石造りの神域、銀幕の竹林、ジャズとカクテルの夜─餃子食べて帰るだけなんてもったいない!【宇都宮市の旅#2─観光編】

宇都宮竹林

 つなぐ旅編集部が実際に東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は栃木県宇都宮市の旅の様子をお届けします!

 日帰りでも楽しめる宇都宮ですが、夜までめいっぱい観光するプランをご紹介します(日帰り編はこちらから

大谷石が生んだ最新アート「大谷グランド・センター」

 宇都宮駅からバスで30分ぐらいの場所にある宇都宮市大谷町は、江戸時代に採掘が始まった「大谷石」の産地として知られています。大谷石は柔らかく加工がしやすいため、建材として重宝されてきたそうです。観光では「大谷資料館」や「大谷寺」が有名ですが、今回は2026年1月5日にオープンしたばかりのアートと食の文化創造拠点「大谷グランド・センター」に行ってみました。

バス停「大谷観音前」で下車

 JR宇都宮駅からバスに乗って約30分、「大谷観音前」で下車してすぐです。

入り口。階段を上っていきます

大谷石と融合した建物

 「大谷グランド・センター」は、かつてヘルスセンター(スーパー銭湯の走り)として栄え、その後廃墟となっていた建物を再生した文化創造拠点です。驚くべきは、この巨大な建物が昭和41年に一人の石工さんによって岩盤の上に直接建てられたということ。

 廃墟時代には映画『貞子3D』ほか多くの映画やMVのロケ地にもなったそうですが、今はアーティスト・YOSHIROTTEN氏の手により、音と映像が交差する幻想的な空間に。YOSHIROTTEN氏は、大谷でのフィールドリサーチによって収集した素材を、インスタレーションに落とし込んだとのこと。元浴場だった場所で、水の中に潜り込むようなアート体験は「百聞は一見にしかず」の感動です。屋上からは、高さ27メートルの「平和観音」を間近に見下ろすことができ、その迫力に圧倒されます。

 入館+アート鑑賞がセットになったグランドパス(18歳以上、当日券1800円)と、入館パス(500円)の2種類が用意されています。どちらのチケットにも、2階のレストラン、パティスリー、カフェで利用できるドリンクチケット付き。

 常設展示されているのは、アーティスト・YOSHIROTTENの作品です。

元浴場だった場所をそのまま生かした展示

お風呂に入っている気分が味わえるかも

 光と音のこの素晴らしさを言葉で表現するのは難しいです。まさに百聞は一見にしかず、という言葉が浮かびました。

手前がカフェ、奥がレストラン

美味しそうなケーキがたくさん

ピスタチオのケーキ。美しい!

 2階のカフェスペースではケーキが食べられます。生クリームには那須御養卵が使われていて、濃厚なのに重たくなくて、ペロッと食べられました。

DATA
大谷グランド・センター
住所:栃木県宇都宮市大谷町1396-29
HP:https://oya-grand-center.com/
アクセス: JR宇都宮駅よりバスと徒歩で約30分

大谷石の石蔵をリノベーションしたカフェ

 もう1つ、大谷町で行ってみたいカフェがありました。2023年にオープンした「キジハジメテナク」です。

カフェ「キジハジメテナク」

 大谷グランド・センターから車で5分くらい。宇都宮はどこでもUberですぐタクシーが呼べるので便利です。

 住宅地に突如現れる、大谷石の石蔵をリノベーションしたカフェ「キジハジメテナク」。

こじんまりしたカフェなので、予約必須です

一番人気の「季節のせいろ蒸し」1800円

野菜はもちろん、「しそ巻きのシュウマイ」が美味しい!

デザートで一番人気のモンブラン

 一番人気という「季節のせいろ蒸し」を注文。お汁、せいろ蒸し、そぼろご飯、ドリンクがセットで、まず見た目でテンションが上がります。具沢山のお汁もうれしい。冬の野菜、かぼちゃやレンコンを「ねぎ醤油」と「柚子味噌」の2種類のタレにつけて食べるの、飽きずに美味しかったです。そしてつくねが美味しい!と思ったら、「しそ巻きのシュウマイ」でした。

 オープン当時からの看板メニューという「キジハジモンブラン」はレギュラーサイズ(1100円)とミニサイズ(700円)があり、ミニサイズを選択。見た目からして繊細! 味の感想は、「ほぼ栗」。クリームもメレンゲも軽くて、甘すぎないのがいい。

DATA
キジハジメテナク
住所:栃木県宇都宮市大谷町798-34
HP:https://kiji-hajimete-naku.studio.site/
アクセス: JR宇都宮駅よりバスと徒歩で約30分

