提供:立川市広報プロモーション課
熱中症は、気温が高いことなどで、体温の調整機能がうまく働かず、体内に熱がこもり体温が異常に上昇することで起こります。その対策として、本格的な暑さを迎える前に暑熱順化(汗をかいて、体を暑さに慣らすこと)をすることで、熱中症を予防することができるそうです。
近年の状況を踏まえて、対策や予防方法について、立川消防署の救命士と立川市医師会の医師に話を聞きました。
室温や湿度をしっかりと確認して熱中症予防を
立川消防署 救急係 河野さん
昨年、熱中症による救急搬送人数は、東京都全体で1万人目前となりました。半数以上が軽症であった一方、入院を必要とする中等症以上の方は75歳以上の後期高齢者の割合が非常に高く、特に自宅の暑い部屋でエアコンを使っていなかった方に多い印象です。窓を開けたり、扇風機を使ったりしても、暖かい空気が循環しているだけになってしまいます。室温が28℃以上または湿度70%以上になると熱中症の発症リスクが高まるため、エアコンを使用し、体感に頼らず温湿度計で実際の室温・湿度を確認するとよいです。
熱中症が疑われ、意識がない場合や、水分補給ができないほど衰弱している場合は迷わず救急車を要請してください。判断に迷うときは、「#7119」の救急相談センターや、「東京版救急受診ガイド(Web版)」をご利用ください。
夏は救急要請が急増し、119番通報がつながるまで・救急車が到着するまでに時間がかかります。熱中症は、正しい知識で予防できます。今の時期から「暑熱順化」などで対策を始めましょう。
本格的な夏の前に汗をかける体に慣らしましょう
立川市医師会、独立行政法人国立病院機構 災害医療センター 救命救急科 井上和茂さん
「暑さ指数(WBGT)」は湿度と日差しの強さを考慮に入れた指標です。暑さ指数28で「厳重警戒」とされるあたりから熱中症の発生が多くなってくるため、暑さ指数33以上の熱中症警戒アラートが出ていなくても、油断は禁物です。昨年は警戒アラートが出ていない6月から、当院に重症の熱中症患者が救急搬送され、入院となっています。
その中でも、特に小児や高齢者は脱水になりやすいという生理的な特性があります。さらに、熱中症で救急搬送された高齢者は、熱中症に伴うふらつきによる転倒・骨折や、動けないことにより生じた誤嚥(ごえん)や褥瘡(じゅくそう)を併発していることが多く、入院が長期化することがあります。熱中症自体は一時的なものですが、それを契機に体力が落ち、元の生活に戻れなくなるケースが多くあります。長期的な視点でも健康を守るために、「暑熱順化」で汗をかける体へ慣らすことを推奨します。
暑熱順化で汗をかきやすい体づくりを始める
二人は、本格的に暑くなる前から、体を暑さに慣らして汗をかくことが大切だと語ります。暑熱順化を行うことで、体が備え、体内の水分量は増加するそうです。上手に汗をかく体は、効率よく体温を下げることができます。
暑熱順化には、数日から2週間程度かかるため、日常生活の中で暑さに慣れる活動を取り入れましょう。例えば、入浴やサウナ、買い物や散歩、運動の機会を積極的につくり、汗をかくことが大切です。酷暑を迎える前に、意識して暑熱順化に取り組みましょう。
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