エリアLOVEWalker総合研究所リポートXトレンド解析 Vol.30

Xで最も注目されたラーメンはこれだ!2025年上半期“ご当地ラーメン”TOP30

 X(旧Twitter)トレンド解析システムによる解析リポートを公表していく、エリアLOVEWalker総合研究所リポート。今回は2025年上半期にX上で言及された「ご当地ラーメン」ベスト30を発表する。

順位 ラーメン名(都道府県名) 話題流通量
投稿数/
アカウント数
男性:
女性比
ポジ:
ネガ比
主な共起語
(その共起語がXでの投稿全体に占める比率)
1 横浜家系ラーメン
(神奈川県)
294,784
76%
24%
36%
7%
チャーシュー(20%)、海苔(10%)、美味しい(10%)、王道家(9%)、とらきち家(5%)
2 札幌ラーメン
(北海道)
87,404
65%
35%
5%
1%
菊水(88%)、キャンペーン(86%)、抽選(74%)、札幌(15%)、コラボレーション(13%)
3 台湾ラーメン
(愛知県)
56,573
69%
31%
32%
8%
味仙(28%)、名古屋(24%)、クーポン(19%)、キャンペーン(19%)、東京進出(12%)
4 沖縄そば
(沖縄県)
54,224
68%
32%
34%
4%
沖縄(31%)、美味しい(13%)、食べたい(5%)、ランチ(5%)、ソーキそば(5%)
5 宮崎辛麺
(宮崎県)
52,587
66%
34%
58%
6%
九州(40%)、セブンイレブン(39%)、辛い(8%)、美味しい(6%)、好き(4%)
6 博多ラーメン
(福岡県)
37,927
75%
25%
36%
5%
豚骨(16%)、替え玉(7%)、好き(6%)、食べたい(5%)、明太子(4%)
7 カレーラーメン
(北海道)
37,030
79%
21%
35%
7%
美味しい(10%)、JO1(6%)、味噌(5%)、スパイシー(5%)、チャーシュー(4%)
8 台湾まぜそば
(愛知県)
30,700
78%
22%
37%
7%
美味しい(12%)、ニンニク(12%)、名古屋(6%)、食べたい(5%)、麺屋はなび(5%)
9 喜多方ラーメン
(福島県)
27,722
74%
26%
35%
4%
チャーシュー(13%)、美味しい(12%)、食べたい(8%)、あっさり(6%)、坂内食堂(5%)
10 佐野ラーメン
(栃木県)
25,799
74%
26%
43%
4%
美味しい(12%)、餃子(12%)、青竹手打(6%)、タクシー運転手さん 一番うまい店に連れてって(5%)、麺屋ようすけ(4%)

「ご当地ラーメン」言及数ランキング、TOP10の表。右端の「共起語」とは、ラーメン名とともにつぶやかれたキーワード。

 観光客がその味を目指して足を運ぶのみならず、その土地の人にも長年愛されているソウルフード、ご当地ラーメン。今回は日本ラーメン協会が制定した「ご当地ラーメン」180種を対象にX上での言及数をランキング化した。

(※ここでのご当地ラーメンとは、2023年にラーメン協会が定めた定義を参照している。https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000004.000068259.html)

 都道府県別で最もランクインが多かったのは北海道の4件、次いで福岡県の3件となっている。また、地方別では8件ランクインした北海道・東北地方が最多。次いで関東地方、九州地方が続く結果となっている。

Xデータでわかった「ご当地ラーメン」TOP5を分析!その魅力とは?

 では、Xでの投稿数でTOP5に入ったご当地ラーメンを見ていこう。

 1位を獲得したのは豚骨醤油ベースのスープと太いストレート麺が特徴の「横浜家系ラーメン」。すでにご当地ラーメンの枠を飛び越えたジャンルとして成立しており、言及数は29万4,784件と2位以下に大差をつけて1位を獲得している。

 また、「家系ラーメン」の店は日本とアジア各国に約1000店あるといわれており、チャーシューや麺、海苔といった定番ワードに加え、「王道家」「とらきち家」など家系ラーメンを提供する店舗名も多数言及されている。

一般的な横浜家系ラーメン。(写真:Super koikeyuriko CC BY-SA 4.0)

 2位は北海道の「札幌ラーメン」。全国区の知名度を誇ることから、インスタントラーメンなどの商品化もされており、2025年上半期には「菊水」「ベル食品」などの食品メーカー公式アカウントによるキャンペーンが開催され、ポスト数増に大きく貢献している

 なお、「札幌ラーメン=味噌」というイメージが定着しているのは、味噌ラーメンの元祖とされる老舗「味の三平」の存在が大きい。しかし、実際の札幌ラーメンは、味噌だけでなく、醤油や塩など複数のスープが用意されている店が多く、味のバリエーションに富んでいることも人気の理由のひとつだ。

札幌ラーメンの一例。観光客向けにコーンに蟹、ホタテなど北海道の名物をトッピングしている。(写真:ALH CC BY-SA 3.0)

 3位には名古屋めしの一つとしても認知されている、「台湾ラーメン」がランクイン。愛知県のご当地ラーメンに「台湾」という地名がついている理由は、この料理が台湾出身の料理人、郭明優さんによって考案されたことによる。

