第8回
日比谷Bar 日比谷店
「家でもつい仕事のことを考えちゃう。どう切り替えたらいい?」に答えるバーテンダーの“仕事の捉え方”に大納得!
2025年02月20日 12時00分更新
お客様の状況を見極め、その人に合う特別な1杯を
今回お悩み相談に答えていただいた石川さんは、高校卒業後、地元・宮城県のホテルに就職。バーテンダーへの憧れを持って20歳で上京し、初めは池袋にあるカジュアルなバーで働いていましたが、その後、銀座周辺のバーへ通うなかで日比谷Barに出会ったそう。「当時のマスターがすごく温かい雰囲気で迎えてくれて、ぜひここで働きたい、と感じました。マスターに直接、ここで働くにはどうしたらいいですか?と聞いて、面接を取り付けていただいて働けることになりました」と話します。
そんな石川さんにバーテンダーという仕事の1番魅力を聞いてみました。
「お客様に“こんなものが飲みたい”と、メニューには載っていないようなものを頼まれることも多いのですが、いただいたリクエストをかみ砕いて、状況に応じて何を作るかを決めて、それに合うグラスを選んで、1杯のカクテルを完成させる、という工程が楽しいですね。そしてなにより、それを飲んでいただいたときに“美味しい”と思った表情を見られた時は快感です」(石川さん)
いつもお客様に合う一杯を作ることを心掛ける石川さんにとって、忘れられない思い出の1つが、あるクリスマスの日の出来事。カウンターに座る目の前のカップルがケンカをしていて、「せっかくのクリスマス、どうにかできないものか…」と思った石川さん。「アイスブレイカー」という南極の氷を壊して進んでいく船を意味する名前のカクテルを作って提供しました。このカクテルは、「冷たい空間を壊す」や「冷静になろう」というカクテル言葉を持ちます。逆にお客様を怒らせてしまうかもしれない、という懸念はあったものの、状況を見極めてこのカクテルとともに仲直りを提案したところ、うまくいったんだそう。「常にお客様の関係性や状況をよく見て、それに合った意味のあるカクテルを提供できれば、それがお客様にとって意味のある一杯になるのではないかと思っています」と石川さんは話します。
また、バーに慣れていない初心者の方にこそ、日比谷Barに来て欲しいと話す石川さん。なぜなら、日比谷Barは「バーの登竜門」というコンセプトでチェーン展開しているから。「ガラス戸で中の様子が見えたり、メニューが明確だったり、バーに慣れていない方でも入りやすい店づくりを心掛けて、接客にも気を遣っています。まずは日比谷バーでバーという場所に慣れていただければ嬉しいです」と教えてくれました。
さらに日比谷Bar 日比谷店では、4階のメインバーのほか、貸し切り利用も可能な3階、完全個室としてプライベートな空間を楽しめる5階と3つのフロアを用意。バーでは珍しい飲み放題のプランなどもあり、多様な楽しみ方ができます。
カクテルで一息ついて、気持ちを切り替えよう
今回も本連載恒例の、相談者にオススメのカクテルをお作りいただきました。オススメいただいたのは「カリフォルニアレモネード」。
バーボンウイスキーをベースに、ガムシロップとグレナデンシロップの甘味を、レモンとライムの酸味で引き締めてくれる、すっきりと飲みやすいカクテル。グレナデンシロップ由来の赤みがかった色もかわいらしいです。
「このカクテルのカクテル言葉は『休息』です。甘味も酸味もあり、炭酸のすっきり感もあり、飲みやすくホッとする味わいでまさに『休息』という言葉がピッタリくるカクテルです。仕事からプライベートの時間に切り替えるのには、ホッと一息つくのも大切だと思います。このカクテルがスイッチの切り替えを手助けしてくれるのではないでしょうか」と石川さん。
「カリフォルニアレモネード」を飲んで気持ちを切り替え、有意義なプライベートの時間を過ごしてはいかがでしょうか。
日比谷Bar 日比谷店
住所:東京都千代田区有楽町1-2-6 有楽町1丁目ビル3階・4階・5階
営業時間:18:00~23:00(L.O.22:30)
定休日:年末年始
電話番号:03-3581-9195
文 / オシミリン(LoveWalker編集部)
大阪生まれ。
趣味は読書と写真を撮ること、おいしいものを食べておいしいお酒を飲むこと。
丸の内LOVE WALKERの最新情報を購読しよう