「気づいたらずっと食べて飲んでました(筆者談)」実は食い倒れの街だった【小山の旅#2ーグルメ編】

 意外な名物から興味を引く観光スポットまで、東日本にはまだ知られていない魅力がたくさん。実際につなぐ旅編集部が東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は栃木県小山市の旅グルメ編をお届けします!

伝統工芸編はこちらから)

地元のブランド豚がてんこ盛り!甘辛タレで箸が止まらない

 旅の楽しみといえばやはり地元の美味しいご飯です。小山にきたらぜひ食べてほしいのが「おとん丼」。「おとん」とは小山のブランド豚で、「割烹たる池」ではそのおとんのどんぶりが食べられるんです。

五十畑貴之さん。すてきな笑顔!

 お店の五十畑貴之さんによると、おとんは甘みのある肉で、冷めても固くならないのが特徴なんだそう。香ばしく焼き上げたおとんを、4種類のタレを巧みに使い分けて豚丼として提供しています。ボリュームがすごいのですが、甘じょっぱいタレがおとんに絡んでご飯が止まりません。完食!

おとんが何枚にも折り重なって、まるで山のよう!

厨房に立つのは貴之さんとそのお父様。「親父のおすすめ」と「倅のおすすめ」メニューがあることから、お互いに自信作であることが伝わってきます

天丼もボリュームがすごい!

割烹たる池
住所:住所:栃木県小山市中央町2-5-23
定休日:月曜日(振替休日あり)
HP:https://taruike-oyama.com/
アクセス:JR「小山駅」から徒歩10分

絶対買って!イチゴ農園が作る激ウマスイーツ

 小山で甘いものが食べたくなったら「いちごの里」がおすすめ。ここは広大な敷地にフルーツ狩りが楽しめる農園、カフェ、レストラン、お土産処などを有する、フルーツのテーマパークみたいなところです。

園内マップ。時期が合えばフルーツ狩りもしたかった

 ぜひ立ち寄ってほしいのがチョコレート専門店の「カーンズチョコ」。イチゴが主役のチョコレートが楽しめるとのことで、イチゴのテリーヌやザッハトルテなど目移りするラインアップ。私はその中から「ショコラサンド」を購入しました。

一番上から時計回りに「ビターチョコ」「ストロベリー」「ピスタチオ」

 これがまた美味しいのなんの。サクサクのチョコクッキーと甘酸っぱいストロベリーチョコレートがよく合って、幸せな気持ちになります。イチゴの香りも酸味もしっかり感じられて、さすがイチゴ農園が作るスイーツなだけある!

中はこんな感じ(ストロベリー)。マジ旨なのでみんな買って食べたほうがいい

奥にはカフェスペースがあります

敷地内にはアルパカやヤギ、馬もいました

いちごの里
住所:栃木県小山市大川島408
定休日:なし
HP:https://www.itigo.co.jp/
アクセス:JR「小山駅」から、おーバス 道の駅線「いちごの里」バス停下車

道の駅はまだ見ぬ地元グルメの宝庫

 個人的に旅の立ち寄りスポットで欠かせないのが道の駅。地元の生産者が直接納品しているため新鮮な農産物やユニークな加工品が買えたり、地元グルメが味わえたりするので、道の駅を覗いてみることが多いんですよね。ということで「道の駅 思川」へ向かいました。

初めて見た「にっこり」という梨。生産量が少なく、このあたりでしか出回らないそう

 小山市はハトムギも名産品の一つ。そのハトムギを使ったジェラートを見つけたのでいただくことにしました。こうばしいハトムギの香りと風味が楽しめて、なんだかホッと落ち着く味わい。せっかくなので食べたことのない果物ポポーを使った「ポポーミルク」というフレーバーとのダブルにしたのですが、こちらはバナナとメロンとマンゴーを足したようなトロピカルな味が楽しめました。

黄色い方がポポーミルク、白い方がハトムギのジェラート

週末は行列ができるほど人気の「アイス工房カウベル」

外で販売していたたい焼きもおすすめ。しっぽの先までみっちりあんこが詰まっています

道の駅 思川
住所:栃木県小山市下国府塚25-1
定休日:なし
HP:https://www.michinoekiomoigawa.co.jp/
アクセス:JR「小山駅」から、おーバス 道の駅線「道の駅」バス停下車

