つなぐ旅編集部が実際に東日本の市町村を訪れて、「ワクワクする」シーンを体験レポート。今回は北海道小樽市の旅の様子をお届けします!
小樽市観光に欠かせないのが小樽運河。石造倉庫が建ち並んでいて、どこで写真を撮っても絵になってとてもすてきです。でも実は山側も絶景が楽しめるので超おすすめなんです。人気配信ドラマのロケ地にもなっていましたよ。c
さすがの人気!街は観光客で大にぎわい
小樽駅に向かう電車はほぼ満員。といってもギュウギュウなわけではなく、席は全部埋まっていてつり革を持っている人が数人いるくらいの込み具合。ベビーカーを押す家族連れや外国人観光客の姿も多く見られました。
小樽運河の穴場は当時の風情が残る「北運河」!
小樽観光で欠かせないのが小樽運河。駅からは10分から15分ほど歩きますが、道はまっすぐなので方向音痴の私でも絶対に迷いません。
途中で線路のようなものを発見。北海道初の鉄道「官営幌内鉄道」の一部「旧国鉄手宮線」の線路で、幌内の炭山で採掘した石炭を港のある小樽市へ運ぶために敷かれた鉄道なのだそう。1962年に旅客を廃止、1985年に路線自体が廃止になっていて、現在は線路上で写真を撮ることができます。私も通りすがりのカップルに撮影してもらいました。
小樽運河は、北海道開拓時代に小樽港に接岸できる船を増やすために作られました。戦後まで使われていましたが、1986年に散策路や石造倉庫を生かしたレストランなどがオープンして現在の姿へと生まれ変わりました。今の形になったのはわりと最近だったんですね。
よくテレビや雑誌などで紹介されるのは小樽運河の南側。南側はもとの運河を20m埋めて散策路になっているのですが、実は北側に行くと当時の運河幅がそのまま残されているんです。実際に見てみると、これが目で見てわかるほど幅が違う!
運河が使われなくなった後、運河を埋め立てるという案もあったそう。すったもんだの末、南側に関しては一部を埋め立てて幅の半分を散策路とすることで落ち着いたのだとか。
北側は道幅の都合もあってか人が少なく、のんびり散策することができます。缶詰の缶を保管していた倉庫の跡やたくさん並ぶ船などを見ることができ、観光というより地元の暮らしに足を踏み入れた感があって私好み。
小樽運河
住所:北海道小樽市港町5 小樽運河
HP:https://otaru.gr.jp/shop/otarucanal
アクセス:JR小樽駅から徒歩10分
きれいな小樽ガラスでストラップ作り体験
小樽運河から1本駅側の道路に入ると、メインストリートの小樽堺町通り商店街が広がっています。明治から昭和にかけて作られた歴史的建造物が建ち並び、それらを生かした寿司やスイーツなどの飲食店から、ガラスやオルゴールなどのお土産店までバラエティ豊かなショップがたくさん!
せっかくだから小樽らしいことをしたいなと思い、この商店街の中だけでも5つの店舗を持つ「北一硝子」でとんぼ玉アレンジメント体験に挑戦することにしました。私はキラキラしたものが好きなのですが、とんぼ玉に触ったことがなくて興味があったんですよね。
体験ではストラップ、ヘアゴム、ペンダントの3コースがあり、私はストラップコースを選択。店長の平田美奈子さんのレクチャーを受けながら作ります。
とんぼ玉は1個80円から400円くらいまでの金額のものが多く、高いものだと2,000円くらいするものも。料金は選ぶとんぼ玉によって変わるとのことなので、まずは気にせずパーツやとんぼ玉を選ぶことにしました。とはいえとんぼ玉の種類がとにかく多いうえに紐の色も多いので、全然決められない!
「最近は推し活ということで、推しの色のとんぼ玉を使ってストラップやヘアゴムを作る方が多いですね」と平田さん。オリジナル推しアクセを身に着けてライブやイベントに行くの、テンションが上がりそう!