 台湾ラーメン最大の特徴は唐辛子とニンニクをふんだんに使ったひき肉のトッピング。7位にランクインした台湾ラーメンの派生メニュー、「台湾まぜそば」にもその特徴は生かされている。

 なお、2025年上半期には台湾ラーメンの元祖「味仙」の流れを汲む人気店「矢場味仙」が東京進出を果たし、大きな注目を集めている。

 4位は沖縄県の「沖縄そば」で、投稿数は54,224件。「沖縄そば」は小麦粉とかん水や灰汁を使った太めの麺に豚肉やかつおでだしを取ったあっさり目のスープが特徴。「そば」という名前ながら、麺の製法が中華めんに近いため、ご当地ラーメンの一種として扱われることが多い。なお、トッピングした具材によって「ソーキ(豚のスペアリブ)そば」「てびち(豚足)そば」などと呼ばれることもある。

 沖縄そばは、ゴーヤチャンプルーやタコライスと並ぶ定番の沖縄グルメとして広く知られている。テレビ番組の特集や、百貨店の沖縄物産展・沖縄フェアなどで紹介される機会も多く、そうした露出の多さがX上での言及数の多さにもつながっている。

沖縄そばに豚のスペアリブをトッピングした「ソーキそば」。(写真:Flickr upload bot CC BY-SA 2.0)

 5位は宮崎県のご当地グルメ「宮崎辛麺」で、投稿数は52,587件。2025年上半期はセブンイレブンの「うまいもの大集合」キャンペーンで九州グルメの一つとして登場してポスト数が大幅に増加した。

 宮崎辛麺は1987年に宮崎県延岡市の居酒屋でサイドメニューとして開発されたのがそのはじまり。ニンニクの入った激辛スープと、「こんにゃく麺」と呼ばれる弾力のある麺が特徴だ。2020年ごろにテレビ番組「秘密のケンミンSHOW」で紹介されたことや、明星食品からインスタント袋麺やカップラーメンが発売されたことから、知名度が全国区のものになった。

ご当地ラーメンランキングTOP11~30

 こちらでは「ご当地ラーメンランキング」11位~30位までを紹介する。

 11位「焼きラーメン」は豚骨ラーメンを鉄板で炒めた、福岡市天神の屋台発祥のグルメ。15位「ガタタン」は北海道芦別市のご当地グルメで、具だくさんでとろみのあるスープが特徴だ。

順位 ラーメン名(都道府県名) 投稿数 アカウント数
11 焼きラーメン
(福岡県)
25,355
12 汁なし担々麺
(広島県)
23,997
13 冷やしラーメン
(山形県)
23,930
14 富山ブラックラーメン
(富山県)
23,380
15 ガタタン
(北海道)
21,005
16 盛岡冷麺
(岩手県)
20,875
17 熊本ラーメン
(熊本県)
19,491
18 尾道ラーメン
(広島県)
19,313
19 徳島ラーメン
(徳島県)
17,668
20 スタミナラーメン
(茨城県/埼玉県)
16,719
21 長浜ラーメン
(福岡県)
11,761
22 八王子ラーメン
(東京都)
11,046
23 東京ラーメン
(東京都)
10,133
24 白河ラーメン
(福島県)
9,796
25 背脂ラーメン
(新潟県)
9,228
26 和歌山ラーメン
(和歌山県)
8,130
27 新潟ラーメン
(新潟県)
7,936
28 京都ラーメン
(京都府)
7,906
29 ニュータンタンメン
(神奈川県)
7,785
30 旭川ラーメン
(北海道)
6,820

 Xトレンドから浮かび上がるご当地ラーメンの魅力は、単なる食としての存在にとどまらず、そのグルメを生んだ土地の風土や文化、そして郷土愛と複雑に絡み合って拡散されている点にある。また、コンビニエンスストアや大手食品メーカーなどとのコラボによって知名度が全国区になったご当地ラーメンがランキング上位を占める傾向にある。

データ詳細

今回の集計の詳細は以下のとおり。
集計期間:2025年1月1日~2025年6月30日
解析対象:「ご当地ラーメン」を含むX(旧Twitter)上での投稿
抽出件数:1,128,579件

角川アスキー総合研究所は2015年に、東京大学生産技術研究所喜連川・豊田研究室と、アジア圏で唯一ツイートデータの全量を取り扱うことができるNTTデータ、そしてTwitter Japanと共同で「Twitterトレンド解析システム」を開発した。それ以来、当社が持つエンターテインメント用語辞書(300万語以上)に収録されたワードをもとに、日本国内でのエンターテインメント分野に関するツイートを対象にした解析を行っている。

 解析内容としてはツイート内でのワード出現傾向の分析に加えて、ツイートテキストを対象にした投稿者の推定属性情報(NTTデータ提供)や、各種統計データなどを組み合わせた分析などを行っており、報道機関や、企業・自治体等に幅広く活用されている。なお、「X(旧Twitter)トレンド解析システム」によるXのリアルタイムな集計結果は、「ついラン」でも見ることができる。

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