足立熱処理研究所
「当たり前のことを当たり前にやる」創業40余年の歴史を継承しながら新たな歴史を刻む3代目が抱く熱い思い
2025年04月28日 11時00分更新
熱処理の仕事に誇りを持ち、「縁ある人を笑顔にし、豊かにする」
金属でできた商品に加熱と冷却を加え、形をほぼ変えることなく性質を高める「熱処理」。足立熱処理研究所では、30余年にわたって熱処理を極めてきた。2024年5月には、3代目として足立雅樹さんが代表取締役社長に就任。仕事や会社に対する思いを聞いた。
「製造業という仕事に劣等感を感じている人も少なからずいらっしゃいます。その壁をぶち壊したい。繊細で、大切な仕事をかっこよくやっているのですから」と熱量ある言葉から、現場を思う気持ちが伝わってくる。「そのために、当たり前のことを当たり前にやれる人間になって、胸を張って働けるようにしたい」。足立さんの考える当たり前のこととは、挨拶や感謝ができる、人の話をよく聞く、笑顔でいるなど。こうした考えをもとに、「縁ある人を笑顔にし、豊かにする」という経営理念が生まれた。
子育てしながら働ける環境に日々感謝!
また、代変わりしたことにより、変化したことが数多くある。その一つが、女性や子育て世代の採用だ。社会とつながりを持てないことに不安を抱く声を聞き、社内で積極的に働きかけて受け入れ態勢を築き上げた。
入社1年目となる菱川さんは、3人の子供を育てながらダブルワークを実現させた。「休んだ日の業務をうまく調整してもらえるので助かります。休みはLINEで社長へ申告。体調を気遣う返信までいただいています」。企業として相談しやすい環境を整え、子育て世代の過程と仕事の両立を応援する。ほかにも、評価制度の導入や、男性育休取得率100%を目指すなど、創業40余年の歴史を継承しながら、新たな歴史を刻んでいく。
丁寧な作業と豊富な設備で業界からも注目される熱処理技術
青い作業着に身を包み、真剣なまなざしで研磨を続ける技術部の国枝さん。特殊加工をする前処理として、金属の表面にある凹凸をなくす“表面処理”を行う。磨く前と後の違いは一目瞭然、鈍色がかった鉄がまるで鏡のような輝きを放つ姿に生まれ変わる。
このあと、真空炉を使用して金属を加熱し、ガスや油で急冷することで性質を向上させる。真空状態で処理するのは、素材の酸化が防止でき、表面を美しく仕上げることができるからだ。
また、CVDと呼ばれる製法を取り入れ、金属表面にセラミック被膜をコーティングする。高い耐摩耗性や耐熱性を生み出し、対象商品は自動車の部品や家電の金型など多岐にわたっている。
現場からは「今年、弊社は転機の年。社長を支える立場として、さまざまことにチャレンジしながら会社を盛り上げていきたい」と頼もしい言葉が返ってきた。
足立熱処理研究所
住所 愛知県小牧市高根3-339
電話 0568・79・2541
1981年、春日井市で創業、1985年に小牧へ移転。金属に熱処理などを施し性質を向上させる企業。丁寧な仕事で業界からの支持を得る。
足立雅樹さんの想いや会社についてはnoteでも紹介
note https://note.com/ahl792541
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