エリアLOVEWalker総合研究所リポートXトレンド解析 Vol.17

夏の風物詩と言えばコレ！「花火大会」TOP100を発表!!

　X（旧Twitter）トレンド解析システムによる解析リポートを公表していく、エリアLOVEWalker総合研究所リポート。第17弾のテーマは「花火大会」。今回は2023年7月1日から2024年6月30日の1年間において、X上で言及された日本国内の花火大会ベスト100を発表する。

「花火大会」言及数ランキング、TOP10の表。右端の「共起語」とは、調査対象キーワード（今回は「花火大会名」）と一緒につぶやかれていたキーワードのことで、どんな話題が投稿されていたのか判断することができる。ポジ／ネガ判定は、Xトレンド解析システムで独自に投稿の感情分析を行った結果だ。

　夏の風物詩、「花火大会」。昨年のコロナ5類移行以来、花火大会や夏まつりも再開を果たして、夏らしさを楽しむ空気が高まりつつある。今回は日本全国の花火大会を対象にX上での言及数をランキング化した。

　都道府県別で最もランクインが多かったのは東京都の16件、次いで神奈川県の12件となっている。また、地方別では65件ランクインした関東地方が最多。次いで関西地方の11件が続く結果となっている。

X上で言及された花火大会TOP5を分析

　では、Xでの投稿数でTOP5に入った花火大会ランキングをみてみよう。Xはリアルタイムで投稿がポストされていくので、話題となったイベントやコンテンツによってバズを起こすことが、ランキングに大きく影響する。

　1位を獲得したのは隅田川花火大会で投稿数は179,844件。
毎年8月に開催される江戸川区花火大会とともに東京二大花火大会の一つに数えられており、毎年テレビ中継も行われている。
また、隅田川花火大会は毎年100万人近い観客数（主催者発表）を記録していることから、花火自体の美しさではなく、会場付近ではスマホの電波が通じない、大人でも迷子になる、会場から徒歩圏の駅は混雑で構内に入れないなどの注意喚起のポストが多数投稿されている。
 

2012年に開催された隅田川花火大会の花火と東京スカイツリーの夜景。（写真：てんどん CC BY 2.1） https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:2012%E5%B9%B4%E9%9A%85%E7%94%B0%E5%B7%9D%E8%8A%B1%E7%81%AB%E5%A4%A7%E4%BC%9A.jpg

　2位は日本三大花火大会の一つ、長岡まつり大花火大会で、投稿数は97,817件。
この花火大会は長岡まつりの最終日、3日目に行われるもので、1945年8月1日の長岡空襲による犠牲者の鎮魂のための花火も打ち上げられる。
また、1位の隅田川花火大会や3位のなにわ淀川花火大会と異なり、投稿の内容は美しい花火の写真や花火自体に関する話題に終始していた。
なお、この花火大会最大の見どころは、信濃川沿いの２キロにわたり、花火が約５分間上がり続ける「復興祈願花火フェニックス」。2004年に起きた中越地震の犠牲者の鎮魂と復興を祈願してスタートしたもので、今年度はクラウドファンディングに挑戦したことでより一層注目を集めている。

中越地震の犠牲者の鎮魂と復興を祈願した、復興祈願花火フェニックス。（写真 Rankin2019 CC BY 4.0） https://commons.wikimedia.org/wiki/File:%E9%95%B7%E5%B2%A1%E3%81%BE%E3%81%A4%E3%82%8A%E5%BE%A9%E8%88%88%E7%A5%88%E9%A1%98%E8%8A%B1%E7%81%AB%E3%83%95%E3%82%A7%E3%83%8B%E3%83%83%E3%82%AF%E3%82%B9.jpg

　3位は大阪府で開催されるなにわ淀川花火大会。投稿数は39,351件。
この花火大会は例年観客数が45万人を超える賑わいを見せている。なお、会場の最寄り駅「十三」は阪急電鉄の神戸本線、宝塚本線、京都本線三路線が集中する交通の要所のため、電車のすべてのドアに駅員が配置される厳戒態勢をとっており、その様子を撮影したポストが1.5万RPされている。

なにわ淀川花火大会の様子。（写真 inoue-hiro CC BY 3.0） https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%AA%E3%81%AB%E3%82%8F%E6%B7%80%E5%B7%9D%E8%8A%B1%E7%81%AB%E5%A4%A7%E4%BC%9A#/media/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:Yodogawa-Fireworks-20080809-02.jpg

　4位は東京都の荒川の河川敷で開催されるいたばし花火大会で、投稿数は30,338件。
　集計期間の2023年は花火大会開催中に「大ナイアガラの滝」の花火が枯れ葉に引火し、2000㎡が燃える火事になり中止を余儀なくされた。この話題やSNSに投稿された家事の様子を写した動画が拡散されたことにより、ポスト数が急増している。

　5位は静岡県の沼津市で開催された沼津夏まつりで、投稿数は28,862件。
2023年の沼津夏まつりでは、沼津が舞台となっている人気アニメ「ラブライブ！サンシャイン!!」に出演した声優陣が花火大会の生中継に出演。作品ファンを中心に大きな注目を集めた。

気になるX全量データが選んだ花火大会TOP100

　東京ディズニーリゾートとコラボした、ドローンショーを開催した7位「安倍川花火大会」、62位「かごしま錦江湾サマーナイト大花火大会」や、JO1がPVに映像を使用した6位「大曲の花火」、プリキュアとコラボした17位「神明の花火大会」など、根強いファンを持つコンテンツとのコラボを行ったイベントのポスト数が伸びている。

　
　角川アスキー総合研究所は2015年に東京大学生産技術研究所喜連川・豊田研究室と、NTTデータ、Twitter Japan（当時）と共同で「Twitterトレンド解析システム」を開発。当社が持つエンターテインメント用語辞書（300万語以上）に収録されたワードを利用し、日本国内でのエンターテインメント分野に関するツイートを対象にNTTデータ「なづきのおと」と連携した解析を行っている。
リアルタイムな集計結果は、「ついラン」でも見ることができる。

データ詳細
今回の集計の詳細は以下のとおり。
集計期間：2023年7月1日～2024年6月30日
解析対象：日本国内の花火大会名を含むX（旧Twitter）上の投稿            
抽出件数：676,541件（上位100位までの総ポスト数）            
＊上記集計期間中、「Xトレンド解析システム」にて取得した投稿数56億3,949万1,429件の中から、上記調査対象ワードを含む投稿67万6,541件を抽出し、言及数順にて50位までのランキングを作成した。