーチャーした。音楽、音楽家を生み出した背景、文化、バックグラウンドである都市に注目したのだ。
まず、「ヴェネツィア」については、「1600年から1750年まで、西洋音楽の発展の中心地でした。この時代にヴェネツィアで生まれた新たな音楽形式の幾つかは、のちの西洋音楽に影響を与えることになります」と説明。
続いて「ロンドン」。「18世紀前半には、経済的繁栄を謳歌したロンドンが、バロック音楽・前古典派音楽の一大中心地となり、ドイツ、イタリア、フランスをはじめとするヨーロッパ各地の音楽家たちを引き寄せました。なかでもドイツ出身の作曲家ヘンデルは、40年にわたりロンドンの音楽シーンを牽引しました」。
さらに、音楽の都「ウィーン」。「18世紀半ばに楽都として台頭したウィーンは、ハイドンとモーツァルトが古典派の黄金期を築くと、西洋クラシック音楽の真の拠点となります。古典派からロマン派の時代への転換期には、人生の大半をウィーンで過ごしたベートーヴェンが主役となり、そしてその後もウィーンは20世紀初頭まで百花繚乱の楽壇を誇りました」。
そして、外せない”光の都”「パリ」。「19・20世紀の転換期には、世界中の優れたアーティストたちが集結した“光の都”ことパリが、西洋クラシック音楽史の主要な舞台となります。パリ万国博覧会が開かれた際には、ドビュッシーらフランスの作曲家たちはもとより、マーラー、リムスキー=コルサコフ、といった当時の音楽界のそうそうたる顔ぶれが次々に会場を訪れました。この時代のパリは、とりわけ勉学や演奏/創作活動のために隣国スペインから訪れた音楽家たちにインスピレーションを与えたのです」。
遂に、海を越えて「ニューヨーク」。「いっぽう大西洋の向こうでは、20世紀にニューヨークが世界の音楽シーンの“震源地”の一つとなりました。今日に至るまで数々のジャズ・ミュージシャンを世界に送り出してきたニューヨークはミュージカル発祥の地でもあり、驚くべき懐の深さで、つねに限りなく多様な音楽スタイルを受け入れてきました」。
これらの都市に加えて、サンクトペテルブルク、ライプツィヒ、プラハ、ブダペストにもスポットを当てる。
■今年の注目アーティスト
Arielle Beck(アリエル・べック)
Kento Tsubosaka(壷阪健登)
paullaytrio(ポール・レイ トリオ)
Quatuor Ellipsos(エリプソス四重奏団)
■ラ・フォル・ジュルネ(LFJ)とは
「ラ・フォル・ジュルネ」は、1995年フランス西部の港町ナントで「クラシックの民主化」を掲げて誕生したクラシック音楽祭。世界中からアーティストが集い、一流の演奏を、1公演約45分、低料金で、朝から晩まで繰り広げる。日本では、2005年から毎年ゴールデンウィークに開催。有料公演のほか、誰でも気軽に演奏を楽しめる地上広場でのコンサートなどのオープンプログラム、マスタークラス、有料公演チケット(及び半券)の提示で参加できる数々のイベント(コンサート、子ども向けプログラム、講演会など)が行われ、子どもから大人まで楽しめる。また、音楽祭期間中は、丸の内などの周辺エリアでもミニコンサートが行われ、街中が音楽一色に包まれる。
【ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2025】実施概要
▼催事名 ラ・フォル・ジュルネTOKYO 2025
▼テーマ Mémoires(メモワール) ― 音楽の時空旅行
▼開催日程 2025年5月3日~ 5月5日
▼会場 東京国際フォーラム、大手町・丸の内・有楽町 他
▼LFJチケット販売サイト・抽選先行販売
2025年2月15日11:00~2月24日23:59
▼チケット先着先行販売 2025年3月1日11:00~3月14日17:00
▼チケット一般発売開始 2025年3月15日10:00~
▼公演数 有料公演90公演 ※ホールA・C・D7・G409・B5の5会場で実施(無料公演調整中)
▼公式アンバサダー 市川紗椰さん
▼公式サイト
https://www.lfj.jp
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