映画の世界に迷い込む「若竹の杜 若山農場」

 次に向かったのは、映画『るろうに剣心』や『キングダム』のロケ地としても有名な「若山農場」。24ヘクタールの広大な敷地に、10万本もの竹が自生しています。

 入場料は大人750円ですが、土日祝日(3月1日までは金曜日も含む)は竹林のライトアップを楽しめる夜の入場が大人1500円。若山農場や近隣農家でとれた旬の食材がいただけるカフェレストランも併設されています。

山﨑賢人が戦っていそうな竹林

金土日祝はライトアップされています(2026年3月2日からの竹林ライトアップは土日祝日の開催)

 竹にすっかり癒された後は、竹工作の「竹あかり」(ランプシェード)作りにチャレンジ。

陳列されていた見本の「竹あかり」

 最初に10種類ほどの模様を見せてもらい、そこから好きなものを選びます。

 デザインを竹にテープで固定し、太さの違うドリルで穴を開けていきます。まずはじめに一番細い穴をすべて開けて、その後順次太いドリルに付け替えていきます。

 途中から慣れてきて、先⽣からも褒めていただきました。

全体重をかけてもなかなか穴が開かなくて、必死の形相

ドリルの太さに対応した数字が書いてある

なんとか全部穴が開いた!

ジャーン! 私が作った竹あかり

 出来上がったときは心底感動しました。完成品を持って帰れて1100円ってとてもお得。家ですぐに楽しめるよう、小さなLEDライト(100円ショップでも購入可)が付いてきます。

 実はこちらには「高級なお菓子だけどぜひ食べてほしい」と地元の方に教えてもらった「御栗(おくり)」という栗のお菓子がありました。原材料は栗と砂糖のみ。まるで栗をそのまま食べているような濃密な味わいです。

右が「御栗」4個入り農場直売価格1555円(定価1944円)

家でいただきました

 見た目は手のひらサイズの羊羹のようですが、栗をそのまま食べているような味と食感。

DATA
若竹の杜 若山農場
住所:栃木県宇都宮市宝木本町2018
HP:https://www.wakayamafarm.com/
アクセス: JR宇都宮駅よりバスと徒歩で約30分

ジャズとカクテルに酔いしれる宇都宮の夜

 「宇都宮の夜はジャズとカクテルで締める」のが通。世界的なジャズプレイヤー・渡辺貞夫さんの出身地であり、街をあげてジャズを応援しているそうです。

2階が「コーラルラウンジ・リムジン」。1階はこちらも老舗のバー「夢酒OGAWA パイプのけむり」

 訪れた「コーラルラウンジ・リムジン」は、1980年創業で、月の半分くらいはジャズライブを開催しているというラウンジバー。店内はバーというよりライブハウス並みの広さです。この日の演者は松岡美代子さん(ボーカル、ピアノ)と櫻井智則さん(サックス、ピアノ)のデュオ。これまでジャズなんてまったく聴いたことがなかったのでドキドキで挑みました。

松岡美代子さん(右)と櫻井智則さん(左)

 平日の木曜日でしたが、20人近いお客さんが入っていました。そしてジャズ初心者の私も松岡美代子さんの美しい歌声とピアノに聴き入ってしまいました。櫻井智則さんのサックスも素敵でした。

 料金は3500円+1オーダーです。栃木の名産品を使った「今月のおすすめ」のカクテル、どれも気になります。

栃木の名産品を使ったカクテルたち

 やっぱり「とちあいか」のダイキリ(1500円)を選んでしまう。想像通りのイチゴ感。おいしくてどんどん飲めてしまいます。

「とちあいか」のダイキリ(1500円)

 最初は常連さんばかりでかなり緊張したのですが、ジャズを聴いているうちに気持ちがほぐれたようで、お酒が進んでしまいました。そして、バーテンダーが女性の方で、しかも同年代だったこともあって、宇都宮の話、たくさん教えてもらいました。

 22時すぎまでバーで飲んでも22:54発の新幹線に乗って東京まで帰れるの、素敵。

オーナーの黒川さん(右)とバーテンダーの崎山さん

DATA
コーラルラウンジ・リムジン
住所:栃木県宇都宮市泉町2-19 山口レンタルビル2階
HP:https://www.limous.jp/
アクセス: JR宇都宮駅よりバスと徒歩で約13分

バス移動が便利な宇都宮

 宇都宮でとてもよかったのが、路線バスが充実していることです。とにかくバスが走っている。JR宇都宮駅は、本数は1時間に2本ぐらいなのですが、1つのバス停に「系統」が10個以上あったりするので、ひっきりなしにバスが来る印象。宇都宮を移動するのにバスはとても便利です。

JR宇都宮駅のバスロータリー。お世話になりました

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