6月に全面開通する白山白川郷ホワイトロードで石川県へ! 加賀エリアをぐるり周遊ドライブ

2026年03月26日 15時00分更新

 岐阜県の白川村と石川県の一里野・中宮地区を結ぶ白山白川郷ホワイトロード。東海エリアから石川県へアクセスする、33.3kmのドライブコースだ。雪深いエリアを通るため、中宮料金所(石川県)から馬狩料金所(岐阜県)の有料区間は冬季閉鎖していたが、2026年6月中旬にすべての区間が開通する。

 そこで今回、お薦めするのが東海エリア発、加賀エリアを周遊する1泊2日のドライブプランだ。白山白川郷ホワイトロードで岐阜県を越え、日本三名山の一つである白山(はくさん)がそびえ立つ白山市へ。さらに能美(のみ)市、加賀市、小松市をぐるり。壮大な自然と歴史、伝統が息づく加賀エリアの魅力をたっぷりと堪能しよう。

白山国立公園の北側を通る白山白川郷ホワイトロードで爽快ドライブ!

雄大な山々や大小の滝など、絶景の中を走り抜ける全長33.3㎞のドライブルート

 岐阜県と石川県を最短距離で結ぶ自動車専用の有料道路、白山白川郷ホワイトロード。標高600~1,450mの山岳地帯を駆け抜けるコースで、頂上付近からは雄大な北アルプスにいたる峰々や白山を眺望することができる。

 つづら折れの道路を走行していると、目に飛び込んでくるのは絶景の数々。岩底(かまそこ)の滝やかもしか滝といった名瀑や、峡谷の美しさを際立たせる蛇谷(じゃだに)大橋など、車窓には変化に富んだ景色が続く。中でも沿道随一の名所であるふくべの大滝は必見。落差が86mあり、時には水しぶきが道路にまでかかることも。

 ダイナミックに流れ落ちるふくべの大滝。駐車場のすぐ近くに観瀑台もある

 道中には、標高約1,400mにある栂の木台(とがのきだい)駐車場や、白山の主峰と大汝峰(おおなんじみね)、剣ヶ峰が最もよく見える白山展望台、山腹を通るホワイトロードを一望する国見展望台など、眺望スポットも点在する。また、三方岩岳駐車場から歩いて標高1,736mの三方岩岳を目指すのもお薦めだ。ニッコウキスゲといった高山植物、ブナの原生林などを見ながら、登山道を歩くこと約50分。山頂から広がる白山や北アルプスの大パノラマに、感動すること間違いない。

 栂の木台駐車場より望む白山。ここからも三方岩岳へ登るトレッキングルートが整備されている

白山白川郷ホワイトロード
住所:石川県白山市尾添~岐阜県大野郡白川村鳩谷
電話:石川県側076・256・7341(白山林道石川管理事務所)、 岐阜県側05769・6・1664(白山林道岐阜管理事務所)
時間:6~8月は7:00~19:00(最終入場18:00)、9~11月は8:00~18:00(最終入場17:00)
休み:11月上旬~6月中旬※天候により通行止めになる場合あり
料金:普通車片道1,700円、往復2,600円、軽自動車片道1,400円、割引2,200円ほか※二輪車は通行禁止
ホームページ:https://hs-whiteroad.jp/

2000年以上の歴史を持つ、白山信仰の総本宮〝しらやまさん〟へお参り

 白山白川郷ホワイトロードを抜け、石川県の白山市へ。同市のシンボルでもある白山は、富士山、立山と並ぶ日本三名山の一つ。〝白き神々の座〟として古くから都人たちの憧れの山であり、その霊峰を神体山とするのが白山比咩神社(しらやまひめじんじゃ)だ。地元では〝しらやまさん〟と呼ばれ、親しまれている。

切妻造り、銅板葺き、檜造りの外拝殿(げはいでん)。この後ろに直会殿(なおらいでん)、拝殿、幣殿(へいでん)、本殿までが一直線に並ぶ

 創建は紀元前91(崇神天皇7)年と伝わり、全国約3,000社ある白山神社の総本宮。ご祭神は白山比咩大神(しらやまひめのおおかみ)、またの名を菊理媛神(くくりひめのかみ)といい、ご縁を〝くくる〟神といわれている。樹齢千年とされるスギのほか、アスナロやケヤキがそびえる表参道や境内は荘厳な雰囲気。白山信仰の歴史や、歴代藩主との深い関わりを伝える重要な文化財を所蔵する宝物館にも立ち寄りたい。

本宮へとおよそ250m続く表参道には、スギやケヤキ、カエデなどの樹木が生い茂る

白山比咩神社
住所:石川県白山市三宮町ニ105-1
電話:076・272・0680
時間:宝物館9:00~16:00、11月は 9:30~15:30
休み:宝物館12~3月
料金:宝物館入館料大人300円、高校生以下無料
ホームページ:https://www.shirayama.or.jp/

自然遺産と文化遺産の宝庫・白山市全域がユネスコ世界ジオパークに認定!