ちょっぴり手に入りにくいスイーツが、小山駅近くで買える

 駅前の通りを歩いていたら、なんだか可愛いお店がありました。「思川リバーサイドクラブ」というお店で、ここでは市内で人気の「salt coffee service」と「ドラヤキワダヤ」の焼き菓子を販売しています。「salt coffee service」のスコーンは店舗がないためなかなか手に入りづらく、駅前で買えると喜ばれるのだそう。

「salt coffee service」のまん丸スコーン。温めると外はさっくり、中はしっとりで美味しい

バターとあんこの相性が抜群な「ドラヤキワダヤ」の「バタドラ」

 近くに公園があったので、こちらでスコーンとどら焼きを購入してのんびり休憩するコースもいいかも。

思川リバーサイドクラブ
住所:栃木県小山市城山町2-6-1 フジヌマビル1F
定休日:土・日曜、祝日
HP:https://www.instagram.com/p/DAi4QxmSkB6/?img_index=1
アクセス:JR「小山駅」から徒歩5分

「光」の力で醸造したニュー日本酒

西堀酒造6代目蔵元の西堀哲也さん

 せっかくの旅、お酒好きの私としては「酒蔵見学」も押さえておきたいところ。小山市にある西堀酒造は150年以上の歴史を持つ酒蔵で、江戸末期に建てられた蔵で今も日本酒を仕込んでいます。

 今回は有料試飲がセットになった「酒蔵見学S(スペシャル)コース」に参加。6代目蔵元の西堀哲也さんに案内してもらいました。日本酒の仕込みタンクや麹作り専用の部屋などが見られるほか、2022年から稼働している蒸留所も見学することができます。

かっこいい門。敷地内の建物は国登録有形文化財に指定されています

日本酒の原型「もろみ」を仕込んでいるところ

蒸留所の様子。日本酒造りができない夏はウイスキーやウォッカなどの蒸留酒を造っています

 見学後の試飲では、10種類程度のお酒が楽しめるとのことで私もウキウキ。主に栃木県内で飲まれているものが多いため、あまり見かけない銘柄ばかりなのもテンションが上がります。

代表銘柄「門外不出」や古代米で作った純米酒などがずらり

こちらは有料試飲のラインアップ

 日本酒造りに欠かせないもろみの醗酵は、主に仕込みタンク内の温度を上げ下げして調整されています。が、西堀さんは新しく「光」を使って発酵の状態を管理する方法を考案。波長の異なる赤、青、緑の光を透明なタンクに当てて仕込んだ「ILLUMINA(イルミナ)」という日本酒が誕生しました。

酒蔵にあるとは思えないサイバーなタンク

西堀さんの説明を聞きながら飲み比べ中

 飲み比べてみると青はフルーティーで芳醇な感じ、赤はちょっとすっきりめ、緑はその中間くらいと、結構差があるのが面白い。なんだか日本酒作りの進化の過程に立ち会ったような気持ちになりました。お酒の造り方ってもうある程度完成されたと思っていましたが、まだまだ進化していくんですね。

門外不出とイルミナ(赤)。ボトルもかっこいい

西堀酒造
住所:栃木県小山市大字粟宮1452
定休日:日曜、祝日(若盛販売店アンテナショップは無休)
HP:https://nishiborisyuzo.com/
アクセス:JR小山駅またはJR宇都宮線「間々田駅」から、おーバス 間々田線「西堀酒造前」バス停下車

実は隠れた食い倒れの街、小山

 「栃木=イチゴ」のグルメイメージが覆るほど、さまざまなグルメに出会えた今回の旅。おとん丼やショコラサンドなど、一度食べたら絶対にまた小山市に足を運びたくなるものばかりでした。今度は友人と一緒に遊びに来たい! というか友人とこの美味しさを分かち合いたい!

伝統工芸編はこちらから)

「いちごの里」で買ったフィナンシェも美味しかったです

この記事をシェアしよう

エリアLOVE WALKERの最新情報を購読しよう

この連載の記事

PAGE
TOP