どの色を使うかにだいぶ時間を費やしましたが、それでも30分くらいでストラップが完成。いい旅の思い出になるし、普段使いできるし最高です。
それにしても、なぜ小樽でガラスなのでしょうか。広報課の岡田乙志さんに尋ねると、「もともとはガラスで石油ランプや漁業用の浮き玉を作っていたんですが、時代とともにプラスチック製などに置き換わっていきました。それで今度はグラスなどの日用品やお土産用のガラス細工を作るようになったんです。ちょうどその頃、1950年代頃に当時の国鉄が北海道を周遊する切符を販売したんですね。リュックを背負って旅する“カニ族”という若者たちがその切符で小樽を訪れ、お土産としてガラス製品を買っていき、その口コミで全国に“小樽=ガラス”というイメージが広がったといわれています」と教えてくれました。
今のようにネットやSNSもない時代、口コミほど信頼できる情報はなかったかも。カニ族という名前は「リュックを背負って電車内を横向きに移動する」ことから名付けられたようですが、陸から海へ、海から海へと移動して小樽ガラスのイメージを広めてくれたところもカニっぽい。
北一硝子は「北一ヴェネツィア美術館」「クリスタル館」など、複数の建物で異なるアイテムを扱っています。とんぼ玉アレンジメント体験は「製作体験工房」というところで行いましたが、「三号館」もかなりおすすめ。もとはニシンなどの加工物を置いていた倉庫だった建物で、中にはその荷運びをするためのトロッコのレールが残されています。今回は混んでいたので諦めましたが、レトロなガスランプの明かりの下でくつろげるカフェもありますよ。
北一硝子 製作体験工房
住所:北海道小樽市堺町7-8
HP:https://kitaichiglass.co.jp/
アクセス:JR小樽駅から徒歩20分
穴場のレジャースポット、天狗山ロープウェイ
小樽市に行ったら山側もぜひ。小樽駅からバスで15分くらいのところにある「天狗山ロープウェイ」は、絶景が望めたりアクティビティが楽しめたりカフェで休めたりと、かなり見どころがたくさんあります。
(グルメ編はこちらから)
まず押さえてほしいのが屋上展望台。小樽市街の街並みを一望できる超絶景スポットなんです。写真には写っていませんが椅子なども用意されていて、インスタ映え間違いなしの写真が撮れます。
案内してくれたのは天狗山ロープウェイ・スキー場の仲西拓磨さん。「夕日の時間になるとオレンジ色に染まってとてもきれいですよ。札幌からドライブがてらやってくる方も多いです」と教えてくれました。私が訪れたのは平日のお昼過ぎだったのでそれほど混んではいませんでしたが、週末や連休などは混みあうのだそう。
天狗山ロープウェイはNetflixのドラマ「First Love 初恋」のロケ地に使われ、聖地巡礼で訪れる方も多いとのこと。聖地になるのも納得の絶景です。
絶景を楽しむ方法はもう一つあります。それがジップライン! 「ジップラインって山の中などに設置されることが多いので、だいたい景色は緑ですよね。でもここのジップラインは市街地の風景を見ながら滑り降りることができるんです」と仲西さん。実は私、一度もジップラインを体験したことがなかったので、挑戦することにしました。
ハーネスを着けてくれたスタッフさんに「今日は何人くらい体験しましたか?」と尋ねたところ、「20人くらいですかね」という返事が。平日なのに20人ってけっこう多い!
建物の屋上から飛び降りるようにしてジップラインがスタート。風が気持ち良くて、思わず「うおおおお」と叫びながら空中散歩を満喫しました。
天狗山ということで、天狗にちなんだパワースポットもたくさん。天狗の由来といわれ、神話にも登場する道ひらきの神「猿田彦大神」が祀られている「天狗山神社」や、鼻をなでると魔除けや願い事がかなうという「鼻なで天狗さん」などがありました。もちろん参拝して、鼻もなでましたよ。
小樽天狗山ロープウエイ
住所:北海道小樽市最上2-16-15
営業日:夏季9:00~21:00(上り最終20:48)、冬季9:00~20:00(上り最終19:48)
※4月と11月は整備運休期間。詳細は公式HPを参照ください
HP:https://tenguyama.ckk.chuo-bus.co.jp/
アクセス:JR小樽駅からバスで約17分
海と山、両方攻めてこその小樽市観光
海側に行けば小樽運河、山側に行けば小樽市の絶景と、異なる楽しみ方があって何日でも遊べそう。冬になれば雪景色と相まってさらにロマンチックな写真が撮れますし、とにかく季節を問わずどこを歩いても撮っても絵になるので、スマホの充電がなくなります。モバイルバッテリーは忘れずに!
(グルメ編はこちらから)
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