 霊峰白山から日本海エリアまで、バラエティに富んだ大地で形成されている白山市は、その全域が白山手取川(はくさんてどりがわ)ジオパークとなっている。ジオパークとは〝地球(ジオ)を学び、丸ごと楽しむことができる場所〟のこと。つまりは地質学的に貴重な遺産を守りながら、それを教育や地域の活性化に生かす自然公園だ。そして、白山手取川ジオパークは、2011年に日本ジオパークに、23年にはユネスコ世界ジオパークに認定された。

 白山手取川ジオパークは〝山-川-海そして雪 いのちを育む水の旅〟をテーマとし、「山と雪のエリア」「川と峡谷のエリア」「海と扇状地のエリア」の3エリアに分類。約1億3,000万年前の植物や恐竜の化石が大量に見つかっている桑島化石壁(くわじまかせきへき)や、白山を源とする伏流水が100年かけて湧き出ているとされる白山美川湧水群など、見どころが満載だ。また、白山市観光連盟では、視覚障がい者・車椅子利用者とその介助者を対象とした、ユニバーサルツーリズムの実証実験なども実施している。

日本有数の中生代化石産出地で国の天然記念物に指定されている桑島化石壁

 そんな白山手取川ジオパークをアクティビティとセットで楽しむなら獅子吼高原(ししくこうげん)へ。通称スカイ獅子吼と呼ばれ、パーク獅子吼からゴンドラに乗って標高650mの高原にアクセス。手取川の激しい流れが削り出した手取川扇状地を一望することができる。そして、この絶景をパラグライダーで楽しめるのも、獅子吼高原ならではのポイント。インストラクターと2人乗りの観光用タンデムフライトもあるので、初心者でも安心だ。

日本海からのいい風となだらかな起伏がパラグライダーに最適。およそ10~15分の空中散歩が楽しめる

白山手取川ジオパーク
住所:石川県白山市全域、パーク獅子吼は石川県白山市八幡町リ110
電話: 076・274・9564(白山手取川ジオパーク推進協議会)、パーク獅子吼は076・272・0600
時間:パーク獅子吼は10:00~17:00(ゴンドラ上り最終16:30)ほか時期により異なる
休み:パーク獅子吼は火曜日、冬季(12~3月)
料金:ゴンドラ利用料中学生以上片道500円、往復710円ほか
ホームページ:https://city-hakusan.com/shishiku/

国の特別天然記念物・トキが間近で見られる!自然の地形を生かした動物園

 続いて白山市のお隣、能美市では、ユキヒョウやコビトカバ、ライチョウなど約190種を飼育するいしかわ動物園に立ち寄ろう。動物たちがより快適に過ごせるように、できる限り自然に近い環境を再現。動物本来の生き生きとした姿を観察することができる。動物たちと触れ合える体験型イベントの他、各展示場で飼育員がトークを交えながら餌をあげる「動物たちのわくわくガイド」も好評だ。

ジャイアントパンダ、オカピと共に世界三大珍獣であり、絶滅危惧種のコビトカバ

 同園は国のトキ復活事業に協力しているのも大きな特徴。「トキ里山館」では、棚田風の湿地や樹木など、里山を模した環境の中でトキが暮らす様子を公開。学習展示コーナーも隣接し、トキの嘴や足などを他の鳥と比べたり、本物の羽を触ったりすることができる。

国の特別天然記念物であるトキ。一度は日本において絶滅したが、多くの努力により本州最後の棲息地だった石川県に戻ってきた

いしかわ動物園
住所:石川県能美市徳山町600
電話:0761・51・8500
時間:9:00~17:00、11~3月は~16:30(最終入園は各30分前)
休み:火曜日(祝日の場合翌平日)、年末年始、春休み・夏休み期間は無休
料金:入園料大人840円、3歳~中学生410円、2歳以下無料
ホームページ:https://www.ishikawazoo.jp/

1300年以上の歴史を持つ加賀の名湯・山代温泉で湯あみを堪能する

 加賀エリアの旅行で外せないのが加賀市の片山津温泉、山代温泉、山中温泉、小松市の粟津温泉から成る加賀温泉郷だ。その中でも今回のプランでは、昔ながらの温泉文化が色濃く残る山代温泉で一泊する。

 約1,300年前、白山へ向かう高僧・行基は、3本足のヤタガラスが水たまりで傷を癒やす姿を発見。それが山代温泉の始まりとされ、古くから〝烏(からす)の湯〟として親しまれてきた。山代温泉の大きな特徴は、「古総湯」と「総湯」という2つの公衆浴場があること。江戸時代の温泉場は、こういった公衆浴場を中心として町が作られていたという。

