東京駅丸の内側正面に肩を並べるように建つ、丸ビルと新丸ビル。昨年、丸ビル開業20周年、新丸ビル開業15周年という節目の年を迎えました。
アニバーサリーイヤーを記念して、「Your Palette ―明日を彩る、わたしを選ぼう。―」をコンセプトに店舗のリニューアルや様々なイベントが目白押しとなっています。
丸ビル開業20周年・新丸ビル開業15周年 特設サイト
公式Instagram(@maru_shinmaru)
中でも、新丸ビル7階の大人の社交場「丸の内ハウス」は、2023年4月17日(月)にリニューアルオープンし、これまであった人気の6店舗に加え、「日本初出店」「商業施設初出店」を含む新規5店舗が一斉オープンしました。飲食店についてのレポはこの丸の内LOVEWalkerでも何度かに分け紹介されましたので、そちらをチェックして下さい!
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今回の「青い日記帳の推し丸アート」では、“街のゲストハウス”として、個性豊かなレストランで飲食が楽しめる新丸ビル7階にある「丸の内ハウス」で開催中のアート展「Spring of HOUSE」をご紹介します。
「丸の内ハウス」に一度でも行かれたことのある方なら、その魅力は言葉では語り尽くせないことがよくお分かりかと思います。個性的な11のレストランやバーが新丸ビル7階に緩やかな繋がりで展開されており、一つのお店でゆっくり食事をしたり、フロア内をはしごしたり、テラスで寛いだりとその時々の気分に合わせた楽しみ方ができます。
まさに東京のど真ん中に湧き出た「泉」のような場所で、清らかな水を求めるかの如く、昼間から深夜遅くまで人々が集っています。そんな「丸の内ハウス」らしいアート展が「Spring of HOUSE」です。
参加しているのは、MAO(佐藤真生)、mais(マイス)、MAYUMI YAMASEの3名のアーティスト。展覧会やギャラリーなどとは違い、新丸ビル7階「丸の内ハウス」の共用部廊下、ライブラリー、エレベーターホールなどに多様な作品がさり気なく展示されているのが大きな特徴のひとつです。
現代アート作品はともすれば、コンセプトが強烈すぎて観る側がちょっと引いてしまったりすることもありますが、「Spring of HOUSE」の3名の作品はいずれも個性的・魅力的でありながら、そんな感じは全く受けません。
「Spring of HOUSE」の会場が、大人の社交場「丸の内ハウス」であることが大きく作用しているのは間違いありません。たとえ名の知れた現代作家の作品でも、下手をすると「丸の内ハウス」の独特の場の雰囲気に飲まれてしまい、目に入ってこないことは十分考えられます。
個性的な飲食店のみならずトイレひとつ取っても他の場所とは違う「丸の内ハウス」という特別な空間をよく理解した上で、選ばれた3名のアーティストが、MAO(佐藤真生)、mais(マイス)、MAYUMI YAMASEなのです。
だから、アート展「Spring of HOUSE」だけを目的に観に行くのはちょっとナンセンスかもしれません。「丸の内ハウス」で食事をして、美味しいお酒に酔いながらアート作品も楽しむ。そんなこれまでありそうでなかったスペシャルな体験を、新丸ビル7階で是非!!
「Spring of HOUSE」
まるでオアシスのように、その泉―湧き出る恵みや発せられる新たな価値を中心に多くの人々が集い、交差する丸の内ハウス。そんな丸の内ハウスらしいアートの楽しみを3名のアーティストの多様な作品でお届けいたします。
開催日時:5月1日(月)~6月30日(金)
開催場所:新丸ビル7階「丸の内ハウス」共用部廊下、ライブラリーほか
アーティスト:MAO(佐藤真生)、mais(マイス)、MAYUMI YAMASE
(marunouchi)HOUSE 16TH ANNIVERSARY ART EVENT
丸の内ハウス 16周年 アートイベント「Spring of HOUSE」
中村剛士(なかむらたけし)
Takの愛称で「青い日記帳」主宰。展覧会レビューをはじめ、幅広いアート情報を毎日発信している。goo「いまトピ」、JR東日本「びゅうたび」、「楽活」などにコラムを連載。『いちばんやさしい美術鑑賞』、『失われたアートの謎を解く』(筑摩書房)、『カフェのある美術館 素敵な時間をたのしむ』、『カフェのある美術館 感動の余韻を味わう』(世界文化社)、『フェルメール会議』(双葉社)、『フェルメールへの招待』(朝日新聞出版)、『美術館の手帖』(小学館)など執筆・編集。『文藝春秋』書評寄稿などの執筆活動ほか、テレビ、ラジオ出演、各種講演、イベント主催など、アートの伝道師として幅広く活躍中。
http://bluediary2.jugem.jp/
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