明治時代の総湯を復元した「古総湯」では、昔ながらの入浴方法を体験できる

熱交換システムを導入した、加水なしの100%源泉の共同浴場「総湯」

 山代温泉はこの2つの公衆浴場を中心に、温泉宿や商店が立ち並ぶ〝湯の曲輪(ゆのがわ) 〟という街並みを形成。温泉グルメを味わったり、お土産を探したりと、街歩きを満喫することができる。また、周辺には行基が温泉守護のため薬師如来を彫ってお堂を建立した薬王院温泉寺をはじめ、多くのパワースポットが点在。歩き疲れたら「総湯」のすぐ近くにある足湯でのんびりするのもいい。

〝お薬師さん〟とも呼ばれる湯守寺の薬王院温泉寺。平安時代初期の十一面観世音菩薩像など、数多くの寺宝が伝わる

山代温泉
住所:石川県加賀市山代温泉
電話:0761・77・1144(山代温泉旅館協同組合)、総湯と古総湯は0761・76・0144
時間:店・施設により異なる、総湯は6:00〜22:00、古総湯は6:00〜22:00、12~2月 は7:00~21:00
休み:店・施設により異なる、総湯と古総湯は第4水曜日6:00〜12:00(正午から通常営業)
料金:総湯入浴料大人500円ほか、古総湯入浴料大人700円ほか
ホームページ:https://yamashiro-spa.or.jp/

製土工場の見学から手作り体験まで、総合的に九谷焼を知る

 石川県を代表する伝統工芸の一つ、九谷焼。白い磁器に描かれた山水、花鳥などの色鮮やかで力強い絵柄が特徴で、主に金沢市、小松市、加賀市、能美市で生産されている。ドライブの締めくくりは、九谷焼について見て、体験して知ることができる九谷セラミック・ラボラトリーへ。製土工場に加え、ギャラリーと体験工房、レンタル工房、外土間から成る、複合型の九谷焼文化施設だ。

 九谷セラミック・ラボラトリーがある小松市は、九谷焼の原料である花坂陶石(はなさかとうせき)の産地。施設内には九谷焼作りに欠かせない磁器土を製造する製土工場が稼働しており、陶石の粉砕から陶土が完成するまでの工程を間近で見学できる。

ユニークな建物を手掛けたのは隈 研吾氏。内外の外壁には花坂陶土を使用している

 体験工房では、ろくろや手びねりでの成形から絵付け体験まで、さまざまな体験メニューがラインナップ。専門スタッフが丁寧に指導してくれるので、安心して挑戦することができる。ギャラリースペースでは、九谷焼の製造工程が学べる常設展示の他、新進気鋭の作家による作品展示や販売もある。バラエティに富んだ九谷焼のアイテムが並び、自分用の土産にもぴったりだ。

体験工房では、同施設に隣接する製土工場で製造した花坂陶石の磁器土を使用できる

九谷セラミック・ラボラトリー
住所:石川県小松市若杉町ア91
電話:0761・48・4235
時間:10:00〜17:00(最終入館16:30)
休み:水曜日(祝日の場合は翌平日)、12~3月は火・水曜日(祝日の場合は翌平日)、年末年始
料金:入館料大人300円、高校生以下150円、体験メニューは別途有料

旅の醍醐味と言えばグルメ! 加賀エリアの美味を味わい尽くそう

 旅で欠かせないお楽しみの一つといえば、やはりその土地のおいしいものを堪能すること。そこで加賀エリアならではのグルメをチェックしてみよう。まずは、白山の恵みを多くの人に知ってもらい、楽しんでもらいたいという思いから誕生した白山百膳。白山のきれいな水の恩恵を受けた米や山菜、堅豆腐、そば、ジビエ、川魚など、白山麓地域の食材を生かした御膳だ。白山市内の食事処や宿泊施設で味わうことができる。

「健康、長寿、ヘルシー、オリジナリティにこだわること」といった定義もある

 300年以上の歴史を持つとされる小松うどん。その名の通り小松市の名物で、細めで程よいコシがある麺と、魚の節や昆布をふんだんに使ったあっさり味のダシが特徴だ。2010年には小松うどんをブランド化。「白山水系の水で仕込む」「具材は〝じのもん〟をできる限り使用」などの8か条を定め、約70の加盟店がオリジナリティあふれるメニューを提供している。

舌触りがよく、つるっとした食感の小松うどん。土産用の乾麺も人気だ

 甘いもの好きには、地元の食材と伝統工芸を融合させた加賀パフェも見逃せない。地産地消にこだわった五層構造の華やかなパフェで、各層には地元産のはちみつや野菜、米などを使い、見た目にも美しい彩りと味わいを実現。九谷焼、山中漆器、加賀手織といった伝統工芸を器に使うのもポイントだ。

 パフェは献上加賀棒茶がセットとなっており、まさに加賀尽くし。毎年、各店が趣向を凝らした加賀パフェを考案し、26年度は加賀市内の4店舗で味わうことができる。

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